◆ブルセルク城内_食堂

クレスト『食堂っと。ここか』
フレア『・・・』

ガチャ

バラード『おお、来たな』
レイナ『待ってたわよ〜』
クレスト『すみません』

バラード『とりあえず二人とも座りな』
クレスト『はい』
フレア『私はどこに座ればいいですか?』

ウーノ『私の横にいらして下さいな』
フレア『あなたは?』
ウーノ『ウーノです』
フレア『・・・』

ウーノ『美人さんですねー♪』
フレア『!!』
ウーノ『ふむふむ』
フレア『だ、抱き着かないで』
ウーノ『あはは、クレスト君と同じ反応ですねぇ』
クレスト『・・・はは』

フォークス『こらウーノ。行儀が悪いですよ』
ウーノ『いえいえ、フォークスさんが良すぎるんです』
マルベット『確かに♪』
バラード『いや、お前ら二人はフォークスを見習えって』
レイナ『いいじゃないそんなこと〜それより〜』

レイナ『ミリアちゃん』
ミリア『はい! なんですか?』
レイナ『この子があなたの新しい先生よ〜』

ミリア『え? あ! そうなんですか!』
フレア『あなたがミリアちゃん』
ミリア『はいそうです!』
フレア『フレアよ。よろしく』
ミリア『よ、よろしくお願いします!』

バラード『とりあえず二人とも、今日からこの城を家だと思ってもらって構わない。事務的な事は後でフォークスから聞いてくれ』
クレスト『家、か・・・』

ウーノ『そうだ、ミリアちゃん』
ミリア『はい、なんですか?』
ウーノ『この後、クレスト君とフレアさんに、この城を案内してあげたらどうでしょう?』
レイナ『あら、いい案ね〜。ミリアちゃん、お願いできるかしら〜?』
ミリア『私が、ですか?』
ウーノ『他のみなさんはみなさんで、忙しいでしょうしね』
ミリア『わかりました。 がんばります!』
フレア『・・・』
クレスト『ま、生成術はその後だな』
フレア『仕方ないわね・・・』

◆クレスト、ミリア、フレア、ブルセルク城内_廊下

フレア『それじゃ、手短にお願いね』
クレスト『露骨だな・・・』
ミリア『? この後に何かなさるのですか?』
フレア『ええ。ちょっとした研究よ』
クレスト『オレの魔術式が見たいんだとさ』
ミリア『クレストさんの魔術式?』
クレスト『生成術って言うんだけど』
ミリア『生成術・・・聞いた事ないですね・・・』
フレア『当たり前よ。かなり希少な術式だもの』

フレア『生成術というのは、物を一度取り込む事で、それを自分の好きなように複製できる術式、と聞いたわ』
クレスト『まあ、だいたいあってるよ』
ミリア『ムズカシイ術式ですね・・・』

フレア『それはそうと、私たちはどこに向かってるのかしら』
ミリア『書庫です!』
クレスト『書庫?』
ミリア『はい! お母さまが本を読むのが好きで、たっくさんあるんですよ!』
クレスト『へえ?』
フレア『・・・』


◆クレスト、ミリア、フレア、ブルセルク城内_書庫

クレスト『いや・・・』
フレア『これは・・・』
ミリア『どうかなさいました?』

クレスト『いやいや!! 多過ぎだろうこの量は!!』
フレア『一個人が持つ本の量ではないわね』
ミリア『そうでしょうか?』
クレスト『あの人、やっぱすげぇな・・・』
フレア『・・・しかも、いろんな分野の本があるのね』
クレスト『・・・?』

フレア『伝記、紀行文、論述書に、辞書、画集、雑誌や絵本まで』
クレスト『ああ、たしかに。まるで本屋だな』

ミリア『多分みなさんも読んでいいはずですけど、借りる時はお母さまに言った方がいいと思います』

クレスト『・・・お前、本持ってくる必要なかったな』
フレア『どうかしら』


ミリア『さて、次はどこに行きましょうか?』
クレスト『君が決めるんだよ』
フレア『手短にね』
ミリア『そうですね・・・では、あの部屋に行きますか!』

クレスト・フレア『あの部屋?』


◆クレスト、ミリア、フレア、ブルセルク城内_ロビーホール

クレスト『ここは・・・?』
ミリア『ロビーホールです!』
フレア『ロビーホール?』
ミリア『はい。みなさんそう呼んでいます』
クレスト『ここはいったい何をやる場所なんだ? 舞台みたいなものあるし・・・』
ミリア『ここは、くつろぐ場所です!』

ミリア、ソファーにダイブ

ミリア『もふー』

クレスト・フレア『・・・』汗

ミリア『それと、私はいつもここで勉強していますよ』
フレア『ということは、私はここで授業することになるのかしら』

フレア、舞台にのぼる

フレア『・・・』
クレスト『家庭教師、ねぇ』
フレア『何よ』
クレスト『べつに』
フレア『・・・』
クレスト(少なくとも、ウーノさんの方が似合ってるよな。こいつより)

クレスト『って・・・あれ?』
ミリア『? クレストさん、どうかしましたか?』
クレスト『あいや、気にしないで』
ミリア『そうですか? じゃあ、次行きましょう!』
クレスト『ああ』

クレスト『・・・』


◆クレスト、ミリア、フレア、ブルセルク城内_中庭

ミリア『こっちです!』
クレスト『あ、おい、走るなよ』
ミリア『ー♪♪』

フレア『元気ね』
クレスト『転ばないといいんだけどな。あんな服だし』

ミリア『クレストさん! 私、さすがに転びませんよ!』
クレスト『あー、聞こえてたか』

フレア『で? ここは・・・庭?』
ミリア『はい! 中庭です』
クレスト『広いな・・・、お、池がある』
ミリア『あの中には、魚もいるんですよ』
フレア『結構凝った造りになってるわね、この城』
クレスト『? お前、城の良し悪しなんかわかるのか?』
フレア『ええ。地方の大領主が建てるような城をゆうに逸脱してるわ。自然を追い出して、きらびやかな装飾を施すのが一般的だもの』
クレスト『へえ・・・』
フレア『例えばあんな大きな木は、測量の段階で切り倒すわね』
ミリア『え!? だ、ダメです!!』
クレスト『?』
ミリア『あの木は大切な木なんです!! 切っちゃだめです!!』
クレスト『ミリア・・・? どうした?』

フレア『ああ』

フレア『大丈夫よ。これはたとえばの話で、実際に切ったりはしないから』
ミリア『ほ、本当ですか・・・?』
フレア『ええ、もちろん』
ミリア『よかったです・・・』

クレスト『・・・どういうことだ?』
フレア『鈍いわね。この子が勘違いしただけよ』
クレスト『あ、なんだ』

フレア『あの大きな木、大切な木なんだ』
ミリア『はい! お父様とお母様が出会った場所なんです』

フレア『・・・?』
クレスト『つまり、バラードさんとレイナさんの想い出の場所って事か』
ミリア『そうです!』
クレスト『そりゃ大切な木だよな』

クレスト『しっかし、何の木だ? これ』
フレア『エニアの木・・・かしら?』
ミリア『あ、よくわかりましたね!』
クレスト『お前物知りだなぁ』
フレア『常識よ』

フレア『ほら、次は?』
クレスト『急かすなよ』(汗)
ミリア『うーん・・・では外庭に行きますか?』
最終更新:2010年07月06日 15:18