終わりは在るモノでは無く決めるモノ
夜というには早いが夕方と言うには暗い。
そんな時間帯に俺は自宅への帰路に着いていた。
「ふぅ…………」
何だかんだでこんな時間になっちまった。
今日は早く帰りたかったんだが……まぁいいか。別に。
そんな事を考えていると突然、辺りが真っ暗になった。
「!?」
いくら何でも、暗すぎる。一寸先どころか1mm先は闇だ。
「どうなって……うっ!?」
すると突如、腹の辺りに冷たい感覚がして、
………そこで、意識が途切れた。
◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆
どれ位時間が経ったのだろうか。
何だか体がふわふわする。
「まぁいいや、帰ろう。」
そう呟くと俺は家に帰るために立ち上がった。
が………
「……やっぱり何かおかしい。」
そう、何かがおかしいのだ。
体がふわふわして、何か、無くしてはいけない物を
無くしてしまったような……
兎も角、考えていても仕方がないので、俺は家の方向に歩き始めた。
………この時はまだ知らなかった。
もう、その家には帰る事が出来ない事を。
むぅ~………
なかなかどうして、思ったように書けないもんですね。
まだ浮遊感が無くならない。
なんなんだろうか。明日病院で診て貰おうか……
そんな事を考えながら、ふと、角にある鏡を見る。
「…………………は!?」
そこには、有るはずの物が無かった。
…自分の姿が、映っていないのだ。
「ど、どうなってんだ………?」
トリックアートの一種かとも思ったが、自分以外の物はちゃんと映っているし、
第一そんな物がこんな所に有るわけがない。
「ど……どうなってんだ……どうなってるんだ……よ……」
自分は此処にいる。
でも、鏡に映っていない。
さっきから体が変なのと何か関係あるのか………?
◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆
「……!」
近くに調整者の気配がするな。
見つからないようにしないと……
「あいつか………ん?」
幽霊………?成る程、そう云う事か。
◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆
……そ~っと………そ~っと………
「わぁっ!!」
「わぁっ?!?」
突然、誰かに驚かされた。
誰だ?知り合い……じゃないな。
知らねぇや。こんな人。
「ふむふむ、肝っ玉は小さい、と。」
「………あの~?」
「あぁ、俺は紅桜。夢幻の果てを探して旅している者だ。」
「いや、あの………」
とりあえず、名前は分かったが、何?ゆめまぼろのはて?なんだそりゃ?
「そうそう、気づいて無いと思うけど」
「はい?」
なんだろう。
もしかして、さっきから体が変な理由か……?
「お前………………死んでるよ。」
「っ…………!?」
続け。
主人公のキャラが自分でよく分からない。
「死んでるって………どういう事だよ!」
突然の死の宣告。
だが、そんなの信じられる筈が無い。
「どういうって言われてもだな……そういう事だよ。」
「一体何を根拠に俺が死んでるって言うんだ!第一……」
「はいはい、落ち着いて落ち着いて。んー……そうだね……じゃあ、」
と、突然紅桜と名乗った人物が刀を構える。
「な、何を
「どりゃーっ!!!!」
「うわぁぁぁっっっ!!??」
斬られた。
でも………
「あれ………?痛く……無い……」
「だろ?これでも生きてるって言えるか?」
「くっ………」
認めざるを得ない。
これで夢でしたーなんてオチなら良いのだが、
夢とは違う。これは現実だ。そう確信する。
「で………あんたは俺の事をどうするつもりなんだ?」
「ん?別にどうかするつもりは無いさ。ただ………」
「ただ?」
「お前が望むなら、調整者という存在でお前を生き返らせてやってもいい。」
今回も短め。
そろそろ片翼さんが出てくる筈。
「調整者………?」
「そうだ、調整者だ。」
「調整者って何なんですか?」
「んー………まぁいってみれば神の手先……になる為の存在だな。」
「はぁ…………」
正直この人の話すことの6割程がよく理解出来ない。
「まぁこちとら時間が無いしお前だって時間が無い。どうする?」
「………条件は?」
「おっ………鋭いねぇ。」
そりゃそうだ。
調整者だか何だか良く分からんが
ただで生き返らせて貰える筈が無い。
「なぁに、大した事じゃ無いさ。俺の旅に同行して欲しい。」
「旅に………?」
「あぁ。」
「……詳細は?」
「それは後だ。もし断るってんならこの話は無しだ。」
「ぅ………」
かたや死、かたや形はどうあれ生。
勿論、断る気なんか無い。
「分かった。」
「そうか。じゃ早速ーーーーーーー
「………そうは、させん。」
「!?」
誰だ!?
