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盛者必衰、生者必滅



人里離れた山の麓にある、人が寄り付かない廃神社。
そんな場所に、俺は居た。
「さてと……ここだな……」
俺は腐れかけた鳥居を潜り、神社を眺める。
屋根は穴こそ開いていないが、瓦は剥がれ、所々腐っている。
壁も所々崩れ、目がつくところほぼ全てが損傷している。
「流石にボロボロだな……これじゃあ誰も寄り付かねぇわけだ……」
いや、寄り付かないからこそボロボロになったのか。
まぁそんな事は俺には関係無いな。
そんなことを思いながら、本堂に向かって歩き出す。
そう。神社がボロボロだろうが綺麗だろうが俺には関係ない。
そもそも、神社であろうとなかろうと関係が無いのだ。
俺は襖を開けて中に入ろうとして、ふと足を止める。
「……襖だけ、新しいな」
成程な。まぁ、襖程度なら簡単に取り換えられるからな。
そしてその襖に足を引っ掛け、軽い音をたてて豪快に開け放つ。
「!?」
その中には、十人程の男がいた。
突然俺が現れたことに対して驚いているようだ。
「だ、誰だ!?」
「お前らに名乗る名前なんてないさ」
「あからさまに怪しい奴だな……まさか、俺たちを……」
「その……まさかさっ!」
俺は駆け出し、そいつに跳び蹴りをお見舞いする。
「へぶっ!?」
男が吹っ飛ぶ姿を横目に、近くに居た奴にも回し蹴りを喰らわせる。
「ぎゃん!」
ドスッ!
そして、二人とも天井に突き刺さる。
「ひ……ひえぇっ…」
「ひ、怯むな!相手は一人だ!」
残りの男が、武器を構える。
剣、棍棒、銃……おや、よく銃なんて用意できたもんだ。
「ま、どちらにせよお前らには体術で十分だな」
「な、舐めやがって……」
「舐めちゃいないさ。お前らの実力はその程度だと判断しただけだ」
「くっ……この野郎!!」
数人が同時に襲い掛かってくる。
「……あまり時間をかけるのも面倒だからな。一気に決めるぜ」
俺はその場にしゃがみ、気を込める。
――――――――冥葬技「龍裂転蹴」




◆◆◆




「有難うございます!まさか本当に捕まえていただけるなんて……」
「なぁに、いいって事よ。俺は報酬さえもらえりゃ大体の事は引き受けるからよ」
「あまり多くはありませんが……すいません」
俺は町の与力の家にいた。
奴らを捕まえた報酬をもらうためだ。
「しかし、あいつらどうなるんだ?」
「さぁ…それはこれからの判決次第でしょう。尤も、略奪やら殺しやらいろいろ悪どいことをやってますから…やはり打ち首でしょうかね」
「だろうな……しかし、まさか廃神社に潜んでいたとはな」
「えぇ……あそこは誰も寄りつきませんからね。隠れ場所にもってこいだったわけですね」
「あぁ……さて、俺はそろそろ出発する。泊めてくれてありがとな」
「いえ、こちらこそ……」
そうして俺は与力の家を出た。
さて、少し消耗品でも買って、後は町から出るか……



外伝。
でもこの時点ではストーリーには多分絡まない。
さてここで問題。「俺」は誰でしょう。
一発で当てられた人が居たら凄い。
ちゃんと物語内に根拠と成り得る物があります。
それも併せて言えればさらに凄い。


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最終更新:2010年02月27日 21:48