萌えっこもんすたぁSS保管庫内検索 / 「5スレ>>824」で検索した結果

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  • 5スレ>>824
    「うぃーうぃっしゅあくりすます、うぃーうぃっしゅあくりすます、うぃーうぃっしゅあくりすます」 その部分しか知らないのか、同じ言葉をリズムに乗せて何度も歌うリザードン。 顔には満面の笑み。手には手作りの星や樹木。小さな羽を羽ばたかせながら飾っている。 歌詞の続きを教えようかしらと思いつつフシギバナは物置から大きなクリスマスツリーを運んで来て、 去年とほとんど同じ場所に置き、綺麗に纏められていたコードをばらばらにする。 少し離れた場所では、カメックスが無表情で食材(主に脂肪質)の虐殺真っ最中である。 そして主である彼は新聞を読んでいる。手伝ったら負けだと思っているからだ。心の底から。 (主である彼以外は)慌しいその日はクリスマス。 聖人が誕生し企業が蠢き大人が画策し子供が笑いあい恋人は興奮し独りの人は己の悲運を泣き叫ぶ。 深夜には赤い服を着た老人が冷える身体に鞭を打ち袋片...
  • 5スレ>>828
    「ねえ、トウマ?」 「なんだ?」  周辺の警戒をしながらサヤに返事をする。 「確かあんた言ったわよね? ほんとに悪霊だったら祈祷師の人に任せるって」 「ああ。確かにそう言ったな」  ……とりあえず異常はないけど、油断はできないな。  昨日みたいに気づいたらいましたってんじゃ洒落にならないし。  社のほうを確認すると、祈祷師さん達があれこれと作業をしているのが確認できた。  よし、こっちもOKっと。 「だったらさ……」 「ん?」 「……何で私たちはこんなことしてるの?」 「えーっと……」  話は今日の昼前くらいにまで遡る。 --------------------------------------------------  タワーに行った翌日、俺とミルト、ファルは当初の予定通り祈祷師の組合のようなところを訪れた。  目的はもちろん悪霊(暫定)のことだ。  ちなみにサヤは疲れたと言って...
  • 5スレ>>829
    「この肉はあたしがもらったぁ!」 「あ! ずるいドリちゃん! 昨日もいっぱい食べてたのにっ!」 「先手必勝! ラプも早くしないとなくなっちゃ……って、あれ? 栗きんとんは!?」 「美味しくいただかせてもらいましたー」 「いつの間に!? ラプも中々やるみたいね……」 「お前ら朝からやかましいわっ!」  …年が明けて一日経ち、まだまだ世界中が来る新年を歓喜する今日この頃。  初詣へ出かける人もいれば、家でゆっくりと過ごす人もいる。  既に俺達は初詣へ行ったので、今日は後者の方が当てはまるはずなのだが……  course of life -with you-  番外編その1~寝正月は叶わぬ夢~ 「はぁー、あったまるー」 「うん。和むねー」 「ぬくぬくー」 「……」  …おせち奪取合戦の後、手持ちの三人は和室にあるこたつでぬくぬく温まっていた。  ちなみに和室の室温は一...
  • 5スレ>>820
     リーグ挑戦直前の腕試しにトキワシティジムへと乗り込んだアキラ一行。  しかし、そこで待ち受けていたのはルール無用の謎の男と、鎧を纏う圧倒的な力を持つ萌えもんだった。  重傷を負い全滅する仲間達、さらに彼らの魔の手はアキラ自身にも襲い掛かる。  もうもはや打つ手無しかと思われたその時、美しき水の君が間に割って入ったのだった。 『紅の狂気と純真なる破壊者(後編)』  立ち上がって冷や汗を拭い、アキラは体の感覚を確かめながら状況を確認する。  スイクンと『μ2』はじりじりと睨み合いを続けている。  恐らくはお互いに隙を伺っているのだろう。  その間にアキラはフィールドに倒れ付す五人……デル・メリィ・ホウ・ゲン・サイホ。  彼らをボールへ戻し、既に先の戦闘で倒れていたリースを呼び出して元気の欠片を飲ませる。 「う、うう……わ、私は一体」 「起きたか、リース」 「マスター?…...
  • 5スレ>>825
       12月25日 AM 0:24 「おはようございます…」 「おはよう。…で、なんでこんな時間に起きてんだっけ」 「マスターが言ったんじゃないですか、寝てる間に、デリバードじゃなくて自分の手でプレゼント配ってみたいって」 「そうだっけ…だからシャワーズはミニスカサンタなのか…寒くないのか」 「気合で乗り切れるレベルでした。服自体は素材がフェルトとかであったかいので」 「そうか。俺の分は?」 「ありますよ、ミニスカじゃないですけど」 「いや、ミニスカはいらない。誰得だよ」 「わ た し で す」 「おいやめろ馬鹿、早くもこのssは終了ですね」 「冗談ですってば…」 「さて、着替えも済んだ。…そういや、プレゼントはどうするんだ?」 「実はクリスマスプレゼントを自動で配達してくれるデリバード運送サービスに掛け合って  彼らの使う袋を借りてきました。後で引き取りに来るそうで...
  • 5スレ>>826
    「はい、ワカバ到着っと!」 「サンキュー、オニドリル。また頼むよ」 「これくらいお安い御用っ! じゃんじゃん飛ばせてよね!」 「いや、流石にそうはいかないが……」  …あれから俺達は旅の準備をするため、その日の内に一度ワカバタウンへ戻って来た。  時刻は既に夜9時を過ぎ、辺りは暗闇に包まれている。  さて、明日からは忙しくなりそうだし、今日はさっさとやることやって寝るとしよう。  course of life -with you-  第五話~ド田舎暴走大事件!(前編)~ 「じゃあオニドリルは先にみんなを連れて家で休んでてくれ」  そう言って俺はポニータとラプラスの入ったボールをオニドリルに渡す。  …そのポニータとラプラスだが、まるでボールから出てくる気配がない。  恐らくボールの中で眠りこけているのだろう。  まぁあれだけ昼間騒いでいたからそうなるのも無理はな...
