244. 名無し募集中。。。 2009/08/21(金) 13:42:48.37 0
『りーちゃん!明日だね明日!』
「うん!なんかうちらまでドキドキするね〜」

フェス前日、あたしは愛理と電話していた
明日みや達は朝早くから会場入りするけど、あたしと愛理は開場の時間に合わせて一緒に行くことになっている

「明日さ、会場行く前にみやの家ちょこっと寄ってもいい?」
『いいけど、どうして?』
「プレゼントとケーキだけ置いておこうと思ってさ」
『あっ、買えたんだプレゼント♪』

色々と盛り上がって話していたら、結局日付が変わりそうな時間まで電話していたことに気付いた
そろそろ寝なきゃねと電話を切って、ベッドにバタンと横になる

(みや、もう寝たかな・・・?)

時計を見るともうすぐ0時。みやの誕生日だ
一言電話でおめでとうって言いたいけど・・・大事な日の前日に叩き起こすわけにはいかない
とりあえずメールだけ送っとこうかなと携帯を開いた
すると、タイミングよく電話が鳴った

「えっ・・・も、もしもし!?」
『あ、梨沙子?起きてた?』
「起きてたけど・・・どうしたのみや」
『ちょっと外出れない?』
246. 名無し募集中。。。 2009/08/21(金) 13:48:59.99 0
ママ達に見つからないようにそっと家を出る
すると門の所でみやが笑って手を振っていた

「みやあ、どうしたの?」
「んー?梨沙子に会いたくなったのー」

近寄っていくと腕を引っ張られてそのままぎゅっと抱きしめられた
突然のことにびっくりしたけど、ママが起きちゃうと思って咄嗟に声を抑える

「・・・みや、緊張してるの?」
「うん」
「みや・・・」

あたしはみやの腰に腕を回して片方の手で髪を撫でた
大丈夫だよ、成功するよ
そんな思いを込めて
あたしがついてるよって伝えたくて

「それに、最後だから」
「え?」
「16歳最後の最後まで、梨沙子と一緒にいたかったんだ」

それを聞いてはっとする
そうだ!そろそろちょうど0時になるかも!携帯で時間を見ようとポッケに手を突っ込んだその時だった


みやはあたしにキスをした
248. 名無し募集中。。。 2009/08/21(金) 14:59:23.68 0
キスしたまま1分ぐらいたったのだろうか
みやはそっと唇を離した
あたしは今度こそ携帯を見る
すると時間は0時1分を指していた
もしかしたら日付をまたいでキスしていたのかもしれない

「ハッピーバースデー。みや」
「ありがと、梨沙子」

今度はあたしからみやにおめでとうのキス
16歳最後のみやも、17歳最初のみやも独占できて嬉しい

「あたし、みやのことちゃんと見てるからね」
「うん」
「自分を信じて、頑張って」
「うん」

どうか、今日が最高の誕生日になりますように
フェスが終わった時、みやが笑顔でありますように

願わくば、この幸せがずっと続きますように

あたし達を照らす星たちに祈った
最終更新:2009年08月23日 00:38