- 313. 名無し募集中。。。 2009/07/25(土) 13:52:45.12 0
- 今日自転車で来なかったので、部活が終わって歩いてスタジオへ向かう。
普段は自転車ですっ飛ばしてる他愛無い道だけど、こうして歩いてると結構よさそうな店がたくさんあることに気付いた。
「あ、これ可愛い」
たまたま立ち寄った可愛い雑貨屋さんで、ふと目についたキーホルダー。
見つけた瞬間梨沙子の顔が浮かんだ。
これ、梨沙子とお揃いにしようかな〜。
梨沙子キーホルダーすごい欲しがってたし、サプライズでプレゼントってのもいいかも。
梨沙子の喜ぶ姿が想像できて、思わず頬が緩んだ。
「色違いがいいかな〜♪」
やばい、こういうの選ぶの超楽しい!
買ったら今日梨沙子んちに届けちゃおうかな♪
明日渡せばいい話だけど、少しでも早く届けたいし一瞬でもいいから顔が見たいし。
まぁもし会えなくてもポストにいれればいいし・・・よし決定、バンドの練習終わったら梨沙子んち行こう♪
部活終わりで疲れた体もなんのその、うちは軽い足取りでスタジオまで急いだ。
- 332. 名無し募集中。。。 2009/07/26(日) 00:55:17.88 0
- いつもより長く練習をした後、うちは急いで帰る準備をする
早く梨沙子にこのキーホルダーを渡してあげたい、梨沙子の喜ぶ顔が見たい
その一心でギターをケースにしまい、蓋を閉めて背負う
まだゆっくりと片づけている二人に一言声をかけてスタジオを後にする
外に出たところでうちはよく知っている人が待っているのに気づく
「・・・?真野先輩・・・?」
「・・・あ、みや、練習お疲れ様」
「どうしたんですか?塾は?」
「あ、うん、塾は早く終わったから」
あ、ウソだなって思ったけどうちは何も言わなかった
だって真野先輩、なんかすごく思いつめたような顔をしていたから
「どこか入ります?」
「あ・・・うぅん、いい。みや急いでるんでしょ?」
「いや、そうですけど、別にちょっとくらいは」
「そっか・・・・・・・でもいい!今度にする!それじゃあ」
そういうとうちの返事も待たずに走り去ってしまう真野先輩
「ちょっ!・・・な、なんだったんだろう・・・って・・・ん?」
うちの足元に何か可愛いピンクのメモが落ちているのに気づいて拾い上げる
真野先輩の落し物かな?と思わず目を通して見ると・・・
「!!!!!」
『真野ちゃん、昨日はごめんなさい。そしてありがとう。
連絡先は国際電話だけど○○○-×××-□□□です。
じゃあまたね。 もも』
- 336. 名無し募集中。。。 2009/07/26(日) 01:38:15.86 0
- “もも”という文字を見た瞬間頭の中が真っ白になった
な、なにこれ・・・?昨日って・・・?
ももってあのもも・・・?
いや、間違えるはずない・・・あの頃と少しも変わってない可愛い文字
ももが昨日この近くに・・・いた・・・?
- 338. 名無し募集中。。 2009/07/26(日) 01:52:49.08 0
- 家に着くなり上着も脱がずにベッドに倒れこむ。
梨沙子の家には行かなかった。いや、行けなかった。
あのあと真野先輩に電話したけど出なくて、かと言ってメモを置きっぱなしにするわけにもいかず、結局持って帰ってきた。
右手に握りしめたままのそれを見つめる。
ねぇ、このメモを書いたのは、ももなの?
それとも別の人?別の人だよね?
でもこの字・・・やっぱりももの字に似てる・・・
それに国際電話って・・・偶然かな・・・?あぁもう分からない・・・
この番号にかければももが出るの・・・・?
てか、なんでうちはこんな動揺してるんだろう・・・
考えれば考えるほど、どんどん頭が混乱していく。
うちは携帯を握りしめて、ぎゅっと目をつむった。
〜〜♪
「・・・!!」
突然携帯が鳴ってびくっとなった。
真野先輩かなと思ってすぐにディスプレイを見る。するとそこには・・・
「・・・梨沙子」
最終更新:2009年07月27日 15:35