ドーダラム
ドーダラム(дуударам)は漢語で言うところの九音鑼、雲鑼である 。四角い木の枠に紐で音程の異なる10の皿状の鉦が吊られている。バドラハの書にも元の宮廷楽団の楽器の一つとして13の鉦を持つものがあったこと、当時も別のドーダラムが存在したことがしるされている 。また鳥居きみ子がハラチン王府にて、手で持つ柄を入れて高さ約90cm、幅約50cmの10の鉦を持つ九音鑼が使われていたことを報告している 。
改良ドーダラムは1961年、インドゥレーが製作した。これはほとんど原形をとどめない形で改良された。すなわち2オクターブ強の半音階を演奏できるよう、23個の異なる大きさの円盤型の鉦をグロッケン・シュピールのように木製の台の上に並べたものとなった。これは作曲家と演奏家の要請でこの形になったといい 、この楽器が1961年のカンタータ《祖国、堅き存在》で初めて使用されたことから、ロブサンシャラフやムルドルジが提案したと考えられる。音域はE♭4からE♭6で、サンバル・アンティークのような音色である。
最終更新:2012年10月13日 10:34