メリークリスマース!!!!!!
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今年のクリスマスは病院で過ごすぜ!!!
………夢なさすぎ……
そういや、KF内のクリパの企画どうなったんだろう?
LAP41 河城にとりの改造物にリュウサトウは驚愕する
数分歩いたところで、にとりは川を上るのをやめた。どうやら、目的地に到着したようだ。
ここはちょうど滝が下りてきている、釣りには絶好のポイントだ。
確か3月の川だったらニジマスとかアユとかが旬だったはずだぞ。ちょうどこの時期は一番川の水が冷たくて魚自体の身が引き締まる絶好の期間なんだ。
よく俺は釣りに行くからこういうところはやけに明るい。
と、にとりは手ごろな石に腰かけて、つりざおの糸をそのまま投げた。
…………ん?
「おい、にとり。擬似餌はつけなくていいのか?」
確か、その釣り竿はルアー用の釣り竿だ。しかし、にとりはここにくるまでに擬似餌を一切付けないで持ってきた。いや、別にそこまでは問題ないというかそれが常識なんだが、今こいつはなにも擬似餌をつけないで川に糸を放り込んだ。
しかし、にとりは
「大丈夫だよ」
と、余裕の笑みさえを口の端に浮かべている。本当かねぇ……
しかし、そこはさすが凄腕エンジニアだった。
「ん?」
俺はしばらくじっと見ていた釣り竿を先ほど以上によく注目する。なんだか、ちょっとだけぴくぴく動いているように見えるんだが…
と思うと、竿は一気にしなり、ギシギシと音を立てるまでになった。そして、糸もはち切れんばかりにピンピンに張っている。
「おお、掛ったよ!」
立ち上がって竿をあげているにとりが非常にうれしそうに俺に言ってくる。そうやら、手伝えのサインらしい。
「どれ」
俺は釣り竿の先の糸をつまみ、掛った獲物を自分のもつ網のほうへ誘導する。
しかし、一体にとりはどんなトリックを使ってこんな大物をヒットさせたんだ?擬似餌なしルアー釣り竿なんてルーぬきカレーライスみたいなもんだ。
紐一本でかかる魚のほうがアホなのかもしれないが、もしかしたら糸の先端から近づいた生き物はアホになるとかいう電波が出ているのかもしれないな。
「おっ…」
だんだん暴れている魚影が俺の持つ網のほうに向かってきた。
……が、
「えっ?」
そのあまりにも大きい魚影に呆然とする。
その川幅の1/2はあるであろうその巨体は、目測でざっと2mだろう。重さにして約30㎏程度だろうか。
そんなすごい大物がこの時期の魚にいるのか、頭の中のさかな図鑑を急いで開いてみるがそこには書いてなかった。完全に俺の頭からは規格外のでかさだ。
やがて、にとりの素晴らしき改造釣り竿にかかってしまった哀れな魚が、水中から地上に姿を現した。
体全体に広がる黒い斑点、エラから尾びれにかけての腹にある赤い線から見るに種目はニジマスだが、その体長は俺の目測を優に超え246㎝の超大物だった。
「すっげぇ…」
大迫力で俺の手で跳ねる特大のニジマスを目の前にし、絶句せざるを得ない俺。そして、
「うん。ばっちり大成功だね」
と上機嫌になっているにとり。
果たして、向こうの世界の常識はこの世界に持ってきてはいけないのだろうか。
「さてと、この魚を持って帰らないとなぁ…」
竿を片づけながらにとりがぼやく。
その言葉に、俺の本来の目的を思い出した。
「あ、そうだ。ちょっとにとりに相談事があるんだが、もしよかったら魚持っていこうか?」
「本当?でも、すっごく重いよ」
「大丈夫だ。30分とか1時間歩かないんなら平気さ」
「そう?じゃお願いするね」
にとりは落ちる汗を袖で拭いながら荷物をしょって歩き始めた。
俺も、もう元気の無くなったかわいそうなデカニジマスをローラーボートの上に乗っけてついていく。
わしもよく釣りに行くよ~
もっぱらフライフィッシングなんだけどね。
LAP42 さまざまなパーツを目の前にし、リュウサトウは歓喜する
