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【だるだるてるてる-エピローグ-】
「ーーということで、いつも通りになった」
「滅びろ」
「なんで!?」
前に相談に乗ってもらった高久田に事の収束を伝えると、本気で嫌そうな顔で歯ぎしりされた。
「なんだよそれっ!
結局二股続行じゃねーか!」
「二股って、俺は彼氏じゃないし」
「うっわ、最低だ……」
「違うんだって。
その、まだ恋愛感情持ってるとかわからないし。
もし、俺がどっちかを好きになることがあったら、ちゃんと答えは出すよ」
「控えめに見ても最低だわー」
「仕方ないだろ。
俺は二人のお世話がしたいんだ!」
「調教されてる!?」
結局、そんな結論に落ち着いた。
二人から明確に気持ちを伝えられたわけじゃないし、俺の勘違いかもしれない。
でも今の俺が明確に二人のことを『好き』って言うのも違う気がする。
そもそも、照さんとシロさん、『どっちの方が好き』なんて決められない。
確かに男としては情けないかもしれない。
でも、今は二人の笑顔を見ていたい。それだけは偽りのない気持ちなんだ。
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2/10
「もし、ちゃんと好きって気持ちになったら、その時はちゃんと決められる」
「ほんとかー?」
「大丈夫、たぶん」
「……まァ半分冗談だよ。
別に女の子と仲がいいからって、イコール彼氏彼女の関係ってわけでもないもんな」
「そりゃそうだ。
そんなこと言ってたら高校時代とか」
「女子麻雀部でハーレムだったってか?
やっぱうらやましーぞ、この!」
「そうは言うけどさ。
やっぱり居心地悪い部分もあったよ。
みんな気を遣ってくれてても、どうしても」
「そーだろーな。
むしろ須賀じゃなかったら耐えられないよな、って話題になってたし」
「マジで?」
「まじまじ」
知らなかった。高校時代そんな噂が立ってたのか。
俺は女の子と接するのが苦手ってわけじゃないし、女の子の友達も結構いる。
だけど男だけの方が気楽なのは間違いない。
今の照さんとシロさんの生活が楽しいのも、言っちゃ不味いけど女の子として見てなかったから、ってのもあるし……。
あっ、照さんの家の匂いだとか、寄りかかってくるシロさんのことを思い出す。
やべー、ちょっと興奮した。
あれ以来、意識しちゃうようになったんだよね。
落とされるのも遠くはない、かも。
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……
…
「京ちゃ」
「はい、照さんチョコですよ」
「きょ」
「はい、シロさんお茶です」
「……」
「……」
「?
どうしました?」
ササっと準備しておいたものを出すと、二人とも呆然とこっちを見ている。
ハギヨシさんならもっと早く声をかけられる前に出せるのかもしれない。
まァ、俺にはそんなことできないけどさ。
「京ちゃん、なんか気合い入ってる?」
「そりゃそうですよ。
俺はお世話がかりですから!」
「お茶が出てくるまでが早い……」
「なんかわかるようになってきたんですよね。
二人が何をしてほしいかを、ずっと考えているからかも」
「……」
「……」
「ど、どうしました?」
「京ちゃんはずるい」
「そういうのは良くない」
「まさかの不評!?」
「でも、とってもいいと思う」
「……悪くない」
「は、はは……」
プイッと視線をそらされた。
一瞬失敗したかと思ったけれど、照れてるだけみたいだ。
うん。二人のことがなんとなくわかってきた。
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照さんもシロさんも、無表情に見えるだけで感情がないわけじゃない。
二人とも負けず嫌いで、女子力?を競っていた時もあった。
料理だって二人で作ってあーだこーだ言い合っているし、麻雀も勉強も負けたくないらしい。
「本当、二人とも負けず嫌いですよね」
「……誰のせいだと思ってるの」
「京ちゃんだし」
「えっ、俺のせい?」
「……なんでもない。
京、お茶のお代わり」
「えっ、もう飲んだんですか?
熱くなかったですか?」
「白望は照れて無理やりお茶を飲んで誤魔化してる」
「えっ?」
「照。黙らないとその舌を捻じ切る」
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. { |:::::::::八 _.. ‐~‐-、 イ:::::::::::::::| { 「京ちゃん、白望がこわい……」
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「あーもー、喧嘩しないでください」
「喧嘩していない。これはじゃれ合っているだけ」
「じゃれあいで舌を捻じ切るなんて単語出ませんよ!?」
「……」
「んあ?
なんすか照さん」
照さんが俺の肩に頭を乗せてきた。
ちょっ、なんかいい匂いがするんですけど!?
「白望がこわいから守って」
「いや、これは冗談って言ってるじゃないですか」
「こわい」
「……照」
「そんなこと言って、シロさんは本当にそんなことするような人じゃないですよー」
「こわい」
何度言っても聞いてくれない。
心なしか照さんの顔が赤くなっているように見えるのは、気のせいだろうか。
なんだか俺まで恥ずかしくなってきて、顔を赤くする。
「京」
「……?」
「……」
「シロさんまで」
シロさんは珍しく膨れっ面で、こっちに頭を預けてきた。
照さんは肩で、シロさんは膝枕だ。
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「白望、ずるい!」
「先に場所を選んだのは照でしょ」
「ぐぬぬ……」
「あ、あはは……」
いざ、意識してみるとさすがに察する。
とはいえ、今はそれを言葉にするべき時じゃないと思う。
「京ちゃん、私も!」
「あー、オッケーです。
シロさん、ちょっとずれてもらえますか?」
「……ん」
意外に素直だ。
シロさんは照さんが反対側から頭を預けられるように、少し身を引いた。
でも膝枕は止めないようだ。
「京ちゃんの膝、固いね」
「男ですからねぇ。
女の子とは違いますよ」
「……鍛えてる」
「ちょっ、どこ触ってるんですか!?」
「白望!?」
「腹筋が割れてる」
「わ、私も!」
「く、くすぐったいっす!」
「京ちゃん固い……」
「やめてぇ!」
二人とも寝転がりながら器用だな!
