アットウィキロゴ

部長の話・10年後のスーパーマホっち





 1/5

 242
 部長の話
 270
 10年後のスーパーマホっち


 「なんで結婚できないのか会議をするわよ」

 「増えたじょ……」

 「もうやだ……」


 須賀咲ちゃんです。女子会に2名ほど追加されました。

 しかもその対象が竹井さんとマホちゃんって……もうやだ。次はこないもん!


 「竹井さんは悪待ちするのでは?」

 「あら、和。いたの?

  呼んだ覚えはないのだけれども」

 「いえいえ、普段の私たちの女子会に顔を出すなんて、厚顔無恥ここに極まれりですね」

 「和先輩は難しい言葉を使いますね!

  男は賢い女の子より『きゃーっ!』とか『かわいいー!』って言っておけばいいんです!

  賢い女より男を立てて媚びる女です!」


 地獄絵図だよ! 今回は本当に心が折れそうだよ!


 「咲ちゃんごめんな……。

  私が引き受けるつもりだったんだけど、知らないうちにのどちゃんが咲ちゃん呼んでたんだじぇ」

 「う、ううん。大丈夫だよ優希ちゃん」

 「咲ちゃんは優しいな。

  (三人とも、おこぼれをもらいたいなら咲ちゃんの味方になればいいのに……)」


 私の味方は優希ちゃんだけだよ!

 なんとか今日1日乗り切ってみせるよ!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 2/5

 「マホ、馬鹿な女は嫌われますよ?」

 「逆ですよー。変に自分賢い!ってしてる女の子は女子会でハブられるんですよ!

  女の子は周りに合わせて、話からハブられないようにするのが定石だってマホ知ってます!」

 「麻雀の定石は覚えられないのにそういうところばかり賢くなって……」

 「麻雀はできても結婚できないけど、女子力を磨けば結婚できるんです!

  マホ、友達から教えてもらいました!」


 こわっ! マホちゃんパワーアップしてる、こわすぎるよ!


 「えと、そんなことないと思うんだけどなー……」

 「咲ちゃん咲ちゃん。

  女の子って、道を歩く時はどんなに邪魔扱いされても横に広がるだろ?」

 「う、うん。私はよくわからないけれど、よく見るよ」

 「アレって、ハブられないように、他のやつより後ろにいたくないってことなんだじぇ。

  女の子界隈で権力争いは本当にあるんだじょ……」

 「もうやだー!!」


 なんで私は、女の子の常識を叩き込まれているんだろう……。

 喪女だから知らなかったツケがここで払われているんだね……。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 3/5

 「またマホはそんなことを言って……」

 「和先輩ももっと媚び媚びーってやれば一発で落とせますよぉ」

 「そんなテクニックありえません!」

 「えへへー!」

 「和ちゃんが押されてるじぇ……」


 ああ……大惨事だよ……。


 「あら、和負けちゃったのー?」

 「竹井先輩も、雑学が詳しいってマイナスですよね」

 「……あ?」

 「男の子の話を聞く時に、なんに対しても『なにそれ! 教えて教えてー!』ってやるのは定番中の定番ですよ?

  自分で答えられる雑学に対して、そういう対応できますかー?

  マホはできます! ギャルのコピーしましたから!」


 マホちゃん!?

 あ、でも普通の女の子として生きることを考えれば、麻雀力よりよっぽど便利なものをコピーしたよね。


 「わ、私が教えてあげればいいじゃない!」

 「やれやれです。

  それじゃー男を立ててあげられないじゃないですか!

  ドヤ顔早口で雑学の話なんてされたら大抵お男の人はドン引きですよ!」

 「それはマホが正しいじょ。

  久先輩が求めているのが対等な相手ならいいけど、それが恋愛感情に発展するかは久先輩次第。

  年下辺りを狙うなら無駄に知識を持ってない方が便利だじょ」

 「そ、そうなんだ」

 「男をたてるのって難しいんですよー。

  それこそ、自分が本当に知っていても、知らない風に装うのが真の女子力です!」


 な、なんかマホちゃんがこの中で一番正論言っている気がするよ……。

 優希ちゃんもよく知ってる辺り、やっぱり大学の女子会を経験している人は違うんだなぁ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 4/5

 「ってことは、この10年間でマホちゃんはモテモテだったの?」

 「はい! 何回か覚えてませんけれども、モテました!」

 「彼氏は何回くらいできたの?」

 「0回です!」

 「「「「」」」」


 えっ?


 「マホ、それだけ言っておいて彼氏が出来たことがないんですか?」

 「和。ここは引き分けにしておいてあげましょうよ。かわいそうだし(笑)」

 「マホはどうしても好きな人がいるんで、告白されたらお断りです!

  でも……」


 ぅ。やな予感。


 「思わせぶりな態度とか、実質恋人なんじゃないかって人を何人か作って練習してました!

  実際に付き合うとかの単語を出させないのがポイントです!

  もちろん付き合ってないのでボディタッチなんてNGです!

  デートの調査とか、男の人はどうやれば喜ぶのかとかを徹底的に調査しました!」


 うわぁ……。


 「何人かはうまく制御できないで付き合おうって言うんですが、そういう人はお友達だと断言して切っちゃいますね。

  あくまで女子力を高めるための練習ですから!」


 これが本物の悪女……。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 5/5

 「料理も出来て、仕事も決まりましたし、男を立てる術も勉強しました!

  マホの本命はこれから実らせます!」

 「う、うん。頑張ってね……?」


 もうこの子と関わるまい。そう誓いました……。

 なんにせよ、京ちゃんと私はもう結婚してるし、京ちゃんが浮気なんかするわけないって信じてるもん。

 それにマホちゃんの好きな人ってのが京ちゃんとは限らないし、私はもう関係ないもん!!


 「なるほど、女子力。……それが有効ってことは、私にとってはこのまま悪待ちするのが一番ってことね!」

 「恋愛に悪待ちなんてありえません」

 「原村ァ……」

 「なんですか竹井」

 「マホ、頑張っちゃいます!」

 「さすがにこれはやりすぎ。咲ちゃんたちは私が守ってあげるからな」

 「そんな、大げさだよぉ」

 「ちなみに、普通の女子会ではマホの言ってたことは当たり前のように出てくるって覚えておくといいじょ」

 「え”……」


 もうやだ。私の居場所は宮永家にしかないんだもん。

 今日は京ちゃんに甘えよう……。カン!


最終更新:2015年11月25日 03:21