十話「玲菜の気持ち」

悠「お前とじゃなくて玲菜とも話がしたい」

光「分かった・・・」




玲菜「何?」

悠「俺が悪かった・・・お前のペースを考えずずかずか進んでしまった」

玲菜「え・・・・うん」

悠「俺のことを光から聞いたらしいな・・・」

玲菜「でも悠さんのことは別に何とも・・・」

悠「二ついいたいことがある、一つ目、「さん」はいらない、お前のことを年下だからどうとか思わない」

玲菜「ああ・・・うん」

悠「もうひとつ、治療費は俺が出す、お前が出したらしいが許さない、あとでお前に返す」

玲菜「いいって・・・私が誘ったのが悪かったんだし」

悠「・・・俺が引き下がると思ったら大間違いだぞ・・・」



光「おい・・・病室だぞ・・・静かにしろよ・・・何言っているか丸聞こえだぞ‼」



玲菜「あ・・・ごめん」

悠「まあお前らもゆっくり休んだ方がいいだろ・・・別室とってもらったから休めよ」






玲菜「・・・一人にしてくれないかな・・・」

光「・・・・ん?」

玲菜「ちょっと一人にさせて・・・」





光「ちょっと待てよ・・・お前まだ中一だぞ?そういう時くらい甘えていいんだぞ?」

玲菜「・・・・・」

光「体が弱い中一の女の子が経験するにはあまりに過酷な経験の連続だったしな・・・」

玲菜「・・・・・う・・・・」

光「悠はお固いけど俺はそういうの大丈夫だぜ?」

玲菜「・・・・・」

光「・・・さっきの話聞いていたんだな・・・・・」







俺と悠が二人で話していた時・・・・



悠「あいつ・・・ずっと足引きずっていたけど大丈夫なのか?」

光「・・・お前あいつの心配できる体かよ、はっはっはっはwwwww」

悠「いいから答えろよ・・・」

光「俺が効いた限りではあいつの右足はあと半年で動かなくなるらしい」

悠「は・・・・・?」






玲菜「聞いた・・・」

光「泣きたい時くらい泣けって・・・ここが病院の廊下で目の前に楽観的主義者がいることは置いといてよ・・・」

玲菜「・・・・・・」

光「あいつと違って俺はハグとかキスくらいしたことあるし・・・父親まではいかないけど兄貴に抱きつく感じでいいぜ・・・」






結局1時間抱きつかれ、泣かれ続けた・・・

良いと言ったもののさすがに焦った・・・

泣き疲れたのか次の日は悠より起床が遅かったけどね・・・・




光「おはよう・・・」

玲菜「おはよう・・・・・・・」

悠「どした??」

光「さあ・・・疲れていたんじゃないか?さすがに」

玲菜「白魔術の皇品なんだけどさ・・私には腰輪しか合わないんだ・・・耳輪は兄にあげようと思うから・・・」

光「・・・・?」

玲菜「あとの3つは貰ってよ・・・」

悠「いいのか?お前が全部持っていていいんだぞ?」

玲菜「だって一人で守りきれるか心配だし・・・お礼のつもりで受け取ってよ・・・」

光「何言っているんだ?」

悠「さあ?」

玲菜「だから・・・」

光「一緒に来るんじゃないのか?」

玲菜「え・・・・・」




それでまた泣き出しちゃって困っちまったな・・・・

悠は白い目で見るし俺は回りの病人から見られないように必死だったし・・・・

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最終更新:2011年11月18日 12:25