罠アルター
459 名前:名無しオンライン 投稿日:2007/01/10(水) 12:47:05.67 k29QVMM2
ここはPresent Ageから10年後の世界、War Age。
ビスクとエルガディンが毎日の様に戦争を繰り広げている。
そんな戦乱の時代を生きるエルガディンのとあるPTがある。
今、このPTは王国に帰還したところであった。
「いつもアルターすまんな」
このにゅたおはリーダーであり、またエルガディン内でも上位の実力を持っている。
「いいのよ、どうせ私はこれぐらいしか出来ないんだし」
彼女はヒーラーのこぐねえ。
本人の言葉とは裏腹にもっともPTに貢献している人でもある。
「今日も勝ったモニ!」
「ビスクなんか雑魚ばっかりモニ!」
はしゃいでいるのは二人のもにこ。弓師と脳筋である
彼女らも中々の実力と実績がある。
「私達は強いんだモニ。もっと強くなってやるモニ!」
「あまり浮かれると足下をすくわれるぞ」
「フフン、いつかリーダーだって越えてやるモニ!・・・それに比べて・・・」
もにこはこのPTの残る一人であるもにおを睨みつける
彼は罠牙なのだが、立ち回りが悪くあまり活躍できていなく、むしろ何度も死にかけている。
それでも、今日まで生き延びているのは彼の強運と周囲の人々が強いからであろう。
「お前は逃げてばっかで全然、役に立たないモニ!」
「ぼ・・・僕だって頑張ってるモニ・・・」
「頑張ってるなら、それに見合った戦果を出すモニ!」
もにこ達は座っているもにおをげしげしと蹴りつける。
「痛いモニ!やめるモニ!」
「お前みたいな雑魚はさっさと死んだらいいモニ!」
もにおは懇願するが、もにこ達はもにおを蹴り続ける。
「やめなさい!」
声を張り上げたのはこぐねぇだ。
「貴方達、いつまでこんな下らないことをしているの?いい加減にしなさい」
「わ、わかったモニ」もにこ達は渋々、引き下がる。
こぐねえは、もにおの傷を癒しつつ声をかける。
「もにお君、大丈夫?」
こぐねえがもにおの顔を覗き込むと、もにおは涙を流していた。
「うっ・・・うう・・・悔しい・・・モニ・・・」
「もにお君・・・」
もにおは涙を拭うとこぐねえに言った。
「こぐねえさん・・・明日、例の計画を実行するモニ。あいつらに痛い目を見てもらうモニ」
460 名前:名無しオンライン 投稿日:2007/01/10(水) 12:48:33.50 k29QVMM2
明くる日、PTはいつものように銀行前に集まっている。
「そろそろ出撃するか」
「じゃあ、アルターを出すわね」
こぐねえは、もにおをちらりと見た。
もにおは黙ってうなずく。
「今日もビスクの雑魚をぶっとばしにいくモニ!」
アルターが出現すると二人のもにこはアルターに飛び付き、テレポートしていった。
テレポートしたもにこ達は、何か違和感を感た。
普段なら裏口にいくはずなのがいまは自分達がいるのは暗い部屋。
そして目の前にコーマシードがある。
「・・・はっ・・・ここは・・・どこモニ?」
弓師のもにこは目を覚ますと、すぐに自分の腕が鎖で繋がれているのに気が付いた。
「何だモニ!これはどういう事モニ!」
「気が付いたか」
「リーダー!?」
暗闇の中からバトルハンマーを担いだにゅたおが現れた。
「リーダー!これは何だモニ!」
「これはもにおの計画だ。もにおが、お前らに虐められた復讐をしたいと言い出してな、それに協力した訳だ」
「私に何するモニ・・・」
もにこは震えながら訊いた。
「勿論、殺すに決まっているだろう」
「!」
もにこの顔から血の気がなくなった。「嫌だモニ!もうもにおを虐めたりしないから許してモニ!」
もにこの必死の懇願に対し、にゅたおは冷たく言い放つ。
「もう手遅れだ」
にゅたおはバトルハンマーを勢いをつけて叩きつける。
「ひっ、ひいいいいい!」
ぐしゃ
461 名前:名無しオンライン 投稿日:2007/01/10(水) 12:51:00.40 k29QVMM2
「向こうは終わったみたいね」
隣の部屋では、同じ様に鎖で繋がれたもにこにもにおが毒種を使っていた。
「くうぅ・・・苦しいモニ・・・」
「これはお前達はずっと僕にやってきた事モニ!」
扉が開きにゅたおが入ってきた。
もにこは、にゅたおを見て凍りついた。
にゅたおのバトルハンマーにはどす黒い血と僅かだが肉片がこびりついていたからである。
「こっちはまだか・・・」
「ええ、でももにこちゃん可哀想・・・」
「何言ってるモニ!」
「でも鎖くらいは外してあげたほうが・・・」
「わ、わかったモニ」
こぐねえが悲しい顔をするので、もにおは鎖を外した。
「次は火種であぶってやるモニ」
もにこはぐったりしているが、何か呟いている。
「フ・・・フフフ・・・甘いモニ・・・」
「へ?」
「・・・甘い・・・これだからお前は甘いモニィ!」
もにこは突然、飛び上がりもにおを突き飛ばした。
「ウッ!」
「何っ!」
にゅたおが止めようとするが、間に合わない。
もにこはダッシュし、前にいる無防備なこぐねえにパンチをくらわせる。
しかし・・・
パシッ
「え?あれ?」
こぐねえがもにこのパンチを受け止めたのである。
「ごめんなさいね。私、素手100なの」
こぐねえはもにこに鉄
462 名前:名無しオンライン 投稿日:2007/01/10(水) 12:52:36.78 k29QVMM2
「ごめんなさいね。私、素手100なの」
こぐねえはもにこに鉄拳をぶつけ壁際まで吹き飛ばした。
「本当の拳はこうやるのよ」
こぐねえは気合いをため、もにこに凄まじい速度で拳を叩き込む。
拳聖乱舞
拳は確実にもにこの身体をとらえダメージを与えていく。
そして、少し離れてとどめの波動を放つ。
もにこはボロ雑巾のようになり、動かない。
「ふぅ、終わったわね」
「そうだな」
「もにお君、湖畔で本体集合みたいだから先に行ってくれる?」
「わ、わかったモニ」
こぐねえはアルターを出し、もにおはテレポートした。
「湖畔本体ってのは嘘だな」
しばらくしてにゅたおが言った
「本当よ。ちゃんとアルターも湖畔に出したわ」
「あいつは処分しなくていいのか?俺達は処分員なんだぞ」
「ちゃんと処分したわ」
こぐねえは一呼吸置いて言った。
「あのアルターは湖畔上空200メートルのアルターよ」
最終更新:2007年07月29日 21:40