プロジェクトX 謎肉を作った男




名無しオンライン sage 2006/06/08(木) 20:23:23.95 ID:dzkVbooy

今日はエルモニーのカップルを回収した。
このカップルは悪質な奴らで真昼間からビスク西の広場の木の下で交尾を始める馬鹿どもだった。
私が広場についた時にはアヘ顔のもに汚に周囲の野次馬がアンチドートをかけまくっているという異様な状況だった。
回収しようとすると「これは自然を愛するエルモニーの愛の儀式もに」
とか訳のわからないことをぬかすのでモルゲンで殴ると大人しくなった。
流石に処理場の近くに来ると涙や尿を垂れ流しながら許しをこうて来たが仕事なので無視した。
顔を恐怖に歪ませたエルモニー二匹を見てモヒカンがニヤニヤしている。
幸運な事に二匹はすぐに処理されることはなかった。いや、不幸なのかもしれない。
普通に処理されるよりも酷い死にかたになるだろうからだ。
二匹は謎肉の品質向上の為の研究室に送られる事になった。
担当は私だった。

謎肉の品質向上させる為に処理場では日々試行錯誤がなされている。
ビールだけを飲まされ続けるエルモニー、謎肉でぷっくり太ったエルモニーなどだ。
私の場合はエルモニーの精神状況が肉質にどんな影響を与えるかを調べている。
今回は不幸な状態が続くと、肉質にどう変化を与えるかを調べることになっている。
処理場につれて来られるエルモニーというのは、通常の状態が不幸なので、
並の不幸さでは駄目だ。そこで試行錯誤が始まった。

名無しオンライン sage 2006/06/08(木) 20:24:27.17 ID:dzkVbooy

二匹は最初は捕まったことにもめげずに腰を振っていた。
これが品質に影響を与えそうだったのでもに汚を鎖につなぎ、
モルゲンで殴った後にマイナーヒーリングをかけておいた。
するともに子が「お兄ちゃん助けてくれてありがとうもに」とか抜かしやがったので、
白濁した液体を垂れ流す割れ目をマイナーバーストで焼いた。
それでもしばらく続けたが、飯抜きと水抜きを実行すると、交尾をする体力も無くなったみたいだった。
もに汚が空腹に堪えられなくなったのか、もに子の排泄物を口にし始めた時点で次の段階へと進む。
リコールレイションのノアピースとノアダスト20個を実験室に放り込んだ。
もに汚はそれに飛び付き早速謎肉を召喚した。
もに汚は謎肉を半分食べると、残り半分をもに子に差し出した。しかしもに子はそれを拒んだ。
「お父さんやお母さんかもしれないのによく食べられるもにね!!」
「………でも食べなきゃ死んでしまうもに」
「それなら死んだほうがましもに!!」
そんな言い争いを続けたあと、もに汚がもに子に無理矢理に咀嚼した謎肉を口移しで
食べさせるという気持ち悪い行動に出たのでモルゲンで殴った。
もに汚はもに子を睨みながら吹き出す血を拭っている。
「君の所為もに。なんで君を助けようとしたのに僕がこんな目にあっているもにか……?」
「ごめんもに……」
さすがにもに子も悪いと思ったのか、次からは謎肉を食べるようになった。
それからしばらくたった。驚く事に二匹はまだノアダストを保たせていた。
すべてはもに汚の計画性のおかげだった。
しかしもに子はそれに感謝する所か、憎悪していた。
もに子はもに汚が常に自分よりも謎肉を食べていると思い込んでいるようだった。
しかしもに汚は常にもに子に自分よりも多く謎肉を分け与えていた。
このもに汚はもに子のことを本当に愛しているようだった。

名無しオンライン sage 2006/06/08(木) 20:25:39.82 ID:dzkVbooy

そしてついに最後の謎肉を何等分にもした最後の一切れが無くなるときが来てしまった。
いつも通りにもに汚は大きな肉片をもに子に渡す。
「これで最後もに。誰かわからないエルモニーの人…今までありがとうもに………」
「ふざけるなもに!明らかに私の肉よりお前の肉の方が大きいもに!!
いつもお前の方が大きいと思っていたもに!!!お前は意地汚いもに!!!」
愛する者から向けられた憎悪の言葉をに茫然とするもに汚。
もに子はそれに肉片を奪おうと襲い掛かる。
「や、やめるもに!」
「男の癖に女に力で負けて悔しくないもにか!?」
いつも少なめの肉しか食べなかったもに汚はもに子に体力で負けていた。
もに子は肉を奪うともに汚を嘲笑した。
「くだらない男もに」

もに汚は声を上げて泣いた。そして最終段階へと移る。
室内に入るともの凄い数の蝿が発生していた。悪臭も酷い。
同僚にバブルボールをかけてもらっておけばよかったと後悔した。
もに子は私に目を向けると排泄物の臭いのするゲップを私に放った。
殺したくなったが近寄るのすら嫌だった。
私はもに汚に近付くとあげぱんと野菜ジュースを口にねじ込んだ。
それを見て何を期待したのかもに子が媚びてきた。
それを蹴飛ばしリフレッシュの詠唱始める。
これでもに汚はある程度回復しただろう。
私は錆びたカッパーナイフを握らせると、一言殺せと言って臭いの酷い部屋から退出した。
それからの様子は見物だった。

名無しオンライン sage 2006/06/08(木) 20:27:08.42 ID:dzkVbooy

ナイフを握り物思いにふけるもに汚、死の恐怖に怯え、もに汚の一挙動ごとに震えるもに子。
もに汚はナイフを握ったままもに子に近付く。
それにもに子は体中からあらゆる液体等を垂れ流しながら命ごいをしている。
それに対してもに汚の決断は速かった。
「僕には無理もに……大好きな君を殺すなんて無理もに………」
涙を流しながら嘆き、もに汚はナイフを地へと落とした。
「ありがとうもに」
もに子はナイフを拾うともに汚の喉元を掻き切った。
「馬鹿なお前のお陰で久しぶりにまともな食べ物にありつけそうもに」
もに子は胃の位置だと思う場所にナイフを突き立てる。
「何が大好きもにか…」
もに子は慣れた手つきでもに汚を解体していく。きっと料理スキルが高いのだろう。
「虫酸が走るもに!!!」遂にもに子は胃へと辿り着く。
「あったもに!あげぱんがあったもに!!ちょっと汚いけど糞よりはましもに!!!」
喜びの声をあげるもに子とは対照的に、もに汚は痛み、悲しみ、死の恐怖に歯を食いしばりながら耐えていた。
もに汚はHP自然回復量UP Lv3の所為で死ねないのだ。
「あげぱん美味しいもに!次はお前を料理してやるもに!どうしてこんな簡単なことに気付かなかったもにかね?」
もに子はかなり前から壊れていたのだろう。謎肉を口にしてからだろうか?
そんなことよりも野菜ジュースの効果が切れる前に加工せねばならない。
死んでは意味が無いのだ。
もに子は笑いながら死んだ。本当に狂っていたようだった。
もに汚は加工される直前まで私を睨みつけていた。余程私が憎かったのだろう。
最後まで狂わなかったこれを加工することを私は勿体無く思ったが、加工してしまえばそれまでだった。
結果はというと一応成功だった。
発酵した肉が上司に受けたのだ。所員たちにも味が好評だった。
私はそれを眺めながらよくこんな不衛生な肉を食べられるなと思っていた。
品質向上は成功したが、コストの面で撥ねられた。
しかし、私の首は繋がったので良しとする。
さて、次の為にあの部屋を掃除せねば………



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最終更新:2007年07月28日 21:18