『ベーシック・インカム』ゲッツ・W・ヴェルナー、現代書館。
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- ぽんきん 2007年12月28日 23:10
- 先日NHKの福祉の番組で、
- ホームレスの支援活動をしてるNPOの人が
- 「貧困と貧乏は違う」と言ってました。
- 貧乏でも地域社会や緊密な人間関係があって
- わいわいがやがやと幸せに暮らすことはできる。
- 貧困とはそういうつながりや
- 頑張るために必要な最低限の溜(ため)がない状態で
- 貧困でも幸せという表現は形容矛盾であると。
- 再び欠乏の時代に成らないとは限らない。
- その時にはその時だ。
- 「生産性向上のパラドックス」
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「生産性の向上」は「大多数の人々が働かなくでもよい社会」を産み出す。しかし、「大多数の人々が働かなくてもよい社会」は、現在の経済システムのままでは、「大多数の人々が働き口を失う社会」を意味する。「大多数の人々が働き口を失う社会」は「大多数の人々が失業者=商品の購入力を失った人々=になる社会」であるから、「商品が売れない社会」となる。「生産性向上」によって、資本家は商品の買い手を失うことになる、というパラドックス。あふれる商品のなかで、人々は餓死する。
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「生産性の向上」がわるいのではない。現在の経済システムが悪いのである。生産性向上のパラドックスを是正するための政策として《ベーシック・インカム》が必要である。
- http://mixi.jp/view_diary.pl?id=667149005&owner_id=7044713
- 『ベーシック・インカム』(ゲッツ・W・ヴェルナー、 http://www.amazon.co.jp/dp/4768469639
)という本を読んだ。
- 鮪さんが見たような今の日本の現状は「生産性向上のジレンマ」(p.22)という構造から生じた必然的な状況であるように見える。
- 生産性向上は「少ない人数で多くの生産が可能になる」ということだから、生産量が一定なら失業が増えていく、というジレンマを抱えている。
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このままの体制、このジレンマに適応できない税制・社会保障制度では、「私たちは豊かさの中での餓死する」(p.77)という状況を産み出していかざるをえない。
- 生産性向上によって労働需要が減って失業者が増えれば、賃下げ競争・過労死競争という地獄への競争に成らざるをえない。
- このジレンマを解決するには、国民全員に基本所得を保障してしまう、という《ベーシック・インカム》しかない、という主張でした。
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著者が「23000人の従業員と1600以上の店舗をかかえる(p.67)」「ヨーロッパ規模のチェーンを展開するドラッグストア「デーエム」の経営者(p.50)」というのが興味深い。小売り店の経営者としては、お客さんに金がなければモノを売れないし、モノを買えない失業者に襲撃されてはたまらない、小数のお客さんや商品を多数の無産者から守るために警備会社にカネをつぎ込むのではカネがいくらあっても追いつかない、という意味合いも含まれているだろう。そういう理由もあってもよい。
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現行の失業給付、年金、生活保護などの「選択的給付」には膨大なコストがかかるが(7200憶ユーロの支出のために1000憶ユーロの管理コストがかかっている、p.81)、これを無条件にして税制と一体化すれば管理コストは半分になる。とか・・
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生産性向上によって、少ししか労働を必要とされない社会になったのだから「働かざるもの食うべからず」という「古い考え方」を買えなければならない(p.30)、失業は失敗ではなく生産性向上の成功を意味する、とも・・。
- 他にもいろいろな論拠がある。いま思いついたことを並べてみると・・
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昔の村落共同体であれば、「失業」しても村単位での互助で生きていくことが可能だったが、市場経済の中では「失業」は餓死に直結する問題になる。なので、共同体(国家)による所得保障が必要である。
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貨幣経済には仕事や社会貢献へのインセンシティブを確保する意味合いがあるので、カネで渡して、あとのことは市場に任せるのがよい。そのほうが、モノで渡すよりも、ミニサイズの社会貢献につながる可能性が高い。
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たけ(tk)的には、社会有機体論の観点から、《ベーシック・インカム》には心臓からの全身への強制的な栄養補給を行う動脈の働きがあると思っている。
- そもそもカネというのは社会の中で人々に必要なモノを届けるための道具に過ぎないのだから、そのように使われるように設計していけばよいのだ。
- 日本では、日本国憲法25条にからめて「生存権所得」という名前がよいかな?
- などなど・・他にもいろいろな論拠があって、それぞれ面白い。
- 「スウェーデンではすでに一種のベーシック・インカムを実現しています。しかも、経済は活況を呈している」(p.87)なんてのもある。
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まあ、《ベーシック・インカム》は経済学的には「その方向しかない」という決着がついている話らしい。どうやったら説得することができるか、どういう手順で実現すべきか、という段階に入っているらしい。
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一番むずかしい問題は、「理想論では明日の飯は食えないよ」という国民の近眼思考(切実であることは認める)と、金持ち連中の欲ボケ(短期的な利益のために長期的な利益を失う決定を下す傾向)だろうね。そういうヒトたちを説得するのは容易なことではない。
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最終更新:2007年12月29日 02:27