三題噺
テーマを3つ決め、それに沿って一話完結の短編を書くというもの。
当然、誰が書いてもおk。ジャンルもご自由にどうぞ。ファンタジーでもなんでも。
書いた方は次のテーマを3つ決めてもらえるよう、お願いします。
ではテーマ。まずは最初なので、「学校」「ブランコ」「夕暮れ」の単純なもので。
…まだまだ試験的なんで、予告無くやめるかも。
「ねえ、なんでマタツボミにハッパカッター覚えさせないの?」
「まだそれをいうか!」
「だって、マタツボミからハッパカッター抜かしたら何が残るの?」
「……何も残んねえな……」
「でしょ?」
「ああ…」
「……」
夕焼けに染まる空。
茜色に染まる公園。
そこのブランコに二つ人影があった。
小学校の子どもたちとの交渉を楽しむという名目のロケを終えて、お笑いコンビ南海キャンディーズの二人は夕焼けに染まる公園のブランコにいた。
「それにしても、今日は大変だったね。」
しずちゃんが山ちゃんの赤い淵のメガネのレンズを丁寧に拭きながら言う。
「ああ…まさかしずちゃんの顔を見ただけで子供の3分の2が泣くとはね…」
そう、今日のロケスタートで、
「みんな、おはよー!」
元気な山ちゃんの声が学校中に響く。それに負けない大きさで
「おはよーございまーーーす!」
と小学生も返事を返す。
「おお。みんな元気だねぇ。山ちゃんもうれしいよ!」
この日はTBS系テレビ特番「お笑い芸人が小学校にお邪魔します」のロケ。南海キャンディー図の二人は飛騨山脈の4合目の林の中にひっそりとある、「なかなか登校できない学校」第一位の学校にいかされた。
「そういえば、しずちゃんがまだだねえ。」
そう、山ちゃんが歩いた後は雪解けの水が流れる石狩川を想像させるほどの汗の河が出来ていたのだが、しずちゃんはそれに飲み込まれたという情報があり、スタッフが総出となって探しに出た。で、山ちゃんはその間子どもたちとの交流を楽しむことになったわけだが…
「山里さん、山崎さんの行方を確認しました。」
山ちゃんが子供たちと戯れていること3年後、ようやくしずちゃんの行方を確認できた。
「おお、みつかったか。」
ということで、しずちゃんが子供たちの視界に入ったわけだが…
「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
「わーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
「いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
子どもたちは蜘蛛の子を散らすように逃げて行った。無理もない。山ちゃんが思わず
「……バイオハザードに出てくるゾンビですか?」
と真顔で尋ねるほどしずちゃんのかおはひどいものになっていた。
その日の夕方。しずちゃんはまるでアンパンマンの様にスタッフに顔を変えてもらい、翌日再収録という風になるわけだが…
山ちゃんからすると、複雑な心境だった。自分が作り出した偽石狩川でしずちゃんをひどい目にあわせ、あげくのはてに子供たちを泣かせたわけだが…
「私、どんな顔になってる?」
しずちゃんの問いに何も返せない山ちゃん。
だって…顔がマタツボミなんだもん。
「やっぱマタツボミにハッパカッターは覚えさせるべk」
「わかったよ!!」
尾張
殺したいなら殺してください
覚悟はできています
次は「家族との絆」「病気との戦い」「思い知らされる現実」で
テーマだけまじめに書いた混沌を呼び込む霧雨又津より
熱が密集した昼が終わり、熱が拡散しはじめる夜。
「今日のお夕飯どうでした?」
「うん?いつもどおり旨かったけど?」
塗装が剥げコンクリートがむき出しになっているアパートの部屋から聞こえてくる若い男女の声。家賃も安くそれなりに景色も良いのだが、エレベーターが壊れていたり耳をさす奇怪な声が昼夜問わず響いていたりとで、住人の数は少ない。
「もう、そうじゃなくて!」
継美がそうむくれる。本当に怒っているわけではないというのは、傍目からでも一目で分かる。
「え?なんかオレまずいこといった?」
「気づかなかったんですか桐也さん?今日のコロッケのレシピ変えてたのに・・・。」
…全く気が付かなかった。オレは味の疎さはピカイチだ。いまだにキャベツとレタスの味が同じように感じてしまう。見た目でなら分かるのだが。
「ゴメン。ほらオレ、味とかには疎いから・・・。」
へらへらと笑いながら。顔がニヤけるのはどうしようもない。怒った継美の顔もまた可愛いのだから。
継美はまだ頬を膨らませていたが、少ししてふうっとため息をつき。
「じゃあ・・・キスしてくれたら許してあげます。」
…レッドカード。試合復帰不可。若干俯き加減で頬をほんのりと赤らめながら言うのだ。いくらなんでも反則の度合いを越えているだろう。