照さんは顔が真っ赤、シロさんはイタズラを成功させたように笑っている。
二人とも、笑ってる。
それなら、いっか!
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「女の子の膝はもっと柔らかいんだよ」
「照さん!?」
「特に白望の膝は心地よい」
「!?」
あっ、シロさんが驚いてる。
そういえば照さんが反撃するのって珍しいな。
「それに顔に胸が乗っかる。
白望は卑怯」
「マジで!?」
「……京、変態」
「あっ、違っ、これは……」
「むすー……」
「て、照さんなんで怒ってるんですか」
いや、想像はつくけれどもそれを言わないくらいは聡いつもりだ。
「いいもん。
私が膝枕してあげれば、京ちゃんの顔が見られるし」
「えっ、してくれるんですか?」
「きょ、京ちゃんがしたいなら、いいよ?」
「……京、スカスカよりこっちのほうがいい」
「え、えっと……それは大変魅力的な……」
/: : : /.: :/: : ::j: :| ト :|. |: : : :|: :| _i: :∧: :|i: :
/: : : : /.: : :|: : : :i: :| |.:/ `ヽ |: : : |i: :| '´ |:/ V .|::
/: : : : : : !: : : :i: : : :|ヾ| , ィ, ニ、ヾ、 .|: : :八/ ,=ヾ,ニ、ヾ、 |::
/: : : : : : : : |.: : :八: : :| 〃 /少iハ ヾ|/ ミ、 /少L心 ヾ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|: : : : |:\{ ! {斗ニ刀:::::::::::::::::::::::::::{斗ニj匀
. i: : : : |:::::::ハ 气l∪iリ:::::::::::::::::::::::::::气l∪ikリ
. l: : : : |:::::::i l{',、 乂Zソ 乂ZZソ 「京ちゃんのえっち……」
|: : : : |:::::::j ,
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「いや、照さんの膝枕もすごく魅力的で……」
「ふん、だ」
「あー」
へそを曲げてしまったようだ。
ど、どうしよう。
「京、頭を撫でて」
「!?」
「えっ!?」
「私と、照の分も」
「!!?」
「マジですか!?」
そんな、女の子の頭を撫でるなんて!?
髪の毛は女の命っていうし、彼氏でもそうそう触らせないって聞いたことあるのに!
「照はちょろいからそれで機嫌がよくなる」
「ちょろくないもん」
「じゃあ私だけ撫でて」
「!?」
「え、えっと、本当にいいんですか?」
「かまわない」
「そ、それじゃ失礼します……」
頭の中が真っ白になって、自分が何をしているかわかっていない。
欲望の赴くままにシロさんの頭を撫でようとすると、照さんが袖を引っ張った。
「……わ、私も撫でていい、よ」
「ーー!」
その反応はちょっと、可愛すぎじゃないだろうか。
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9/10
……
…
「京ちゃん、くすぐったいよ」
京ちゃんに頭を撫でてもらっている。
おっかなびっくり、といった風に撫でているのがよくわかる。
『頭なんて撫でたことないですし』と文句を言っているけれど、聞こえないふりをする。
確かに撫で慣れていない。
撫でているというよりかは押し付けている、という感じかもしれない。
それでも、京ちゃんの大きな掌が私の頭を撫でているという事実が胸を暖かくする。
隣で寝ている白望も気持ち良さそう。
思えば彼女とも色々あった。……女子力勝負とか。
でも今は、京ちゃんも白望も、どっちも大切。
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´ノ
______ つ
´ `丶、
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|:.:.:.:.:.:.|i | |八/l /| 人|/ ハ |
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'.:.: 人て ⌒ 、、、 J}/:.: | 「(えへへ、京ちゃん。とっても気持ちいいよ)」
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ーーだから今は、もうちょっとこのままで
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10/10
……
…
全く二人とも、世話がやける。
私がお世話をしてもらいたいのに、なんで私がお世話をやかないといけないんだろう。
京は体を使ってお世話をしてくれるけれど、心の機微に疎い。
もっと女の子の気持ちを捉えられるようにしてほしい。
「……京、こっちはちょっと痛い」
本当は痛くなんてないけれど、撫で慣れていない京をからかう意味で言ってみる。
京は焦ったのか、力を弱めて髪の毛を軽く触る程度に切り替えた。
そんな風に、私の一言でアタフタする京が可愛くて、愛おしい。
そしてまた、隣にいる照もそう。あんなに競い合っていたのに、今は大事な親友になれた。
「京、顔が赤くなってる」
「し、シロさんだって顔赤いじゃないですか」
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´ ヽ\
/ / | | ヽ \
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ィ / 十/┤ 十ト l ハ ヽ
 ̄| { 示芸 \ |示芸! } 〃
j Y\|廴 リ 廴リ,!リ ノ
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{/ヽ|\、, > ___ _-__, イN/ 「ーーっ!」
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└t-ィ:::::::::::::ヽ:::::::::イ
そんなこと言えないように調教しないといけない。
それでも、今は、今だけはーー
ーーもう少しだけ、この奇妙な三角関係でもいい
最終更新:2016年05月30日 20:45