  • 5スレ>>821
    『憧れはなくならない、だけど』のアーボックの足 「第13回、この先どうしようかな会議ー」  どんどんぱふぱふ。  鳴り物を高らかに響かせ、センター利用中のお客様に多大なご迷惑をかける。  しかも一番聞かせたい人に届かないのだから、泣きっ面にスピアーというものだ。 「…………」  紫色の球は騒音の振動に揺れるだけで、人為的なそれは一切見せてくれない。  買い損となったラッパやら太鼓やらをなげうち、マスターボールを目前にかかげる。 「なぁ、昨日もオレが悪かったよ。もう万が一にもお前をマサキに預けるとか考えないから。  それどころか、新入り入ってきたらリザードンにも育成手伝ってもらいたいんだって。  人間社会のルールとか、字の読み書きとか、オレじゃ行き届かないあたりをさ。な?」  トレーナーがボールに話しかける光景そのものなら、そう珍しくない。  しかしボールは流通してない代物で、トレーナー...
  • 5スレ>>827-1
    主=主人公 コ=コウ(メガニウム) サ=サラ(エーフィ) ア=アイ(グレイシア)  レ=レイ(シャワーズ) 主「クリスマスムードは終わったか」 久々に研究室から出てマサラを眺める。 つい最近まではクリスマスだったのに、意外と呆気ないものだ。 というのも俺が風邪で寝込んでたせいなのかも知れないが。 主「まぁ聖夜が終わったらすぐに新年だしな」 コ「ロマンがないわねぇ」 主「コウか……何してんだ、家の前で」 今は大体深夜の12 00 結構夜遅い時間だ。しかも例年には珍しく雪が降っている。 結構寒いんだがなぁ。 コ「人が待ってたって言うのに……それはないでしょ?」 主「そりゃそうか。 ……寒かったろ、ありがとうな」 頭をなでてやると気持ちよさそうに目を閉じて少しの間撫でられてた。 コ「っ!とと、こんな事してる場合じゃなくて、みんな待ってるわ」 主「みんな?」 ...
  • 5スレ>>822-2
     くしくも深々と雪が降る末月の月末。  そう、ホワイトクリスマス。 「あうえうあう、なんでこうなるんですかー!?」 「あの、私としても聞きたいんですけど……」 「いいから、はやくいきましょう。ね?」  そんな、とある一室での会話の欠片。 ~メリークリスマス・インザワイリーホーム~ 「イヤッホオオオォォオオウウ! なんてかわいいんだい、僕のかわいいジニー!」 「ちったぁ落ち着けあんたは! ハイドロキャノン発射だディー!」 「あら、野暮なことはしないでほしいわ」 「ぐはぁ!?」  ヴァージニアを一目見るなり、一瞬で暴走するエド。  彼をすこし頭冷やそうと、傍らの異能の権限『運命のいたずら(ディスティニー・ゲーム)』・愛称ディーがもつ2つの砲、  ハイドロキャノンを構えたのだがしかしそれを他の誰であろう、なんとヴァージニアに阻止された。  背後からの、全力全壊のドロップキッ...
  • 5スレ>>822-1
    「はーい皆さんこんにちわー! クリスマスといえばサンタクロース、サンタクロースといえばこのボク、デリバード!  今日はボクの仲間にクリスマスプレゼントを渡して回りたいと思いまーっす!」 ~ケース1、マスターペア~ 「メリークリスマース!」  バーン! ←ドアを勢いよくあける音 「っと……プレゼントなら、2人きりの時間がほしいね」 「しっつれいしやしたー」  バタン! ←ドアを勢いよくしめる音 「はー、マスターったらだいたーん、鍵もかけずにあんなこと……」 ~ケース2、軍人ペア~ 「メリークリスマス、お二方ー!」  バーン! ←ドアを勢いよく(ry 「メリークリスマス、であります!」 「ああ、メリークリスマス」  ゴソゴソ…… ←プレゼント袋をあさる音 「ですが、自分にはクリスマスは関係ないのであります!」 「まぁそうおっしゃらず! はい、温泉...
  • 5スレ>>827-2
    (以下 名前と種族。 『グレイシア=アイ(ア)  エーフィ=サラ(サ)   主人公=岸秋(主)  男=リュウジ(リ)    』 リ「邪魔するぞ」 背の高いマントを羽織った男がドアを開けて入ってくる。 アイは見覚えの無い人が入ってきた事が不満のようだった。 ア「人の家に勝手に入るなんて無粋じゃなりません?」 リ「勝手に入って良いといつも言われてるのでな、その……新顔君。   サラ、岸秋はどこだ?」 特に悪びれる事も無く私にあの人の居場所を聞く。 まぁ、知らないのはアイちゃんとリーちゃん位だけだから別にいいわ。 サ「あの人ならお風呂よ。ブイちゃん達に海に落とされたから」 そうか、と返事をし適当なソファに腰をかけた。 リ「アイツも苦労してるな。   ふむ……家具が随分新しくなっているな。リフォームでもする気だったのか?   随分部屋の様子も変わってるみたいだしな」 男――リュ...
  • 5スレ>>827-4
    リ「な、何ぃ!?」 流石に驚きを隠しきれないようだった。 いやまぁ、あんな言い方されたら誰でも驚くだろうが…… リ「ど、どういうことだ!?」 主「実はな、確認されてたんだよ。野生が萌えもん化する現象が」 リ「何故それを公表しなかった!?それこそ研究が……」 主「今まで非公開にしてきたのは理由がある」 はっきり言うと、リュウジは口をつぐんだ。 そこに何か普通でない理由を感じたからかもしれない。 主「ロリコン増加の歯止めだ」 リ「若干覚悟した私が馬鹿だった!!」 恨みがましそうに見るのでこれ以上ふざけるのは止めておこう。 リュウジの手持ちのドラゴン達に殺されかねない。 主「まぁ何だ。愛らしい姿をしてるのは重々承知してるだろうお前も」 リ「まぁな」 主「しかもモンスターボールで捕まえてしまえば、何でも言う事を言い聞かせる事が出来る」 リ「!!」 そこで気づいたのだろう。 俺が何を言...
