第二話

町の広場には人だかりが出来ていた。

その中央にはスーツの赤黒い顔をした大男が立っていた。その後ろに強面の男達が取り巻いている。

大男「劉備、玄徳はいるか。」

よく通る、迫力のある声である。

益徳「何もんだぁ?てめぇは?」

大男「長生と言う…。」

ざわつく民衆達。長生とはこの界隈で知られた、ヤクザの大親分なのだ。

長生「…、私に恐れをなして劉備は逃げたか?」
益徳「貴様ぁ!うちの兄貴はなぁ!」

益徳を抑える玄徳。

玄徳「あいつは忙しいんだ…、劉備に何か用でも?」

長生「この辺りを治める劉備に聞きたい…、今のこの国をどう思うのかをな。」

玄徳「あいつは何も考えちゃいないよ、今が楽しければいいという主義でね…。」

長生の目の色が赤みを増していく…。同時に周囲に緊張が走った。

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最終更新:2006年11月23日 21:37