こんな拷問に逆らえるわけがない。・・・素直にその甘い願いを聞き入れてやることにする。
外で犬が新婚ウゼと鳴いてるように聞こえたが、まぁたぶん気のせいだろう。そう言っているならそれはそれだ。
原因不明の感染症。それが彼女の病気。
余命は2年と医者に宣告されたらしい。こんな辺鄙なところにすんでいるのは、継美が他の人に病気をうつしたくないと言ったから。
オレと結婚することも当然継美は反対したが、頑張って説得したら何とか承知してくれた。
いずれ継美が死ぬのは分かってるけど、それでも彼女が笑っている限りはオレはそばにいたい。
「あの・・・桐也さん、少しいいですか?」
ベッドの上でオレの腕に収まっていた妻がおずおずと口を開く。
結婚してから半年経ったわけだが、やっぱりこの時間が一番好きだ。心が落ち着く。
「ん?」
「あの・・・えっと・・・」
「大丈夫だって。何言っても嫌ったりしないよ。」
継美はちょっとした過去を経験してきたこともあり、人を信頼したりできない性格なのだ。さすがにオレの場合だとだいぶ信頼できるようになったみたいだが。
「じゃあ・・・はい。ひとつだけ、大事なお話があるんです・・・。」
神妙な面持ちでそう言って来る。
「うん、何?」
「えっと・・・。」
くっと継美は唾を飲み込んで。
「私、実は感染症なんかにかかったりしてないんです。」
…。
「あの、桐也さん?」
心配そうな、泣き出しそうな表情で呟く。
「え・・・あ、ああ、うん。」
一時放心してしまっていた。継美は感染症にかかってないと。うん。・・・ええ?
「えっと・・・。つまり余命2年なんかではなく普通にずっと生きられる?」
これでも頭の回転は速いほうなので、すぐにそういう結論に辿り着いた。そして、なんで継美がそんな嘘を言っていたのだろうかということにも。
「はい?・・・あ、あと、はい。」
そんな返答は予測していなかったのか、たどたどしい言葉遣いでふやふやと。
たぶん、怒られるとかどうとか思っていたのだろう。
「そっか・・・。」
心に温かい風が流れ込んでくる。
怒るだなんてそんなことをするわけがない。これからずっと一緒にいられるということなのに、どこに怒る理由があるというのか。
「あの・・・怒らない・・んですか?」
「どうして?」
「だって私・・嘘・・ついて・・・」
暖かいものが継美からぽろぽろとこぼれ落ちる。
「継美のことだし、何となくそんなことだろうと薄々思ってたから。」
涙を指で拭ってやりながら、そう答える。
外からは電車の走る音が響いてくる。時間的におそらく終電だろう。ある人はその日を嘆き、ある人はその日を喜び、そしてある人は愛する人の待つ場所へ。
「!・・・でも」
全てを言い切ろうとする前に唇を塞いでやる。長く、優しく。オレの想いが伝わってくれるように。大丈夫だよ、継美。オレは君のことを愛してるから・・・。
継美は少し息を切らせていたようだが、やがて。
「あの・・・てことは・・・私のこと許してくれるんですか・・・?」
この期に及んでまだそんなことを言う。許すも何も怒ってすらないのに。
相変わらずというか何というか、やっぱり継美は可愛い。
「じゃあ・・・キスしてくれたら許してあげる。」
by レフィ
恋愛経験ゼロの人間が恋愛モノを書くとこうなるようです。
展開が速くなるのはどうしようもないね。短編って難しい。
「病気との戦い」というテーマを守れていないような風ですが・・・うん、恋の病との戦いということで万事解決。
次テーマ→「電車」「旅」「全自動洗濯機」
僕・・・岩井雄貴は・・・旅に出た。
ぶらり1人旅である。
僕は・・・大学に落ち・・・彼女にフラれ・・・。
要するに傷心旅行。センチメンタルジャーニーだ。
(東北に行こう・・・。そこで崖から飛び降りるんだ・・・。)
こんなことを思っているので、正確には自殺旅行なのかもしれない。
電車にゆられ数時間・・・東北についた。
(今日は遅いから宿に泊まろう・・・)
そう思った僕は、ボロボロの民宿に行き、部屋を取った。
その宿は、トイレ、風呂共同の民宿だった。
風呂は一般家庭のそれと同じで、入るのは1人ずつだった。
あと、こんなボロボロな民宿に似合わぬ、新品の全自動洗濯機があった。
僕は思った。この全自動洗濯機に洗われたいと・・・。
ということで、中に水、洗剤を入れ、自分が入り、スイッチを入れてから蓋を閉じた。
・・・その後、彼がどうなったのかは誰も知らない・・・。
by key
手抜きとは言わないで下さい。これでも頑張ったんです。
最後、彼がどうなったのかをあえて言わなかったんです。本当ですよ。
次のテーマ・・・「変わらない日常」「刺激」「バット」
最終更新:2009年08月02日 14:49