にとりの洞窟までは歩いて5分程度でつくことができた。とりあえずお邪魔しますと一声言うが、にとりが一人暮らしだということに気付いた瞬間完全に俺はハメを外した。俺最悪だわ…
「それで、何の用で来たの?」
デカニジマスを昼飯に平らげた俺たちは、さっそく本題に入る。
「実は、昨日の夜…」
と、俺が事情を話そうと思った矢先、
「ああ、例のレースね。すごかったねぇ~」
急に話したいことを先に言われてずっこける。
「なんで知ってんのあんた」
「文がなんか言いふらしてたから」
にとりはさも当たり前のように言う。俺はたぶん今苦虫をかみつぶしたような顔をしているだろう。
野郎……油断した。口止めしておくのを忘れた…。あまりにレースに気を取られ過ぎてこういう簡単な穴もふさぐことができなかった…。
……ん?ちょっと待てよ…
「ってことは…」
「うん、全部知ってるよ。それも幻想郷のみんなが」
「マジかよ!!」
俺はその場からばっと立ち上がり、そのまま壁に倒れかかる。
とんでもないことしてくれたんだな文は…。後でしっかりとお仕置きをしなければならないな。でも、待てよ…
「全部知ってんのか……?」
「うん。最初から全部」
にとりは表情一つ変えず、俺を怪訝そうに見ている。
…まずい、まずい、まずい!!
レースが終わった後の俺と咲夜のキスがもしあいつに知られて幻想郷中にばら撒かれたら、それこそ俺は鮮血を見ることになるだろう。それだけは防がなければならないが…
時すでに遅し。にとりが全部知っていると言ってるということは、もうすでに幻想郷中に知れ渡ってしまっていると考えて全く問題がないわけで…
「マジで……?」
額に冷や汗が滲んでくるのがわかる。が、
「でも、最後の爆発でみんなリュウが死んじゃったって皆勘違いして帰っちゃったけど。今日の朝刊で君が死んでなかったことが書かれた時はびっくりしたよ」
だそうだ。俺は安堵でへなへなと座り込む。
「良かったぁ…」
そのままスキャンダルに持ち込まれたら、俺この先生活できなかったよ…
「それで。昨日の夜がどうしたの?」
にとりは、へなへなと座り込んだ俺をさらに怪訝そうに見つつ本題に入りたがった。
そうだそうだ、本題に入らないと。
「レース後に俺のマシン大爆発したことはにとりも知っているんだろ?実は、あの大爆発でブレイクダークの部品がほぼすべて燃やしつくされてしまったんだよ」
「ええ……」
エンジニア魂からなのか、すこしにとりが表情を曇らせる。その気持ち、俺も味わったんだけどねぇ…
「だから燃えちゃった場所の替えのパーツを捜してんだけど、もしかしたらにとりの所に代用できるものがあるかもしれないと思って来てみたんだ」
「そうなのかぁ…」
にとりはそういって机に頬杖をついた。
「何が必要なの?」
「まずエンジン。ブレイクダークに使うエンジンは普通のエンジンとは違うものだからパーツだけでも十分なんだけど……何かいいのあるかな?」
「エンジンはねぇ…」
そういってにとりは立ち上がり、洞窟の奥にあった扉に首を突っ込んでごそごそと物をかき分けている様子だ。たぶん、あの中はガラクタの貯蔵庫になってるんだろうなぁ…
「GTR-78MY5Rとか…」
にとりが扉に首を突っこんだまま聞いてくる。
………
「えっと…なんすかそれ?」
長すぎる名前に唖然とする。と、にとりは奥の扉から顔を出して俺に説明してくれた。
「これ?君のブレイクダークのエンジンをまねて作って…」
「それしかねえだろ!」
にとりの説明を遮って俺がはしゃぐ。ブレイクダークのエンジンをまねて作ったエンジンがあるとは思わなかったから非常にうれしい。
まさかにとりがブレイクダークのエンジンをまねて作っていたとは…さすが幻想郷一のエンジニア。
「で、これで大丈夫かな?」
再び奥の扉に首を突っ込んでいたにとりが取り出してきたのは、前のブレイクダークの時に使っていたエンジンより一回り大きいだけで、形、構造は特に変わっていない。にとり…ホント、いい仕事みつけてよかったな…
「ああ、十分だ」
俺は心の底からにとりに感謝する。
「あと、何が必要?」
「そうだな…」
