待ち選択の判断基準については一通り解説しましたが、基準を身に着けても、待ちや打点を正しく認知できなければ正しい判断を下すことはできません。今回は待ちの見抜き方と、見落としやすい打点が高くなる受け入れについて取り上げます。
多メンチャン理論
多メンチャンの見抜き方については以前から様々な方法が考えられてきましたが、http://ameblo.jp/010101/entry-10514689527.html こちらで解説されているものが最も体系的です。ここではそれを簡潔にまとめたものを書くだけに留めさせていただきます。
暗刻が無い場合
シャボ待ち以外は待ちになるのは1つのスジ(1-4-7 2-5-8 3-6-9)からなるので、シュンツを端から抜き出して1つ待ちを見抜き、その牌のスジが待ちになっているかを確認するだけで十分です。但し一盃口シャボ((
待ち)や
((
待ち))の形には注意します。
左端から順子を抜き出すと7単騎が残り、そのスジの4、1が待ちになっているので147待ち。
暗刻が1つある場合
暗刻を抜き出し、その時に残る待ちによって手順が変わります。暗刻を抜き出したとき残りの牌がノーテンの場合は、暗刻が無い場合と同様にします。
3の暗刻を抜き出すとノーテン。左端から順子を抜き出すと369待ちが残る。
暗刻を抜き出した場合に待ちがある場合のうち、以下のケースは別のスジにも待ちが存在するので、暗刻の一部を順子とみなして待ちを1つ見抜き、その待ちのスジも待ちになっているかを確認します。(逆に言えば、以下のケースに当てはまらない場合は他に待ちを探す必要はありませんが、例外形には注意します。)
暗刻を抜き出したとき残りの牌が単騎待ち(4456のような亜リャンメン形も単騎に含む)
暗刻と単騎牌の距離が2以下(2223457のように暗刻と順子がくっついている場合も含む)の場合。
4の暗刻を抜き出すと69待ち、4445679となっているので順子を456で抜き出すと8待ちなので689待ち
暗刻を抜き出したとき残りの牌がリャンメン(カンチャン、ペンチャン)待ち
暗刻の部分と待ちが重複する場合(34555のようなエントツ形)。2233334455(256待ち)とある場合は暗刻部分を234の順子とみなす場合と345の順子でみなす場合で雀頭が変わることに注意。例外は3345566677(458待ち)。
2の暗刻を抜き出すと258待ち、暗刻の部分と待ちが重複することから雀頭の1の待ちになるので1258待ち。
暗刻を抜き出したとき残りの牌がシャボ待ち
暗刻にシャボ待ちの2つのトイツがくっついている(2223456677のように順子によってつながれる場合も含む)場合。例外は(378待ち)
6の暗刻を抜き出すと45待ち、2つのトイツがくっついていることから順子を456で抜き出すと369待ちが残るので34569待ち。
暗刻が複数ある場合
暗刻を抜き出した時の待ちを確認し、暗刻を順子とみなして待ちを見抜く。この手順をそれぞれの暗刻について行います。暗刻を順子とみなした時に、他の暗刻と多メンチャン形を作ることがあります。また、3344455588(368待ち)のようなトイツと暗刻2つがつながっている場合は特殊な多メンチャン形ができます。例外として、2223444566(456待ち)の形でも特殊な多メンチャン形ができます。
3の暗刻を抜き出すと58待ち(4の暗刻でも同じ)、トイツと暗刻2つがつながっているので345の順子を抜き出すと67待ちが残るので5678待ち。
見落としやすい受け
メンツ、ヘッド、ターツの分け方を決めつけてしまうと、符ハネや手役による高打点の受けや多メンチャンの待ち取りを見落としやすいので、複数のパーツがつながった形が出てきたときは注意が必要です。特に見落としやすい例を取り上げます。
ドラ
打
リーチ 打4mの方が1枚多いが、打7mとするとツモ56mでも符ハネする。
チー ドラ
打
アガリ牌の枚数は打369m共に同じだが、一通がつけば跳満になるので打3m
ドラ
打
リーチ 高め三暗刻より、36mどちらでも平和一盃口になる方がよい
ドラ
打
リーチ 25mで一盃口、ツモ3sでも三暗刻になる。
ドラ
打
ダマ 25pどちらでもタンヤオ三色、残り3枚のダマ40符3翻で良形変化も多いのでダマ。
ドラ
s 打9sダマ 一通や一盃口をみて打2s(369s待ち)とするより、打9s(258s待ち)とする方が3sがドラ表示牌にあるので受けが広い。