第三十章～くまなき～ - もしもみやびちゃんと梨沙子が同じ学校の先輩後輩だったら @ ウィキ

958. 名無し募集中。。。 2009/08/12(水) 02:26:38.18 0

ピッピッピッピッピッピ・・・・
部屋に響くのはメトロノームの音
そして、自分が叩く電子ドラムの音

正直、うちはBuono!の中で一番実力がないと思ってる。
キャプのベースはやっぱうまいし、みやの生まれ持った才能もすごい。
もうすぐでっかいライブがある。それまでに、少しでもふたりに追いつかないと・・・。

「性が出るね」
「わっ！いつからそこにいたの！？」
「１０分前ぐらいかな」

頑張り屋さんだねと笑うなかさきが、ベットに腰かけた。
夏休みは時間がたっぷりある。この間に少しでも腕をあげないとと思ってる。
だから、夏休みの大半を個人練習に費やした。たまにひとりでスタジオに入ったりもする。
そのぶん、なかさきとの過ごす時間は減っており、申し訳ない気分もあって・・・

959. 名無し募集中。。。 2009/08/12(水) 02:32:52.36 0

「ごめんね・・・あんまり構ってあげられなくて」
「いいよ。もうすぐ大きなライブがあるんだもんね」

なんて理解がいい彼女・・・という訳でもない。
最近はすっかりうちが尻に敷かれており、前みたいに好きな時に会って、好きな時に抱くなんてことは出来なくなった。
ライブが終わったあとには岡井達と一緒に海に行かないといけない。
これがなんとも気が重い・・・

「じゃ、練習の邪魔になるから帰るね。」
「いや、いてよ」
「え？」
「なかさきがいてくれれば頑張れるから・・・」

自分でもなんてくさいセリフだろうと思う。
でもなかさきは案外嬉しかったみたいで、照れくさそうにうつむいていた。

「じゃ、みててあげる」
「ありがと・・・」
「見終わったら、ご褒美あげないとね」
「マジで！？！？」
「・・・・バカ」