「………お前か、片翼の追跡者。」
「え!?何!?知り合い!?」
「そんな所だ。」
「何のようだい?俺の事は見逃してくれるんじゃ無かったのかい?」
「お前はそうだ。だが………」
な、何なんだろうか。
というか、紅桜さんは追われてるのか?
「…………そこの調整者候補をほおっておく訳にはいかない。」
「……………へ?」
思わず間の抜けた返事をしてしまう。
「お前の素質は敵に回るとすれば超A級危険分子クラスだ。ほおっておく訳にはいかない。」
「は、はぁ…………」
そうか、俺はそんなに凄いのか。
………少なくともこの状況では喜ばしくないみたいだが。
「…………相変わらず話が長いねぇ。お陰でもうこいつは調整者だ。」
「「何ぃッ!!?」」
「ちょ………そんな即席ラーメンを作るが如く簡単に出来る事なんですか!?」
「あぁ。レトルトカレーをチンするより簡単に出来る。」
驚きだ。
そして何という早業。
「ゆ……油断した………こうなれば力づくでっ……!!」
「ちょ………危ない!危ないからそんなのしまって!!べ、紅桜さん!助けて下さい!!」
必死で紅桜さんに助けを求める。
この状況だ。きっと助けてくれる………
「手前の身位手前で守れ」
………なんて期待をした俺が馬鹿でした。
「んなこと言われてもこっちには武器すら無いんだぞ!?どうしろと!?」
「武器なら俺の刀を一本やる。」
ああ、その位の配慮はしてくれるのね。
「で、でも勝てる気が………」
「大丈夫だ。俺を信じろ。」
本来なら出会って間もない人物を信じろという方が無理なのだが、
この人なら信じても大丈夫な気がする。
「分かった。」
「………話は済んだか?」
何気に待っててくれたんだ。
その辺余裕の表れなのか?
「あぁ。こうなりゃ行くしかないぜ!!」
思い切って突撃する俺。
行ける!行けるような気がする!!
ーーーーーーー暗技「殺之型・壱式」
無理でした。
後半少しふざけすぎた気がする。
とりあえずるっち(郷流)は敬語とタメ口の両方を使う妙な口調です。
一人称は俺固定ですが。
今回微妙にふざけが入ったのはバカとテストと召喚獸を読みながら書いてたのが理由というのは秘密
「うわぁぁっ!!」
体にもの凄い激痛が走る。
尤も、普通なら痛みを感じる隙もなく死ぬはずだが。
これが調整者の力なんだろうか?
「あー…………やっぱり無理か。」
やっぱりじゃねぇよ馬鹿。
正直この人に対する信頼度が早速激減した。
「……………止め」
「!!」
まずい。いくら何でも次喰らったら死ぬ。多分。
「こ………こうなりゃどうにでもなれぇっ!!!」
そしてここで突然俺の記憶が途切れる。
ーーーーーーーー原罪「咲乱の紫桜」
最後に、そう呟く声が聞こえたような気がする。
◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆
気がつくと俺はよく分からない簡単に言えば異世界のような場所に居た。
「お、気がついたかい。」
「あ、あの………ここは?」
「平行空間のアインへ続く道さ。」
「………はい?」
やっぱりこの人の話はよく理解できない。
「まぁ、その辺は後で説明する。それより、あんたの名前は?」
あぁ、そう言えばまだ名乗ってなかった。
「俺の名前は赤渓郷流。歳は17。性別は見たまんま男だ。」
「赤渓………だって…?」
「? 何か?」
「いや、大した事じゃ無い。」
なんだろうか。知り合いに同じ苗字の人でも居るのだろうか。
「一応俺の事も説明しておく。俺は紅桜。
クラスは調整者AA+。歳は忘れた。性別は見たまんま女だ。」
「はいっ!?」
「ん?なんだ?」
「いや……その…………女?」
「おいおい、俺が男だって言いたいのかい?」
いや、外見云々以前に女だったら俺なんて一人称は使わないと思う。
外見の方は言われてみればどちらかと言えば女性寄りだけど。
「ま、まぁ……そういえば、さっきのあれはどうなったんですか?」
「ん?あぁ、片翼野郎ならお前が突然倒れたから俺が倒した。」
最初からそうして欲しかった。
「………さて、そろそろアインに着く。説明とかは着いてから、だ。」
「は、はい。」
今日は俺の人生の中で最も不運な日だと俺は思った。
……後になって思えば、この日が一番ラッキーな日だったのかも知れないが。
プロローグ-終-
ふぅ。
何か無理やりな所が多い気がするなぁ。
まぁ楽しければいいや。主に私が。
最終更新:2009年12月06日 15:07