- 336. 名無し募集中。。。 2009/08/25(火) 01:26:00.85 0
- 「じゃあ先に愛理入ってくる?」
気遣ってそう聞いてくれた佐紀ちゃんには悪いけど
あたしはもう感情を抑えきれないくなってた
きっとあの時のあたしは自分でも恐ろしいくらいに積極的になってた
好きだから…好きすぎるからそうなっちゃうのかな…
「あの…」
「ん?」
「一緒に入りませんか?」
佐紀ちゃんの驚いた顔
きっと引かれた…
「あ、あの別に嫌なら全然いいんです!あたしに何言ってんだろ…。ほんとすいません…」
恥ずかしすぎて穴があったら入りたいっていうのは
こういうことを言うのかもしれない…
- 344. 名無し募集中。。。 2009/08/25(火) 14:34:57.76 0
- 「うん。いいよ」
「ほぇ…」
予想とは違う思いがけない返事にあたしはつい変な声をあげた
「行こ」
硬直して顔の熱いあたしは対照的に
佐紀ちゃんは平常心といった顔であたしの手を引き脱衣所へ連れて行く
着くなりするすると服を脱いでいく佐紀ちゃん
白くて柔らかそうな肌が徐々に徐々に露になっていくのを
あたしは息を飲んで見つめていた
胸のドキドキが早くなって息も上手くできない…
自分でもわかる…
あたし今、変な気持ちになってる…
- 355. 名無し募集中。。。 2009/08/25(火) 23:07:26.70 0
- 「愛理?」
「…え?」
ふいに名前を呼ばれて我に返ると
あたしは慌てて佐紀ちゃんから視線を逸らした
「ご、ごめんなさい。見てたとかそんなことしてませんから…!」
「見てた…の?」
ついつい本音を言ってしまったことに佐紀ちゃんから言われた
その言葉で理解した…
あたし何言ってんのよ〜…
絶対引かれた…
次こそ絶対引かれた…
もう佐紀ちゃんの顔が直視できないほど恥ずかしかった
今すぐにここから抜け出したかった
- 358. 名無し募集中。。。 2009/08/26(水) 01:27:32.33 0
- 「そんな…あたしの体なんてみてもどうも思わないでしょ?」
あたしの不安をかき消すように佐紀ちゃんはそう笑ってた
「どうも思わないわけないのに…すっごい綺麗だしすっごい白いし
自分でもわけわかんないくらい変な気持ちになるし…」
「え?」
「…え?」
佐紀ちゃんの驚いた顔
あたし思ったことを口にしてた…
ほんとに恥ずかしい…
あたしのバカ!エロ河童!
今度こそ心の中でそう何度も叫んだ
「ありがと」
「ふぇ?」
「そんな風に思ってくれて」
そういって佐紀ちゃんは微笑んでる
その笑顔になんか安心してあたしも笑顔になっちゃった
佐紀ちゃんの笑った顔はいつだってあたしを笑顔にさせるんだよ
- 378. 名無し募集中。。。 2009/08/27(木) 00:01:43.09 0
- 「さっ、お湯冷めちゃう前に早く入ろっ」
「うん!」
その日愛理と一緒に入ったお風呂は
なんだか恥ずかしくって
だけど嬉しくて
すごく心がくすぐったかった
浴槽にお互い向き合いながら座りアヒルのおもちゃを泳がせて遊んでいた
愛理は濡れた髪を上に束ねその先から水が滴り落ちている
少し艶やかなそんな光景につい見惚れてしまう
「佐紀ちゃん、さっきからずっと見てる…?」
愛理は入浴剤の入った白い湯船に口までつかり
不思議そうな顔であたしを見上げながらぶくぶくと口で泡を立てている
「愛理が可愛いからつい」
そんなちょっとクサイ台詞を言ってみる
- 439. 名無し募集中。。。 2009/08/27(木) 21:15:11.96 0
- 「そ、そんな!可愛いだなんて…」
俯きかげんな愛理ちゃん
「可愛いよ」
「もうやめてくださいよ〜」
恥ずかしそうに手で顔を覆い
耳まで顔を真っ赤に染めた愛理ちゃんが可愛くて
ついついからかっていじめたくなってしまう
今まで気づかなかったけど
あたしってSなのかな…
なんて思ったりしたら余計にいじめたくなって
顔の前でいやいや〜と言った感じで横に振っている手を
あたしは何も言わずに握った
「愛理」
「はい…」
不安そうな顔
それもすごく面白くて
「今日さ、やらない?」
「え…!?」
焦ってる焦ってる クスクス
「そんな…急に何言ってるんですか…」
このお風呂のせいなのか恥ずかしいのかわからないけど
愛理ちゃんの顔はもうすでにゆでだこ状態になっていた
- 442. 名無し募集中。。。 2009/08/27(木) 21:24:39.63 0
- 「トランプだよ。あたし実は今日持ってるんだ〜」
「え…」
一瞬驚いた顔を見せたあと安心したのか
上がっていた肩ががくんと下がった
「なに想像してたの?」
「へ?いや、そんな、エッチなことなんて…!」
そこまで言いかけたところで自分が何を言ってるかに気づいた愛理ちゃんは
慌てて口元を手で押さえた
ここまで来るとしてやったりのあたしはクスクスと堪えていた笑いを吐き出した
「なんで笑うんですかぁ〜!」
「だって、愛理の反応が面白くて」
「酷いですよ!からかうなんて!」
ぷく〜と頬を含ませ拗ねるようにそっぽを向き背中を向けた愛理ちゃん
あたしはその小さくて細い背中に腕を回し
愛理ちゃんを抱きしめた
「さ、佐紀ちゃん!」
「うちらはゆっくりでいいんじゃないかな…。今はまだ愛理とこうして話せるだけで幸せだもん。
エッチなことは…ゆっくりしてこう?」
- 443. 名無し募集中。。。 2009/08/27(木) 21:32:15.44 0
- 佐紀ちゃんの息が耳元にかかり背中には熱いくらいの体温を感じる
本当はエッチなことなんて全部が全部初めてで
こうしてお風呂一緒に入ってるだけでも本当はすっごく不安だった
あたしは一緒にいたいだけのにもしかしたら佐紀ちゃんは
エッチなこと期待してるのかもなんて心のどこかで思ったりしてて…
でも佐紀ちゃんのその言葉を聴いてすごく安心した
ゆっくりでいい
これから先いっぱいあるんだから
佐紀ちゃんがそういってる気がして嬉しくもなった
「うん!」
そう大きく返事をすると一緒に声を出して笑った
その日の夜、佐紀ちゃんと色んな話をして
もちろんトランプもして一緒のベッドで手を繋いで眠りについた
最終更新:2009年09月09日 23:29