  • 5スレ>>827-3
    リ「トキワの件だが……戦争が起こったと聞いたぞ?」 主「戦争……ねぇ」 思わず俺はアイ達を見た。 アイは何故か一瞬少しだけ頬を染めた後顔を伏せた。 サ「まぁ戦争よね。あれは」 ア「……」 主「譲れない物があったからな。そういう意味では戦争か……」 譲れない物ですって、とサラがアイの肩を叩きながら言うと今度は顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。 何でそうなったのかは分からなかったが、ちょっと可愛かった。 リ「その件に関して詳しく聞こうか?」 主「面倒だから断る」 リ「そうか……   いやいやいやいやいやいや!それじゃ済まんからな!?」 主「チッ……」 面倒な男だ。 いや、リーグか。 ア「そ、の……元凶は私達なんです……」 リ「この娘がか?」 主「アイ。元に戻ってくれ」 ア「はい、ご主人」 水色の光がアイを包んで元の姿へと変えていく。 その姿が―― リ「グレイシア……か?」 主「...
  • 5スレ>>84
    生徒会室・・・そこは普通の生徒ならば入る事はまったく無いであろう部屋。 その中に生徒会でもないのにいる男が一人、ランターンである。 サンダーさんを迎えに生徒会室にやってきたのだが・・・ 「すー・・・すー・・・。」 「あれ?サンダー寝ちゃってるんだ・・・。  PCもテレビもついたまんまで・・・。」 今日の生徒会は会長一人でほんのちょっとの小用があるだけなのでサンダーさん一人でいた。 そして小用が終わりテレビを見ながら待っていたがそのまま眠ってしまったのだ。 ランターンも職員室の用事が終わったので来たのだが、眠り姫を起こそうかどうか迷っている。 「すー・・・すー・・・。」 「腕組んで足組んで会長の立派なイスに・・・カッコいいなぁサンダー・・・。  うーん・・・起こしたらまずいかなー・・・ん?」 そのときランターンの目に入ったのはテレビで偶然流れていた某アニメ。 サンダー...
  • 5スレ>>88
    萌えっ娘もんすたぁ 第二話「イレギュラーな娘」 寝起きと言うのはなんて目覚めの悪い日が多いのだろうか。 身体が全く動いてくれない。 俺のどこかの神経がめんどくささに支配されているようだ。 参ったね、どうも・・・ 「マスターおきてください」 幼い声が俺を呼びかける。 誰だ、こんな朝っぱらから俺をマスターと呼ぶカワイイ奴は? 「起きてください~」 ゼニガメが一生懸命に俺の身体を揺さぶる。 サイズ的にゼニガメが小さいので、俺に乗っかる感じに 前後左右に両手で揺さぶっているのだが・・・ 朝っぱらからそんな風に乗られると色々とマズい・・・ 「ますたぁ~!」 観念するしかないようだ。 俺は動かしたくない身体を無理矢理起こす。 「あ、おはようございますマスター♪」 ニッコリと笑顔を作るゼニガメ。 朝からこの笑顔が見れるとなると 自然と幸せになる。 「ああ、おはようゼニガメ」 頭を撫...
  • 5スレ>>87
    ────────────────────────── 「うんしょ・・・うんしょ・・・」 俺はフシギバナにおんぶしてもらってる・・・この過剰反応の半乙女ちゃんのせいで・・・ 「悪いな・・・もう少しだから頑張ってくれ」 「まったく・・・しょうがないなぁ・・・」 まったく?しょうがない?誰の粉でこうなったか分かってらっしゃ・・・いや、何でも。 しびれ粉を至近距離で直撃したんだ。自分の一言のせいでしたすみません。 おかげでまったく体が動かない。感覚もない。 だけど、結構いいものかもしれない。 背中は暖かくて・・・意外と広くて・・・ なんか眠くなって・・・ 「ちょっ・・・!どこ触ってんのよっ・・・!」 「ん?どうした?」 悪気は無かった。感覚も無かった。仕方無かった。 力が入らず俺の手はフシギバナの胸に・・・ 「こんのっ・・・変態マスターがぁぁぁぁ!!!」 その刹那、我が身体宙を舞いて・・・地に...
  • 5スレ>>83
    初めてサンダーを見た瞬間、背中が何だか寒くなった。 マルマインさんに睨みつけられたときと同じ……きっと怖いんだ。 いくら体にいっぱい憎しみが入っても、怖くなってしまった。 マスターも、同じ気持ちなのかな。 どんなにいっぱい決意をを詰め込んでも、私と同じように怖いのかな。 それを今憎しみで紛らわそうとしている私のように、マスターもまた、決意で紛らわそうとしているのかな……。 マスターが、1個目のボールに手をかける。 上へ高く投げられたボールは、開いた瞬間光を放ち、中から萌えもんが飛び出す。 「リザードン……いくぞ、全身全霊でサンダーにぶつかってこい!」 「はい、マスター! ……それにしてもでんき、なんですよね……」 サンダー1人に対して私たちは4人。考えてみれば卑怯すぎる。 でも、サンダーはむじんはつでんしょにいる皆が何人で戦っても勝てなかった相手だ……このくらい、いいよね? マ...
  • 3スレ>>826
     2日目 - ピカチュウ - 今日は朝みんなで相談して、一日休息と決めた。俺は朝からロコンの顔をまともに見れなかったが、 あちらはもうずっとキラキラした眼で俺を見ている。…なんで? 「とにかくマスター。まずは君だ。私達より相当疲れているようだからな、今日は物資の補充や情報収集も禁止。  その分は私たちが働く。用事があったら言ってくれればいいから、安心して休んでくれていい」 「ありがとうフーディン。…なるべく用事は君に頼むようにするよ」 「ああ、その方がいいかもしれないね。シャワーズ・ロコンは今日の食材と薬類の買い出しをお願い。  私は町の方で情報を集めておく。フシギソウとピカチュウはマスターのそばで監視。無茶をさせないように」 「分かりました」「はい…」 「はいはーい!」「任せて!」 フーディンが俺の代わりに指示を出してくれる。頼もしいし俺を心配してくれているのは嬉しいんだけど、 ...
  • 3スレ>>828
     ぐるりと円周状になった大きめの部屋。  びっしりと置かれた大小様々な本棚には、人の遺産たる本が所狭しと並べられていた。  中央のテーブルに置かれた灯りがぼやけた光で辺りを照らすと、質感のあるそれらが強調される。  電子技術が発達した今でも、いつまでも残されている情報と感情と偏在した空間の存在。  まるで本の墓場。 「……」  彼はちょろちょろと動き回ると、本棚をざっと確かめるように全体を見据えてから、いくらかの本を取ってぱらぱらとめくる。  偏向、客観、客観に見せかけた主観、材料、消費、手法、結果、また結果、結果、結果。  ざっと流し読みをすると、また綺麗に元にしまってから次の本棚へ。  小さな台を使って、今度は大きな本棚の上側部分に手を伸ばす。  棚を滑る手に埃の引っかかりを感じながら、その手のひらを目一杯広げて、ぐっと手首の力で手前に引いた。 「……む」  引っかかる。  圧迫さ...