俺は頭の中で完全体だった時代のブレイクダークをイメージする。
F-FIREマシンは普通の車とは違い、どちらかというとロケットに似ている。つまり、車はガソリンをエンジンで爆発させて動くが、F-FIREマシンは空気中の酸素と水素を科学的に機内で融合し、それによってできるエネルギーをジェットに変換……わかりやすくいうと水素爆弾みたいなことを機内の中で行っている。だから…
「ジェット変換機で小型のものとかないか?」
すると、にとりが意外な返事を返してきた。
「あ、その機能エンジンに融合した」
「……マジで?」
「うん。ダメかな」
エンジンとジェット変換機が融合…難しいことは分かんねえけどすごいんだろうな。
あ、そうか。だからエンジンが一回り大きいのか。
「いや、その方が助かる」
なんかそこらへんの専門的なことはよく分からないから、適当に返事を返してしまう。
「あとは、もしあったらコックピットに使うアクリル板があったらくれないか?」
「何色?」
「そうだな…若干ピンクがかかってる感じの色が希望」
「そういう感じの色ならあそこの段ボールの中にあるよ」
「お、すまない」
こういった感じでどんどんにとりから材料をもらう。全部もらった時には2時を過ぎていた。
「そんな大荷物、持っていけるの?」
にとりが心配してくれるが、波動で作った荷台があればあるからなんとかなるだろう。
「平気だよ。ありがとな」
「うん。こっちも役に立ててよかった」
にとりが笑顔を返してくれたので、こちらも笑顔でこたえる。
このペースで更新すると、跡がきつくなります
自分自重っと。
そういや、にとり以外に幻想郷にエンジニアいるかなぁ?
無断侵入(殴
幻想郷でにとり以外のエンジニアか……
やっぱ朝倉さんとかかねぇ?
ん?知らん?まぁ旧作だし。
by萩鷲
LAP43 トレイキョウにたそがれるリュウサトウ
さて、このパーツを今度は細かく組み立てなければいけないんだが、そういうことはジェームズに任せっきりだったから果たしてうまく組み立てることができるだろうか?帰路に着いたところで急に不安になる。
一応設計図は金庫に入っているからやり方が分からないということはないし、周りのボディは向こうにいた時も俺の波動でコーティングしていただけから問題ないんだが…肝心の核の設計をミスったら元も子もない。
でも、幻想郷にいる人の中で一番エンジニアっぽいのはにとりであって、そのにとりがエンジンしか真似事はしていないということであるので、F-FIREマシンを組み立てられるのは実質俺だけということになる。
まさか全作業を俺がやることになるのかなあ…疲れる。
周りの景色には目もくれず、ただひたすら組み立てのことばかり考えていたらいつの間にか紅魔館に帰ってきていた。
昨日デッドヒートを繰り広げたコースは昨日の晩から放置してある。デスシャドー曰くこの方が移動しやすいんだとか。
だが、幻想郷の住民の目から見たら迷惑極まりないのではなかろうか?どうもその点が引っかかる。
まあ、コースの上にブレイクダークの残骸があるわけだし、今処理されたら作業する場所がなくなるわけで、ええ。
とりあえず、荷物をコースの上に持っていき作業を始める。が、いきなり設計図を忘れていたことに気がつき、急いで取りに戻る。今日という日は俺がしっかり暮らせないなのだろうか。
部屋に戻り金庫の中をあさっていると、急に懐かしいものを見つけた。俺が7才の時の写真だ。
F-FIRE博物館に行った時の写真だろうか。ホワイトキャットの等身大模型に乗って喜んでいる写真だ。
このときは、まだF-FIREにブラックタイガーの手下はエントリーしておらず、まさに銀河一のスポーツ、娯楽として生きている間に一度はF-FIREを見に行かないと冥土で後悔するとまで言われていた。
この時は、警察も人々と笑顔で語り合える時代だった。もちろんジャスティスウィングという組織も組まれてはいなかった。
「懐かしいなぁ…」
確か俺が7歳の時って言えば、ちょうどF-FIREにハマりだしたころじゃないかなぁ?
