実験体

作詞・作曲・編曲:湖山信太郎


「いたいいたいのとんでけ」
って言ったって
飛んでいくわけねーだろって
それはお前が気づかぬうちに
心にも残るのだから

体の痣と一緒で
こちらとて一生物の傷で
「忘れた」で済むと思ってんだろ?
形が無いものだから

縫い合わせたソレ(傷口)を
いとおしそうに頬寄せて
「コイツは私を本当に
見てくれてるのだろうか?」

ああ 注射の針も見飽きた
ただ痣を増やす道具
満たされてるのは
ヤツの支配欲だけ

ああ それでも自分の
この体をいとおしく想う
気味の悪い笑顔が唯一の生命線

「いたいいたいのとんでけ」
って言ったって
そこにあるんじゃねーかよって
それはお前が気づかぬうちに
蟠りになるのだから

オオカミ少年の理論で言えば
すぐに分かるんだろうが
歪んでしまったこの愛情は
ただの真実だから

名前の無い感情に
勝手に名前付けても
理解してくれる人は
誰一人いないのだろうな

ああ アイツの顔も見飽きた
ただ欲を試す道具
満たされているのは
ヤツの支配欲だけ

ああ それでも自分の
この体をいとおしく想う
自分の記憶だけが唯一の生命線

新しい傷を数えて遊ぶ
最終更新:2018年12月30日 21:42