  • 3スレ>>822
    ミュウを捕まえた際に拾った虹色の羽根と銀色の羽根。 陽光に煌めく羽は金と銀に見えたが、片方は虹色のようだ。 しげしげと眺めていると、ふいに二つの羽根が光線を放つ。 同じく覗き込んでいたミュウツーとミュウも、驚いたように目を見張った。 光線は常に一定の方向に向かって放たれる。 虹色と銀色の螺旋が俺に何かを暗示しているように思った。 俺は、オーキド博士に助けを請おうとマサラタウンへと舵を向けた。 ---------- マサラタウンに戻った俺は、母さんとナナミさんへの挨拶もそこそこにオーキド博士の元に向かった。 オーキド博士に二つの羽を見せると、文字通り飛び上がって驚いた。 ちょっと待て、と言い残してオーキド博士は研究室へと駆けていく。 書物の匂いが鼻を刺激するオーキド博士の研究所。 懐かしいという感慨に浸りつつ、博士を待つ。 しばらくして、オーキド博士は一つの文献を持ってきた。 そこに...
  • 3スレ>>820
    季節は春、天気は快晴、風は穏やか。 私はジョウトで師匠の牧場でブリーダーをやっていました。 そして今度はトレーナーとして修行すべくカントーに向かってるのですが…… 「し、師匠……高いです」 「何をいまさら、カントーにいくなら飛んでく方が早いだろ?  それを歩いていくなんて馬鹿を俺が通すと思うかてか」 「う、でも怖い……です」 カントーに歩いていこうとしたら送ってやるといわれて気づいたらカイリューの上。 いくら早くつくからってこんな方法とらなくたって。 師匠……私高いところ苦手なんですよ? 「だったらジョウトリーグに参加すりゃよかったのに」 「師匠だってカントーリーグに参加したじゃないですか、  しかも今はチャンピオンですし」 「元々俺はカントーのほうの萌えもんをジョウトに連れて来るのが主体だったからな。  でもお前はそういうわけじゃないんだから別にジョウトでよかった...
  • 1スレ>>823
     風が止んだ日、海岸線に二人。  男と、全身を覆う絶対防御の服に身を包みながら、相変わらず時々簡単に爆散するもえもんであるパルシェンは、 砂浜で午後を過ごしていた。  だからといって、海にロマンを語りにきたわけではないのだが。  男はくまなく砂浜を歩き回って、時々腰をかがめて手を伸ばし、砂を一杯掬い上げる。  そうして凝視しながら、慎重に片手の指で砂を弄繰り回しているのだった。 「おい、主」  少し離れた砂浜にぽつんと立って、不満なような、理解できないというような表情をするパルシェン。  その空気に耐え切れず、彼女は口を続けた。 「……一体、何をしているんだ」 「分からないのか?」  片手が止まると、砂浜に足跡をつけながら彼女の元へと向かってくる。  そして、その左手に残っていたものを、彼女の盆のように広げられた両手にしゃらしゃらと入れていった。 「金は力だってことさ」  そう言って、彼...
  • 2スレ>>825
    セキエイ高原まで続くチャンピオンロード、ここで一人の少年とエリートトレーナー(♂)が対峙していた。 「どうした少年、手持ちの萌えもんがいなくなったか?」 「バカ言うな、まだ一人残ってるさ」 「ぼくの手持ちも残り一人。決着を付けるとしよう」 「望むところだ! 行け、ポリゴン!!」 「ハッハッハッハ!最後に残しておいた一人が珍しいだけの萌えもんか。  この勝負はもらった!こい、カメックス!!」 「マ、マスター。あのカメックス強そうなんですけど」 「大丈夫、レベルは殆ど同じ。勝てる策はいくらでもある!」 「いけ、カメックス!ハイドロポンプだ!!」 「了解だぜ、ご主人!」 カメックスが両脇に抱えている噴射口から大量の水がもの凄い勢いで飛び出してきた。 「ポリゴン!高速移動で避けるんだ!!」 「はい!マスター!!」 対するポリゴンは目にも留まらぬ速さで移動し、カメック...
  • 3スレ>>825
    前回の話の説明 タマムシシティのマンションの最上階で、 実験体にされていたイーブイを仲間にした主人公一行。 ロケット団のアジトに突入することになりましたが、さてどうなるやら・・・ ~~~~~~~~~~~~ 主人公(以下 俺)「さぁ、準備出来たぞ!」 リザード(以下 リ)「もえもんセンターで回復したし・・・」 ピカチュウ(以下 ピ)「デパートで回復用アイテムいっぱい買ったし・・・」 シャワーズ(以下 シ)「私も、水の石で進化しました!」 ユンゲラー(以下 ユ)「・・・では・・・アジトに向かおう・・・」 シャワーズに連れられて来たのは、なんとゲームコーナーであった。 シ「ここの地下に、ロケット団のアジトがあります」 俺「こんな所に・・・」 シ「こっちです!」 シャワーズについて行くと、機材に隠れたところに階段があった。 シ「・・・おかしい・・・いつもは仕掛けで隠されているはずな...
  • 5スレ>>894
    セキチクシティ  可愛い娘獲り放題!と書けばほんのり犯罪臭のするが御幣はあんまり無い、サファリゾーンで有名なセキチクシティ。  この街のジムリーダーは忍者の子孫だと噂されている毒タイプ使い「毒の事ならなんでもござれ」キョウ。  セキチクシティに辿り着いたトレーナーとデオキシスは周辺の道路である程度修練を積んだ後でキョウに戦いを挑んだ。  先程述べた通りキョウは毒タイプ使いであり、デオキシスは毒タイプに有利なエスパータイプである。  今までのジムリーダー同様、デオキシスのサイコキネシスで何の問題も無く無双出来るだろうとトレーナーは予想していた。  実際、戦いを始め、コンパン(×3)を無双し僅か数分でキョウ最後の手持ちであるモルフォンを引きずり出した。  このまま何の問題も無く今までのジムリーダー以上に楽勝出来ると思われた、が、キョウもただではやられなかった。 「…むっ...
