花が咲く。そして散る。
当たり前の事。毎年続く事。
なのに、酷く悲しくて、
散らなければいいのにと願うけど、
そんな事が有り得ない事は分かっていて……
……でも、それでも願い続けた。


壱ノ話「桜花乱咲」



その昔、とてつもなく大きな戦争があったらしい。
もっとも、その当時に生きていた人なんて居ないだろうし、
その当時の資料は殆ど無い。
だから、本当かどうかは分からない。
ただ、たまに当時のものと思われるものが発見されることがある。
それらはとても初歩的な機械であったり、古い書物だったりする。
もっとも、書物の方はそれぞれ言語がバラバラだったりする上、
読める者は殆ど居ないため大半が未解読である。
が、それらが存在するということが、昔別の文化があった証拠でもある。
話を戻そう。そのとてつもなく大きな戦争の結果、当時私たちが住んでいた
「チキュウ」と呼ばれる星は到底人が住めない環境になり、
また、人間も殆どが死に絶えてしまったらしい。
が、あまりにも大きな力同士が衝突したため、チキュウのあちこちに
空間のひずみ―と言っても空間が歪んでいるように見えるわけではなく、ワープホールのように行き先がはっきり見える穴のようなものらしい―が発生した。
そこに入ると・・・・・・そこには私たちの暮らす星、通称「グロリアース」があったわけだ。
ここはチキュウととても環境が似ているらしい。が、多少違うところもあった。
・・・それは、星が人間に影響を及ぼすことであった。
その結果、人間は様々な事ができるようになった。
旧文化ではそれらは「ファンタジー」とか「SF」とか呼ばれていたらしい。
簡単に言えば、魔法を使ったり、生身で化け物と戦ったり、物凄い科学技術による兵器だったりである。
・・・ん?なぜそんなに詳しいか、だと?
そりゃあ、全て学校の歴史の授業で習ったからだ。こう見えても記憶力はいいんでな。
まぁそもそも、最近の人間はさらに星の影響を受けて身体能力や記憶能力が上がっているらしいが。
さて、これからの話はそんな世界にあるとある学校の話だ。
学校といっても戦闘の学校だ。
まぁあれだ。そこそこ名門の学校だ。
なぜそんなものの話をするか、だと?
そりゃあ、まぁ、ね。


「ここから全てが始まったからだよ、少年」





ネタが思いつきすぎて困る件について。
構想が広大になりすぎて逆に設定が生かしきれそうにない。
・・・・・・はい、アレのことですね。



「・・・でだ、この物質を魔法発動の媒体とすることにより魔法をより安全に制御できるように・・・」
そろそろ、教師の言葉がわからないくらい眠くなってきた。
正直自分は魔法自体苦手だし、今時は珍しい暗記がとてつもなく苦手なタイプなんだ。
正直寝たい。夢の世界へとダイブしたい。
・・・が、この教師の特性上そうもいかないわけで・・・
「おい、緋悟音。眠いなら起床魔法をかけてやろうか?」
「遠慮しておきます。どうせまた眠くなるので」
・・・ほら来た。この教師は異常と呼べるほど状況認識力が高い。
眠そうにしていればすぐばれるし、面と向かって話した日には心を読まれてるんじゃないかって思うほどだ。
よってこの教師の授業では眠れない。・・・あぁ、眠い。
「・・・で、この発見により人類は飛躍的に魔法技術を発展させ・・・うわっ!?」
突然、地面が揺れ始める。
「たたたた大変だどうしよううううとりととりあえずみんな!防御結界張っておきなさいでもまだ一年生で結界の張り方教えてないんだったねどうしようどうしよう」
「先生!落ち着いてください!」
・・・どうやら予想外の出来事には極端に弱いようだ。
「……どうやら、魔物が入り込んできたみたいだな。それも、結構巨大なやつだ」
「ん、わかるのか、忍」
こいつは形川 忍。私の友人だ。といっても付き合いはまだ短いが。
服は黒装束で頭に鉢金を付けている完全な忍者スタイルをしているという見た感じ怪しい人にしか見えないやつだが、戦闘の腕は確かだ。

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最終更新:2010年07月17日 18:07