時の石
328 名前:名無しオンライン 投稿日:2007/07/27(金) 09:29:15.53 O2kNCuD2
モニ男が作ってくれた武器は、銘入りだった。
「さすがモニ、ありがとモニ♪」
「おー、てか、おめぇパトロン探さないのか?」
モニ男が胸元を見て言う。
「パトロン?やっぱ居ないと、狩られるモニか?」
モニ狩りの噂は聞くが、はっきりした事は知らない。
ただ、モニはMPKされやすい、と言われた事はある。
死んでいるのも見たし、巻き込まれかかって事もある。
「市場経済に有益だと判断されているなら狩られないが、普通の戦闘職だと狩られるぞ」
そう言うモニ男の胸元には、所有の証がついている。
「市場経済?難しい言葉モニね」
「お姉様が言うには、パトロン無しでも、他の種族に有益なら、所属しているギルドから保護される。だが、武閃は駒だ。さっさとパトロン探しておけ」
「うん、優しいモニコン探すモニ」
「まぁ、パトロンがついても、謎肉にならないダケだけどな、モニ嫌いのMPKのターゲットになる」
「そ、そなの!?」
「あぁ、客が言ってたぞ、所有証なんて、小さいから気がつかなかったって言えば言いって。モニコンの顔が真っ赤になるのが面白いらしい」
「ミンチになって、蘇生不可能になるか。サンドバックになるか、の差、モニか・・・」
「まぁ、ミンチになれば、一度きり。生きてる方がまだましさ、てことで、ヤラナイカ?」
モニ男はさらっと言ったが、目はギラギラしている。
「遠慮するモニ、処女はモニコンを捕まえるのにきっと良い材料になるから」
「そうか、それは残念だな、じゃ、あばよ」
「色々ありがとうモニ☆ミ」
立ち去るモニ子の背中を見ながら、モニ男はお姉様にTELLをした。
『お姉様、処女のモニ子を見つけました、武閃の普通の戦闘系です』
『よくやった、それは高く売れる♪情報をこっちによこしなさい、私が連絡するわ』
『はい』
『良い子ね、今晩はうんとご褒美をあげる』
『ありがとうございます、お姉様』
329 名前:名無しオンライン 投稿日:2007/07/27(金) 09:32:07.49 O2kNCuD2
下着姿で乱暴に押し込められた小部屋には、先客が居た。
6頭と7頭のモニ娘だ。
「地獄の入り口へようこそ」
6頭がぶすっと言う。
「レランちゃん、事実でも、それいやもに」
「うるせー、装飾屋、現実は現実だ」
「やっぱ、これは夢でないモニか」
7頭が頷く。
「私は装飾屋、そっちはマスターレランちゃんもに」
「レランでいい、もう、個人名なんてどーでも世界だから」
6頭はかなり腐っている。
「そうなのモニか、じゃあ、ウォーリアモニ」
「くっそー、シレーナのやつ、こーゆー時に助けてくれるってのがボスだろうが」
「レランちゃんはまだ、助けてもらえるかもしれないもに、でも私はムリもに。寝マクロ疑惑でしょっぴかれたから」
7頭はあきらめきった顔をしている。
「寝マクロ、それは完全にだめモニか?」
7頭に確認する。
「うん、多種族ならともかく、エルモニーならダメもに、しくじったもに。あーあ、予約注文きてたのに一生できなくなったもに」
「ここに来てまで、商売なんか気にするなんて、アホかじゃない」
「客が居て初めて役立つのが装飾って生産もに、客を忘れたら終わりもに」
「ふん、料理はその点、刺身売りがあるから。商売がムリになってもそれで充分稼げるからね」
7頭が6頭をじっと見た。
「刺身を店に売ってたから、狩られたもに、シレーナの財政を減らしているもに」
真っ赤だった6頭の顔が真っ青になった。
「最近、刺身8k、売っぱらった・・・」
6頭がガクガク震えている。
やっぱりコレは、夢でなくて現実なのか。