  • 5スレ>>816
    「おぉー!すっごーい!」 始めてみる大きなビル郡に目を輝かせる姉さん。 『~~!~~~!!』 とアンノーン達。 「…あまりはしゃがないでください…こっちが恥ずかしいです」 そう言って帽子のつばを下げるムウマージ 『それで、どうするんですか?』 そう(筆談で)聞いてくるユレイドル …そんなわけで、俺達ことリンご一行様はタマムシシティへとやってきていた。 「そうだな…まぁ、この街に来たらすることは一つだろうな」 「そう、当然お買い物!」 『そうですか』 まぁ、タマムシシティと言えば一番に名前が挙がるのが カントー最大の規模と品揃えのショッピングセンター『タマムシデパート』だろう。 あと、こちらもカントー最大のゲームコーナー『タマムシゲームコーナー』もある。 楽しむには事欠くことが無い街といえるだろう。 「うん…それで、何か希望があるか?」 『とりあえず、わたしはおかいものに...
  • 5スレ>>871
    「へぇ……、萌えもんかぁ」 これは俺が萌えもんを初めて知ったぐらいの小さい頃の話である。 父さんが俺に教えてくれたのだ。父さんは凄い萌えもんトレーナーらしい。自称だから良くわからないが、とりあえず父さんの持っている萌えもんは強かった。 まあそれはそうとして、俺はこの頃まだ何の萌えもんも持っていなかった。 さて、小さい頃の俺はその話を聞いて萌えもんに興味を持ったのだろう。 父さんの萌えもんのニドクインを借りて近くの草むらに潜って行った。 「しっかりして下さい!……は、早くオレンの実を取ってこないと……」 そんで……何故かはわからないけど、いきなり傷ついたイーブイが倒れてて。 よほど大事な萌えもんなのか近くにいた見守ってた萌えもんがそりゃもう怖い目で睨みつけててさ。 さっき喋ってたアブソルが威嚇してきたから、慌てて弁解しようとしたんだけどまぁ勿論通じなくて。 「あ、おやめ下さい!」 小さ...
  • 5スレ>>873
    「この道も久しぶりだなぁ……」  いつもより少しだけゆっくりと歩を進める。  小さなころから歩きなれた道――1番道路は、記憶と変わらない感触を返してくれた。 「この辺りは来たことないけど、思ったより田舎ねぇ」  サヤがあたりを見回しながらつぶやく。 「失敬な、自然が豊かだと言え」 「同じことじゃない」  言葉に反して、サヤの機嫌は上々だ。  タマムシのような都会で育ったサヤにしてみれば、ちょっとしたハイキング気分なのだろう。  視線を転じれば、ミルトとファルがルーメにこのあたりの草花を教えていた。  この辺りはタマムシ近辺では見られない草花も多いため、  ルーメは文字通り目を輝かせながら講義を受けていた。  その光景に思わず目を細めた、その時だ。  3人が覗き込んでいた草むらの奥から、何かがミルトめがけて飛びかかってきた。 「きゃっ!」  すんでのところで攻撃をかわすミルト。  標的を失っ...
  • 5スレ>>837
    「マスターーーーー……」 主「? 誰か俺を呼んだか?」 辺りを見回しても誰も居ない。 俺も疲れてるんだろうか。 それとも風邪の余韻か?どっちにしても早く休まないと・・・あぁ、買出しがあるんだった。 「マスターー!!」 主「ん?」 嫌な予感がしながらも聞き覚えのある声だったので振り向いた。 いや、振り向いてしまった。 ――ガバッ!  そう効果音が聞こえてきそうなほどに勢いのある抱きつきだった。 主「ぐぉっ……!」 胸に強烈なタックルを位若干息が止まる。 視界が青く染まり――俺はそのまま意識を失った。 「貴方ね、あれほど止めなさいと言ったでしょう?」 「ご、ごめんなさい……」 気が付いたら家のベッドの上だった。 あれ、俺外にいなかったっけ? 主「んぁ?セイ、お前何でここに居るんだ?」 セイ――名前からは想像出来ないだろうが、俺のハクリューである。 一応言っておくが手...
  • 5スレ>>895
     ブースター。  別名、唯一王。  高い攻撃を持つのに強力なタイプ一致の物理技を覚えない。  鈍足である。  防御も低い。  同タイプでウィンディという強力な壁がいる等々等々。  そのバランスの悪い種族値とちぐはぐな技構成を皮肉ってかブースターという種族そのものに付けられた呼び名が「唯一王」である。  そんなトレーナー達の愛しさから付けられた不名誉な愛称を振り払わんと健闘するブースターが一匹居た。  鈍足なら一発耐えきればいいじゃない、と言わんばかりに相手萌えもんの特殊攻撃に耐え、  タイプ一致物理技が無いなら他のタイプの物理技を使えばいいじゃない、と言わんばかりに放つのは格闘タイプの物理技「馬鹿力」。  それでも耐えきった相手萌えもんに、ブースターは疾風の如く駆け抜けて「電光石火」で止めを刺す。 「次っ!」  勝利で得た意気込みは、次の瞬間に溜め...
  • 5スレ>>814
     翌日。俺たちはもえもんタワーの調査を開始した。  調査を始めたのは夜の10時。昼間のうちに集めた情報によれば、この時間帯から事件の発生率が上がるのだが…… 「ゴースやゴーストばかりですね」 「そうだな。……お、カラカラだ。ファル、頼む」 「は~い」  開始からおよそ1時間。集まるものといえば、図鑑のデータばかり。幽霊なんて影も形も見当たらない。  もっとも、噂の幽霊に影や形があるのかは知らないが。 「やっぱりもう少し上まで行かないとだめかな。サヤはどう思う?」 「え? な、何?」  俺たちの後ろで周囲を窺っていたサヤが驚いたような声を上げる。 「もう少し上に行ってみようかって」 「上に? ……えっと、今日はそろそろ撤収しない? 幽霊には出会わなかったけど、収穫はあったわけだし」 「……? どうかしたのか?」  今日のサヤはどうもノリが悪い。いつもなら率先して先に行きたがるはずだが……  ...
