第三十四章
『静寂』
綺羅
「D様!Dさまぁ~!」
綺羅祭壇に響く声…
息も絶え絶えといった様子の綺羅。
綺羅のその様子から、ただごとでは無いことが伺える。
D
「やぁ綺羅君。どしたの?何か面白そうなことでもあったのかな♪」
綺羅
「そ、それが…」
…
……
D
「なるほどね~。酔逸君が…」
綺羅
「やはり洋食はやりすぎなのでは…」
D
「別にいいんじゃない?
洋食君も楽しんでるみたいだしね♪」
綺羅
「しかし…このままでは人馬侵攻が…」
D
「やだなぁ…
ボクたちが人馬ぐらいに潰されるワケ無いじゃない♪」
綺羅
「むぅ…D様がそう仰るなら…。
しかしクギはさしておくべきかと…」
D
「あはは♪
相変わらずの心配性だね~。じゃあ、そのあたりは任せるよ~」
綺羅
「御意に…」
D
「あ、そうだ…
次の会長候補の彼…、まろ君に任せるから~」
まろ
「私…ですか?
しかし私は主に監視が仕事なのでは?」
D
「皆表だって行動し始めたからね~。監視役も暫らくは仕事少なそうだし…頼んだよ♪」
まろ
「…承知しました。
今は使える駒も少ないですしな…」
まろは苦笑いしながら、祭壇を立ち去る…
綺羅
「では私は洋食を探してまいります…」
そう言うと綺羅も祭壇を後にする…
D
「フフ…
ハク君も汰譜王君も忘れてるよね…
…『彼』…
もうしばらくはボクの手の上で踊ってもらってようかな♪」
Dは笑う…
D
「それにしても…」
悲しそうに…
D
「…ここも淋しくなったね~」
そう言い残すと、Dも姿を消した。
静けさが辺りを包んでいる
第三十四章・完
最終更新:2007年02月28日 16:03