ちょうど家の近くでF-FIREのレースがあるとかどうとかで姉ちゃんと二人で見に行ったのは今でも頭の中にしっかりと持っている。
あの時のレースは最終ラップでビリだったマイティーがぐんぐんスピードを上げて見事逆転優勝したはずだ。あの時の会場の盛り上がりは半端じゃないものがあった。
俺は一気に会場を熱くさせたマイティーに憧れて、それでF-FIREパイロットになろうと決意したのだ。
そんなF-FIREも大好きだが、そんな誇り高きスポーツの中心となっているトレイキョウも俺は誇りに思う。
いまやF-FIREを通じて惑星間の友好関係さえ影響されているこの時代、F-FIREの中心地であるトレイキョウは当然宇宙の中心だ。今や全宇宙の技術が集中し、生活に不便という文字がどこにも見当たらない。
そんなトレイキョウを全世界の人達が羨ましく思い、トレイキョウを目指して発展し、それが宇宙全体の発展に貢献する。とても素晴らしい循環ではないか。
今、そんなトレイキョウを恐怖に陥れ、巨悪の根源という称号すらもらっていたデスシャドーが敵であるジャスティスウィングのエースと言われた俺に泣きついてくる状況までトレイキョウの治安は深刻になっているそうだ。
トレイキョウは果たしてどうなっているのだろうか…気になってしょうがない。
「頼む……」
俺はここにいる。幻想郷っていう現実世界とは違う世界にある紅魔館という屋敷の執事をして生活している。たまに風邪になったりもするが、基本的に元気でやっている。
だから……頼む……。俺が…俺が帰るまで…絶対に、だれも死なないでいてくれ。
「おっと、こんなところで感傷的な気持ちになっている場合じゃねえだろ、俺」
はっと我に帰り、写真をベッドの上に放り投げると設計図の入ったファイルを取り出し金庫を閉める。ブレイクダークを修理しない限りアリスの調査もできない。なんとかしねえとな。うん。
コースに戻って、ファイルをブレイクダークのパーツのそばに放り投げる。そして、俺の戦いが始まるわけだが…
旧作はしし座流星群あたりまで放っておいてあったから考えてなかった((
咲夜さんをお手伝いに登場させるのもいいんだけどねぇ…
LAP44 リュウサトウは頭をひねりつつもブレイクダークの作成に励む
「えーっと…このプラグを5番に差し込んで…で?どうするんだ?」
一時間経過、全く作業が進まない。俺はさあ、こういう作業苦手なんだよ。だれかこういうの得意な人いないかなあ…。
と、設計図を眺めていると、エンジン部品が一つ破損しているのを見つける。外装の一部ならば波動で作って補強すれば何とかなるが、設計図から見るとエンジンの心臓部と噴射口をつなぐ極めて重要な部品であることが分かった。
「これじゃあ、エンジン作れねえじゃんかよ…」
ここがしっかりと止められていないと、エンジンを起動させたときの逆噴射でエンジンと噴射口が離別してしまう。すると、エンジンで加工されたジェットが安全なガスに変換されること無く洩れるわけで、結果論から言うとエンジン掛けた瞬間爆発する。当然、俺死ぬかもしれなくなるわけで…
「こりゃ、困ったな…」
何かいい打開案はないか考えるが、にとりの所にもう一度行くしかなさそうだ。あそこにいくには片道2,3時間程度の時間を必要とするから無論取りに行く気はない。
このまま集中して作業すると疲れそうなのでいったん作業を中断してコース上に寝そべる。
なんか、今日に限って馬鹿みたいに日差しが強い。まだ3月だというのに俺は少し汗を流していた。
おまけに、冬と春の間だから空気が非常に乾燥している。執事服を着ていると中から蒸されてくる。夏にこの感覚を味わったからもう勘弁だというのに…
と、空を眺めていたら空から何かが降ってきた。
ん?何だあれは。何か黒いもの…
いや、逆光だから見えないだけか?
