上記データは全て当該の履修年度における時点でのものです.
以下は私的なまとめです:
初学者を対象としている点では,並行して別の曜日に開講される経済学IAと同様だが,本講義では特に社会における市場というものに注目し,アダム・スミス,マルクス,ポランニー,マックス・ヴェーバー,ワルラスなどの経済学者や思想家の考えを(時に対比しながら)引用しつつ,市場の登場によって社会がどう変化したかを見て,そこから近代の日本経済(あるいは世界経済)を考察することを目的としている.一般的に経済学部でやるマクロ経済やミクロ経済のような,(現代の経済における)メインストリームの学習とは異なる.
なお,基本的に教科書は使用せず,Power Point によるスライドを元に講義が進められる.また,スライドを印刷されたものが講義においては配布される.その中で例えばアダム・スミスの『国富論』(『諸国民の富』)とか,マックス・ヴェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』,あるいはポランニーの『大転換』などの大著が引用され,参考文献として読んでおくことが推奨される.前期や後期の学期中にこれらの大著を全て読破するのは(例え翻訳版でも初学者にとっては)難しいとは思うので,できれば長期休暇を利用して取り組みたい活動である.