「いやぁぁぁ、せっかく処女をエサに優良なお兄ちゃんゲットしようと思ってたのモニー、終わりモニーー」
「あー、ウォリアちゃんは処女もにか、初体験聞いて覚悟しようと思ってたんだけどムリもにね」
「やっぱ、首輪付きの悲惨な体験談、ちゃんと聞いてやればよかったなぁ、余計な想像をしてしまう」
もう、完全に終わりモニ。
突然扉が開いて、押し込まれたモニ子がいた。
ハゲだ、完全に泣きじゃくっている。
「ひどい、ひどいよ・・・コグ兄さん・・・ひどいよぉ・・・モニは触るどころか見るのも嫌だなんて・・・」
6頭が驚いたように、ハゲを見た。
「ちょっと、ハイキャス売りさんじゃない」
「あ、レランちゃん・・・レランちゃん・・・うわぁぁぁぁ」
「あんた、早く、ギルド連絡しなさいよ、このままじゃ終わりだよ」
「いやぁぁ、コグ兄さんに、あんな風に思われてたなんて、生きててもしょうがないよぉぉぉ」
ハゲの絶叫が薄暗い小部屋に響いた。
もう、私たち、終わりなんだ。
330 名前:名無しオンライン 投稿日:2007/07/27(金) 09:36:52.75 O2kNCuD2
主任がホクホク顔になっていた。
「主任、今回のは良いネタだったみたいですね」
「君か、なかなかの上物だ、見たまえ」
封入済み時の石が並べられている。
「特に、装飾100がすばらしい。レアだよ君」
「そんな技術持ちが野良だったとは」
「うむ、他に取引95が取れた、これも良い値段になる」
「臨時ボーナス出ますね、主任」
「あぁ、嫁さんになにか買ってやるかな」
主任は丁寧に特殊ケースに仕舞う。
「後は裁縫と料理と釣りと採掘が100。醸造は95だが、醸造は90.1を超えていれば充分だしな」
「それでは、処女オークションの後、この3名は殺処分で決定ですね」
主任に書類を手渡し確認する。
「これほど儲けさせてくれたんだ、苦しまずに殺してやれ」
「はい、判りました。それにしても、封入者が生きていると、スキルの上がりが悪いってのは残念ですね」
主任は書類を眺めながら、またったくだと頷く。
「だが、処女でかつ、殺害OKとなれば、オークションは白熱する事、間違いなしだ」
「ですね、情報提供者の謝礼を上乗せしておきます」
「うむ、頼んだよ」
コグ兄の美容室にパンダとニュタ男がやってきた。
「よ、聞いたぜ、バイーン海王と上手い事やったんだってな」
ニュタ男がにやにや笑って言う。
「お幸せにな、あーあ、オレもどっかに気立ての良いニュタのお嬢さんいないもんかね」
パンダが空を見上げてため息をつく。
「まーまー、そう言うな儲けたんだろ?そっちも上手い事いったようだな」
コグ兄の言葉に、パンダがニヤリと笑った。
「てか、コグ兄はオレよりひでーよな、慕ってたのを売りつけたんだろ?」
ニュタ男の言葉にコグ兄は邪悪な笑いを浮かべた。
「俺の言葉に絶望していく顔が最高に良かったな、思わずあの娘の所に押しかけて、告白してそのままやらせてもらったよ」
パンダが呆れたようにコグ兄を見た。
「ドSだな、それでいて、やりたいとは思わないのか」
コグ兄は心外そうな顔をする。
「モニ糞なぞ、こっちが穢れるぞ、穴があればいいなら豆豚ちゃんでも良いだろう」
ニュタ男がケラケラ笑う。
「そりゃそーだ、やっぱ、モニ糞を絶滅させるなら、飼っているモニコンから絶滅させねーとダメだな」
パンダもうんうん頷く。
「体を殺せても、魂を殺せないからな。その上、ほっとくと繁殖する」
モニ糞絶滅にはまず、モニコンから。
ニュタ男がぽつりと言った。
「モニコン用バッチでも流行らせるか?狩りやすいように」
「いいな、それ」
パンダが豪快に笑った。
END
最終更新:2007年08月14日 20:58