確実にこっちに向かって落ちてるなあ……
あれ?これって呑気に寝てたら死ぬ?
いや、普通にこっちに猛突進してくる黒い物体……
輪郭からして、なんだ?
そんなことはどうでもいい!
早く避けないと死ぬ!
うわ、ちょ、加速しやがった。
まてって、おい!
―――――ガシャーン
空から落ちて来たのは得体のしれない岩。こんなものが空から降ってくるのは誰かの仕業にしか思えないと思うが、いったい誰が何のために?
というか、九死に一生を得たってこのことかね?
製作途中のエンジンと俺の間にすっぽりと落ちてきた。誰かがこの岩を運んでいる最中に過失で落とした可能性も十分考えられるのに、俺は怒りのおかげで誰かが俺を殺そうとして落としたとしか考えられなくなってしまった。
「誰だよ、こんな真似する馬鹿野郎は?」
考えれば考えるほどに怒りは増していく。この無礼者が、こんなあいさつの仕方は生物として失格だよ、本当に。
俺はついさっき落ちてきた岩に三節棍で八つ当たりする。岩は見事に割れ……
「ん?」
岩の中には金属片が入っていた。何やらきらきらと紅く光っている。それが、すごく小さい金属片のはずなのに、
「ぐっ……」
思わず目をそらすほど眩しかった。すごく高級そうな素材でできているな。それとも、太陽光をよく反射する素材を表面に塗っているだけなんだろうか…
気になるので、金属片の周りについている岩を削り落とす。
「ほう…」
実にきれいだ。どんな宝石よりも眩しく輝いている。それに、この深い紅の色がより神秘的な雰囲気を醸し出している。
そして、この金属片の形を指でなぞっていると、ある事に気づく。
俺はもしやと思ってファイルからエンジンの設計図を引っ張り出してみる。
……間違いない。
「ぴったりだ…」
この赤い金属片。タイミングがいいことにちょうど破損していた部品とぴったり一致していた。すごい…だれだろう。ここまでにとりが計算したのかな?でも、それだったらわざわざ石の中に埋めて空から降らすよりも普通に持ってくるだろうなぁ。じゃあ、だれだろう…
「まあ…」
とりあえず、このせっかく空から降ってきた金属片をエンジンの破損部分に当ててみる。
俺の計算通り、パーツのハマるべき位置にはぴったりおさまった。
「おお…」
基本的にエンジンは内部に収まっているからエンジンの外見なんてものは一切気にしない。エンジンの外装なんてものをしていたら一瞬で重量オーバーになってしまう。
でも、この金属片は赤い光を出してエンジン全体を紅く染めているだけでなくエンジンと噴射口の連結部分の役割もまた、になっている。こういうアクセントを今初めていいなと思った。非常にエンジンが幻想的になったのは喜ばしいことだ。
そういうわけで一気にテンションが上がった俺はそのまま鼻歌なんて歌いながらブレイクダークの組み立てを続けていく。
夕方になり、あたりは暗くなってきた。向こうの世界だとこの時間にはカラスが鳴くのが風情があって好まれたが、ここではそのようなことはなく、代わりにゾンビのような気味の悪い雄叫びが辺りをこだまする。正直、萎える。
そして作業の進み具合だが、喜ばしいことにブレイクダークも7割型完成した。あとは、ボディで周りを固めれば完成だ。ボディは波動で固めれば完成なので、あと3時間もあれば終了するだろう。今日の作業を終了して、俺は紅魔館に戻る。
幻想郷の夕暮れはBGMさえは最悪のものの、景色は特一級だ。トレイキョウはビルの森のようなものだから全然見えなかったが、ここではなだらかな丘の上に森が茂っているだけだから地平線がよく見えるのだ。
ちょうど夕日が地平線の上に見えるか見えないかぐらいのところまでしっかり肉眼で見えるから儲けものだ。