  • 5スレ>>897
    「なぁ、ブイゼル」 「……」 「ブイゼル?」 「……」 「おーい、ブイゼル?」 「あ…な、何? どうしたのリュウマ?」 「そいつはこっちの台詞だ。体調でも悪いのか?」 「う、ううん、僕は大丈夫。大丈夫だから。本当に」 「まぁ、それならいいんだが……」  …事故を起こした翌日、俺達一行はフスベシティからカントー地方へ飛ぶのを諦め、  無難にフスベシティからアサギシティへ飛び、そこからカントー地方へ戻る事にした。  少し手間だが、これ以上事故りたくはないし、安全第一に越した事はないだろう。  course of life -with you-  第九話~記念写真は人に頼むと吉?~  …という事でアサギシティの港まで飛び、現在船の出航待ち。  それで30分ほど自由時間にしたのだが、どうも朝からブイゼルの様子がおかしい。  今朝早くラピに出発の挨拶をしてきた後からずっとこ...
  • 5スレ>>853
     …鬱蒼と木々が生い茂るトキワの森。  辺りは徐々に暗くなり始め、森の生き物達も自分の住処へと戻って行く。 「…みんな帰って行きますねー」  ラプラスの言葉に皆頷くが、あまり活気がない。  それもそうだ。こんな状況で平気な奴など居るわけがない。  だって、まさかトキワの森で迷ってしまうなんて誰も思っていなかったのだから!  course of life -with you-  第七話~癒しは温泉にアリ?~  …マサラタウンを出発後、俺達は間も無くトキワシティに到着した。  そしてニビシティへ行く前にトキワの森の下見に来たのだが、この有様。  まさに骨折り損のくたびれ儲けである。 「さて、どうした事だか……」  オニドリルに飛んでもらおうとも考えた。  が、頭上の枝に引っ掛かって墜落してしまうのがオチだろう。  だからと言って頭上の枝をなぎ払えば、明らかに自然...
  • 5スレ>>860
    ???「う、う~ん」(ここは何処だ?俺は・・・) 竜鬼「そうだ、出雲さんを追って無人発電所(萌えもんが住んでいるから無人じゃねぇよな・・・)に迎えに来て・・・」    ぷにっ 竜鬼「ん?なんだこれ?そういえば、イズナ達に無理やり酒を飲まされたな・・・」    ぷにっぷにっ 竜鬼「あ~頭いてぇ。それにしても、今俺が使っている『枕』ほどよい柔らかさで・・・」(あれ?ここに枕ってあったっけ?)    ぽにゅんっぷにん 竜鬼「・・・」   俺はようやく瞼が開きだして自分がいる場所を見渡した。ここは、サンダーが居る最深部の一室。周りには、宴会に使われたであろう机や椅子が 倒れたり飾りが落ちていたりと散らかっている。サンダーのおやっさんは酒瓶を片手にいびきかいて寝ていて、俺の周りは・・・うん、これは夢だ。 自分の目を疑うほどの光景が広がっている。無人発電所内の(たぶん)猛者達が山積みになって倒れてい...
  • 5スレ>>852
    ~前回までのあらすじ~  格闘家の主人公リュウキ(竜鬼)は後に相棒になるラルトスのイズナを22番道路で助ける。トキワの森でゴースのいずも(出雲)と出会う。 サイホーンのサイム、ストライクのムサシを仲間に加え暴走したロケット団を倒しミュウツーのヴァリスを仲間にした。 少し自由時間が出来たのでみんなに自由行動させた。しか~し、これがいけなかった。極度の方向音痴のいずもがサイムと迷子になった。 ヤマブキのジムリーダーナツメの超能力で二人が無人発電所にいることが分かったリュウキ達は迎えに行くことに・・・・  ここはシオンタウン、ポケモンタワー前 昼前 リュウキ「ここの向こう側が無人発電所か~」 ムサシ「イワヤマトンネルを抜ければつくでござる。」 リュウキ「またあのトンネル抜けねえといけねぇのか~」「はぁ~」 ヴァリス「えっ、そんなめんどくさいことしなくていいわよ。」 リュウキ&ムサシ「「え...
  • 5スレ>>865
     修行のために旅をやめ、トキワジムに腰を落ち着けたアキラ。  この日彼は、諸手続のための書類の山と格闘していた。 『常磐の日々(+α)』 「……っと、やっとひと段落ついたか」 「よう、お疲れさん」 「おう、さんきゅ」  ぐっと背伸びをするアキラに、クリムがコーヒーの入ったマグカップを差し出す。  アキラはそれを受け取ると、半分ほど一気に飲み干した。 「あー、生き返る……」 「大げさだな、安物のインスタントだぜ?」 「そういう気分なんだよ」  そういうもんか、と言いつつクリムも自分のカップを傾ける。  数秒の沈黙の後、先に口を開いたのはアキラのほうだった。 「そういや、みんな今何してんだ?」 「メリィはフシギバナと昼飯の仕度。ノッサとサイホは、ライチュウやキュウコンとスタジアムの方に行ったな。  ゲンはフーディンにつっかかってたが……シャワーズとホウも居たし平気だろ。  ...
  • 5スレ>>880
    「はぁ……」 「ため息ばっかりついてると幸せが逃げちゃうよっ?」 「ん、あぁ。そうだな」  だがそんな事を言われても出るもんは出る……とポニータに言っても仕方がない。  まったく。どうしてこうも俺の旅路は面倒な事だらけになってしまうのだろうか。  昨日は昨日で色々悩んでたら結局全然眠れなかったし……  course of life -with you-  第八話~不慮の事故は出会いの始まり?~  …昨日の温泉事件から一晩経ち、イワン達と別れてトキワの森へ再び向かう俺達。  イワン達はシロガネ山経由でジョウト地方へ帰るらしい。  どうやって帰るのかは聞かなかったが……まぁ、心配ないだろう。  それで今日は図鑑収集もしつつ、ひとまずニビシティへ向かう事にした。  昨日大体トキワの森の構造は把握したから、今日は迷わず行ける……はず。  それと無許可で外出した誰かさんの...
  • 5スレ>>864
    【真っ赤なお顔は風邪のせい?】 例年と比較しても酷暑と言うにふさわしい夏がようやく終わり、空気もにわかに秋めいてくる。 気温の低下と共に人々の服装も半そでから衣替えに向かうちょうど境目の季節。 9月末というのはどうにも普段着に迷う時期だ。 現に俺も、半そでのTシャツの上にジャンパーをはおり、なんとか昼夜の寒暖差に対応している。 じっとしているだけで汗がにじむ炎夏は過ぎ去り、動き易い日が増えたものの、昼は割と暑い。 それでも萌えもん達は元気に旅についてきてくれて大いに助かった。 雨が少なかったこともあり、キュウコンとギャロップは少し元気を持ち余し気味だったが。 しかし急激な気温の低下(夏が暑かった分、余計にそう感じる)はさすがに堪えるらしく、 特に寒さに弱いフシギバナは早くも毛布を取り出していた。 他のメンツも風呂から上がると、湯冷めしないうちにと早々にベッドに潜り込んでいるため、 最...
  • 5スレ>>892
    前回のあらすじ 前座回 早朝、というにはまだ早く 小さな星たちが輝きを徐々に失いつつある程の朝である 街ほどではないが、村というほどでもない、トキワシティ そこには、旅に胸を躍らせる少年が歩を進めていた 「何もこんな早朝に行かなくても・・・」 と、本音を漏らすソル それに対して擁護するコメントはなく 「まだ寝ていたいなら寝ててもいいよ?」 と、俺が声をかける程度だった 「・・・いえ、大丈夫です」 「そういやあの御姫さんは?」 「姫?」 「・・・私のことを言いなさっているのならば、ここにいますよ」 ああ、またあの子か 「何かご用でも?」 「ああ、いやな、名前がないと不便だからな、そろそろ教えてくれてもいいんじゃないかってな」 「そういえばまだ聞いて無かったよね」 「そうですね――、まぁ、『姫』でよろしいですよ」 「なんだ、名前がな...
  • 5スレ>>841
     …早朝、リュウマの家。  オニドリルがソファーに座り、ボケッとテレビを眺めている。  そこに起きてきたばかりのポニータがやって来た。 「あ、おはよーポニ」 「おはようドリちゃん。今日は早いね」 「なんだか目が覚めてね。二度寝してもしょうがないから、もう起きる事にしたよ」 「そうなんだ?」  一通り挨拶を終えるとポニータもオニドリルの横に座り、テレビを眺める。  テレビ画面の左上には2月14日と表示されていた。 「…ねぇドリちゃん、今日何の日だか覚えてるっ?」 「え? えーっと……何の日だったっけ? 忘れちゃったよ。アハハ……」 「バレンタインデーだったよねー?」  ポニータの問い掛けにオニドリルが悩んでいた時、丁度ラプラスが起きてきた。  ラプラスの手にはどこから取り出したのか、チョコレートが握られている。 「あぁラプ、おはよー。そっか、バレンタインだったね……」 「それで、今...
  • 5スレ>>805
     暗い部屋。  その中央に、一体の萌えもんが立っていた。 「…………」  紫がかった白銀の髪。  日の光を知らぬような白磁の肌。  薄く開かれた瞼から覗く、暗黒色の瞳。  それらを覆うように、所によっては強調するように、身に着けられた鈍色の鎧。  ガチャリ  扉が開き、男が一人入ってくる。  背が高く、目つきの悪い男。 「気分はどうだ?」 「……悪くは、無い」 「クック、そうか……」  男は喉だけで笑う。 「まずは慣らしだ。お前も、マトモに戦うのは久しぶりだろう」 「……何をすれば、いい?」 「壊せ。俺の命じた通りに、な」 「わかった……」 「よし……行くぞ」 「……お父様達、は」 「ん?」 「褒めて、くれる……かな」 「クク……最後まで上手くやれば、きっと褒めてくれるだろうよ」 「……そう」  そんなやりとりを交わし、彼女はヘルメットを身に着ける。  バイザーに隠れた彼女...
  • 5スレ>>866
    +++   Shell Break       +++  私に、存在価値なんてないのだろう。 「どうしたパルシェン、行くぞ?」 「あ、は、はい……」  私はパルシェン。いたって平凡なパルシェンだ。  容姿はあまり美しくない方だし、女を磨く努力もよくわからない。  手入れを怠ってる必要以上に長いぼさぼさの髪がそれをよく物語っているだろう。  かといって圧倒的に強いわけでもなく、全国各地を回るマスターの実力に比べたらむしろお荷物なほどである。  もう一度言う、私に存在価値なんてないのだろう。  攻撃力も目立たないし、速さも目立つほどではない。頼りの防御だって、体力のない私では弱点を突かれたら一溜まりもない。  そもそもこの髪を駆使して対抗できるのは対物理の攻撃だけであり、対特殊には意味すら成さない。  それならばもっと優秀な子がマスターにはいるのだ。私の出番なんて、もうない...
  • 5スレ>>831
    前回のあらすじ:引き篭もりの少女・ジーニは無理矢理旅に出されました。         彼女の近所に住んでいたワトソン(ミズゴロウの♂)も                 同行することになりました。              ニビバッジを無事ゲットした彼女たちは、博物館で         ボヤ騒ぎ未遂を起こしました。         が、旅は今日も続く。ラスボスの姿を拝むその日まで。 ワト「ラスボス…? つか、ラスボスまで続くのかよこの話…!?」 ジーニ「打ち切りが決定すればそこで終わるがな」 ワト「俺の精神衛生の為にも、ぜひそうなって欲しいところだ」 ハイテンション・ボヤージュ 第五幕 『 馬鹿も変態もそ...
  • 5スレ>>896
     穏やかな日差しが温かい日。  俺は街から離れた草むらの近くで一息入れていた。  少し離れた場所では、平均より大分小さなリザードンが何やら跳んだり落ちたりの動作を繰り返している。   「ライダー…キーック!」  どうやら昨日一緒に見た特撮物に出てくる必殺技の真似をしているらしい。  うちのリザードンは物理攻撃を主にした戦法を使う。  だからああいう風に自主的な格闘訓練?をしてくれるのは嬉しい事なんだが…うーむ。  リザードンの動きにちょっと思うところがあった俺は傍にまで寄って声を掛ける事にした。 「リザードン。」 「ライダー……どうしたの、マスター。」 「今やってる蹴り技についてちょっと思った事があるんだが…。」 「ライダーキックについて?なに?」 「……どうせ蹴るなら足に炎を纏わせた方が良くないか?」  今のリザードンがやっている事は正直に言ってしまえばただの跳び蹴りの練習だ。  ...