写真に収めておけば、非常にきれいに絵になる一枚が撮れそいうな気がするが、あいにく俺はカメラを所持していいない。残念だ。
部屋に戻って、執事服を整える。すこしブレザーが油っぽくなってしまったが、少し我慢。
ネクタイを再度結びなおしてベッドに寝転ぶ。そして、
「あ、することがねえ…」
と気づく俺。我ながらなんと悲しいものよ。
まだ俺がお嬢様からもらった休暇は残っている。だから紅魔館の仕事はせずに済むのだが、かといって思う存分羽を広げるわけにもいかない。一応職は執事だからそれなりのイギリスジェントルメンの風格は保ってないといけないだろう。
というわけで、紅魔館を散策することに。
紅魔館内でも随分広いゆえ、俺がまだ足を踏み入れていないところが非常に多い。空き部屋の各所には掃除しに行くので行ったことがあるが、今俺の横にあった第三倉庫なんかは行ったことがない。そういう場所が多いから充分冒険にはなる。
ただ、ところどころに妖精メイドがいるから軽々しく行ったことない部屋に侵入するのはまずい。
と、俺がいきあたりばったりに紅魔館内を歩いていると
「リュウ。逃げるつもり?」
と、急にお嬢様から声をかけられた。
「あ、はい!なんでござま、ございましょう!」
俺はボーっとしていた背筋を思いっきり伸ばしてバッとお嬢様のほうへ向きなおる。
(……ちょっと噛んだ……)
びっくりしてしまったので、セリフを噛んでしまう。いってぇ…ついでに舌噛んだ。
お嬢様はなぜか非常に怪しい笑みを浮かべている。そして、顔だけでなくふふふとなにか企んでいそうな笑い声さえ上げている。お嬢様、怖いです。
お嬢様はにこにこの笑顔を崩さずに、
「ペナルティの時間よ。覚悟して着いてきなさい」
といって俺に背を向けて歩き出す。
げっ、そういうのがあったか…紅魔館に戻るんじゃなかったぜ…、と俺。いまごろ遅いが覚悟を決めてお嬢様の後についてゆく。
結構貯金できたので、かなりハイペースで更新できそうっす。
レミリアのペナルティってなんだろうね。
食べられるとか?物語終わっちゃうけどwww
LAP45 レミリア・スカーレットはリュウサトウを地下室へ誘導する
お嬢様についてゆくと、普段は絶対に入ってこないように厳重に言われていた地下二階の前にたどり着いた。
そして、階段の前にかけられていた鎖を外して、お嬢様はどんどん階段を下って行ってしまった。
「あのー…お嬢様」
立ち入り禁止のところに平然と入って行くのも気が引けるので一応確認。
「何かしら」
「ここ…入って行ってもいいんでしょうか…」
「構わないわ。今回だけね」
お嬢様が妙にそっけなく返事をする。俺はかなりおびえながら真っ暗なその地下へ延びる階段に足を踏み入れた。
地下二階は、これぞ不気味という言葉にふさわしい空間だった。暗い。周りは非常に暗い。まるで真夜中の幻想郷だ。
「足元に気をつけなさい」
どこからかお嬢様の声がする。しかし、お嬢様のすがたが確認できないので困惑する。お嬢様についていけなくなってしまうのはまずい。とりあえずその声のしたほうへ歩いていく。
すると、その暗闇の中がほんの少しだけ赤くなっていたことに気づく。いや、正確には何か赤いガスのようなものがこの空間内を漂っていた。
その赤いガスのおかげでお嬢様の姿を確認することができた。
が、この赤いガス、どうも俺には気に入らない。
「失礼、このガスは一体何なんでしょうか?」
俺はたまらず問いかける。
「この霧は『赤霧』と呼ばれているわ。まあ、見た目通りの名前だけど。それで、この赤霧の根源は私たち吸血鬼の魔力。その魔力が多けれぼ多い程この赤は濃くなるわ」
なるほど……自分らの力をあるものに変換しているのか…
さっぱりわからん。
この忌々しい赤い霧をかき分けながら俺とお嬢様がしばらく歩いていくと、大きくて頑丈そうな扉があった。