  • 5スレ>>898
    「なぁ、キュウコン」 「どうしたのよ」 「何でバトルに出てくれないのさ。他の娘ばっかりレベルが上がって、キュウコンのレベルって進化した状態で止まってるんだけど……」 「嫌よ。そもそも何でアナタの言う事を聞かなければならないの」 「いや、キュウコン。一応俺の手持ちだろ」 「むしろ嫌ね。アナタの僕だなんて末代までの恥だわ」 千年も生きるのに末代って何世代後だよ…… このキュウコン。シオンからタマムシへ行く途中に偶然出会ったロコンが進化したんだが。 キュウコンになった時から全然バトルに出てくれなくて困ってる。 ロコンの時は意地っ張りだったけどまだバトルしてくれたのになぁ…… 「……昔のことは忘れなさい」 「心読むなよ。……ハァ、キュウコンは手持ちで唯一の炎タイプだから重宝してたのにな」 「この前、ガーディを捕まえてたじゃない。それを使えばいいでしょう」 「いや、ガーディは進化させるのに必要な炎の...
  • 5スレ>>893
    ゴールデンボールブリッジ  カスミを突破したデオキシスとそのトレーナーは、レベルアップを目指しトレーナーが多く集う場所を訪れた。  その為の場所として選んだのはハナダシティジムから少しある居場所にある、橋、通称「ゴールデンボールブリッジ」。  ハナダの名所でもあるそこには普段から複数のトレーナーが屯しているので経験値を稼ぐには丁度良いと二人は考えたからだ。  さぁ行くぞと意気込んでデオキシスとそのトレーナーが橋を渡ろうとしたその時、橋の方からトンガリ頭の友人が歩いてきた。 「よぉ、○○○!久し振りだな!」 「相変わらずそいつを連れて歩いているのか。」 「デオキシス以外は連れていない?」 「…あぁ、そう言えばお前は捕獲が苦手だったな。」 「けど手持ちが一体だけってのはトレーナーとして問題だと思うぜ。」 「手持ちが一体が増えるだけでも他の萌えもん達への負担は一気に減...
  • 5スレ>>848
    パープルには幼馴染の萌えもんの少女がいた。 否、少女のことを『少女』と呼称するのも『幼馴染』と表現するのは適切ではないのだが、 確かに『少女』は人間でこそないものの姿形は女の子そのものでありまた人間と同等の知性と感情を持っていて、 加えてパープルが小さな子供であった頃から親しかったので『幼馴染』という表現も間違いでないのだ。 何故そんな曖昧な言い方をするのか。何故なら彼女は実体と言うものを持っていない。 それは決して脳内幼馴染などと呼ばれる寂しさと虚しさと狂気が滲み出て生まれた存在などでは決してなく、 少女は俗に幽霊タイプと呼ばれる萌えもんであって生き物であるとは断言できない存在だからだ。 分類は『マジカル萌えもん』。種族名は『ムウマージ』。 出会った時は進化前の『ムウマ』で、名前を持っていなかったので、パープルは彼女を『ユウ』と名付けた。 これは単純に少女が幽霊で...
  • 5スレ>>819
    「テッカニン! 右TB、JB、RT、RTB、S!」  相棒に指示を飛ばす。  多勢に無勢だ、トレーナーたる自分が頭となり、手足である萌えもんを的確に動かさねばならない。  正直、自分はこんなことは好きではないが仕方がない。 「っは、っつぁ……!」  テッカニンも、自分で考えて動き回るよりこちらの指示に従う方がよほど切れのある動きをする。  そして、最後の1体を叩き落とした。 「ふぅ……片付きましたね、主」 「うん、御苦労さまテッカニン」  話しがそれるが、緊張が解けたテッカニンの顔はかなり可愛かったりする。  それがまた自分好みであり、気を取られてしまうのも仕方ないだろう……と、思う。  しかしそれはそれで情けないことだ。なにせ。 「……! 主、後ろ!」 「え、はえ?」  おかげで背後の気配に全く気付けないのだから。いや笑い事ではないのだが。 「……がぶりっ!」 「うぐあっ...
  • 5スレ>>884
     アキラがトキワジムに腰を落ち着けて約半月。  クリム主導の鍛錬(当然、マスターも鍛える)に慣れてきた頃、アキラ宛に一通のメールが届いた。 『Trust and distrust』 「マサキから呼び出しだって?」  朝練を終え、少し遅めの朝食を摂りながらクリムは聞く。  アキラはというと、半分死にかけの状態でそれに答えた。 「あぁ……なんか、近いうちにノッサとユキメさんとスイクン連れて来てくれって……何の用だろう」 「あー、んじゃアレだな。この辺じゃ珍しい萌えもんのデータが欲しいんだろ」 「萌えもんのデータ?」  意味がわからず、首を捻るアキラ。  その様子に苦笑しながら、クリムは話を続ける。 「お前、マサキについてどのくらい知ってるんだ?」 「あー……直接の面識は無いし、パソコンでの萌えもん預かりシステムの開発者ってくらいか」 「ま、一般人の認識としちゃそんな...
  • 5スレ>>813
    「進化・・・ねぇ」 無事にトキワシティに到着することができた俺たちは今、萌えもんセンターで休憩中である。 ちなみにパウワウは買い物に行っている。 近くにあった雑誌に萌えもんの進化の事などが目に入ったので読んでみる事にした。 「短期間でこれだけの成長をね・・・寝てる間にでも変わるんだろうか」 「買ってきましたー!あれ、どうしたんですか?」 「ん?いや、ちょっとこの本を読んでただけさ。」 買い物から戻ってきたパウワウに手に持っていた本を見せた。 「進化がどうかしたんですか?」 「気になっただけさ・・・お前もいずれ進化するようだな」 「そうですねー、大きくなれるのは嬉しいです。」 「そういうもんなのか・・・」 この雑誌によると、成長したパウワウはジュゴンに進化するらしい。 写真の掲載はなかったため実際どういう風に変貌するのか見れなかったのは残念だ。 「ん、そうい...
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