4mはあろうかという巨大な扉。まるで謎に包まれたダンジョンの最後の扉みたいなイメージを俺は頭の中で形成する。
すると、お嬢様はそのドアに手を当てて、俺に背を向けたまま言った。
「リュウ。ちょっとペナルティにしては荷が重すぎたように思うけど、少し我慢して」
お嬢様のことばに唾を呑む。
それだけ過酷なことをしようというのか…お嬢様は。
そして、お嬢様がそれだけいうとその重そうな扉を開いた。
俺はお嬢様の後に続いて部屋の中に入る。
しかし、その部屋は真っ暗で何も見えない。今度は赤い霧すらも見えない。一度目を閉じて波動であたりを認識しようとするが、何かが俺の波動の拡散を阻んでいるようだった。
いったいここは何処なんだ?いや、どこだかはわかるんだがどんなところなのだろうか。
奇妙なその部屋を歩いていると、
「そこで止まりなさい」
またしてもどこからともなく聞こえたお嬢様の声が俺の行動を制した。どうやら俺の立ち位置はここで決定らしい。
「かしこまりました」
俺は見えないお嬢様に向かってお辞儀をする。
先程は自分ので気付かなかったが、お嬢様の足音がずいぶんとこの空間で反響する。ここは音楽ホールみたいになっているのだろうか。いや、よくわからん。
と、急にお嬢様の足音がとまる。
そして、少々の沈黙後、少し遠くなったお嬢様の声がした。
「リュウ、今からペナルティをスタートするわ。覚悟はいいかしら」
「あ…はい」
詳しく何が起こるのか分からなかったが、こんなにも怪しい空間に連れて行かれればそれとなく不安な将来を描いてしまう。俺は腹をくくって次の変化を待つ。
と、急に部屋の明かりがついた。
しばらく光にあたっていなかったから咄嗟に手をかざすが、明かりがついたおかげて部屋の中がよく見えた。
最初に考え付いたのは体育館。だが、ここは学校ではない。そう考えるとここはとてもでかいホールと考えるのが一番妥当だろうか。
天井は目測10m。周囲はだいたい100mといったところか。ホールにしては少し小さめだが、お嬢様の足音の響きからして一応ホールと定義して問題はなさそうだ。
ここは、普通のホールのようにしっかりとした木の壁があるわけではなく、なんとも言えない不気味な赤いレンガで造られていた。また、そのレンガたちがまるで廃墟の外壁を思わせるように、ところどころが欠けたりしてしまっていた。
そして、俺の足元を見ると、俺は白い塗料で書かれた六望星の中心に立っていた。とてもきれいな六望星だ。おそらく数学的計算に基づいてこれを書いたのだろう。まるで俺の背中に刻まれた六望星のような、見ているとわけなく神秘さを感じてしまう均整だ。
と、急にその白い塗料で書かれた六望星の一点が赤く光りだした。そして、その赤い光は六望星のライン上をゆったりをなぞっていき、やがて六望星自体が赤く輝きだした。
そして、その六望星のラインから、
―――――ブゥン
と、これまた赤の半透明の壁がラインに垂直に出現した(これがいわゆる結界なのだろう)。そして、結果上俺はその結界に閉じ込められた。
「これは……」
俺は突如として現れた結界を手で確認しつつお嬢様に聞いてみる。
「それは、あなたもさっき見た赤霧の密集体のようなもの。いわば、吸血鬼の魔力の結晶」
「それで、私に何を課すのでしょうか」
俺の問いにお嬢様は答えない。そんなに言いにくいものなのか。
「始めれば解るわ」
お嬢様はそれだけいうと俺に背を向けた。
と、赤半透明だった結界の壁が急に光出し…
―――――ズキン
「―――っ!!」
貯金のターンは続く
本作ではレミリアをサドキャラにして書いています
いや、これがどうつながるかは今後に期待(ぇ
最終更新:2010年01月02日 12:38