- 429. 名無し募集中。。。 2009/09/30(水) 16:54:32.15 O
- 今日の練習が終わって部室のベンチにどさっと座る
心地よい疲労ってこんな感じなんだろうなぁなんて思いながら携帯を取り出す
「みや、今日も?」
ニヤニヤしながら携帯を覗き込んでくる小春を手でブロック
「んー今日は塾らしいから夜にちょっと会えたらいいかなぁ」
愛理からのメールに返しながら答える
「相変わらずだねー
まぁ、いいや!今日こそマック行こうよ?
色々話したいことあるし」
いじったかと思うと急に真剣な顔になる小春
あの人のことかな・・・軽い奴だけどうち以外誰にも言えない悩みを抱えてる小春
「いいよ!とことん聞いてやる!!」
にこっと笑うと小春は鬱陶しいほどぎゅーっと抱きついて騒いだ
そういえば梨沙子、いっぱい走ったから疲れてないかな?
- 437. 名無し募集中。。。 2009/09/30(水) 20:49:35.52 O
- 「小春ちょっと待ってて、梨沙子のとこ行ってくる」
うちは小春を置いて梨沙子を探しに行った
帰る前に一言お疲れぐらいは言いたい
「あ、いたいた」
りさこー!と声掛けようとした時、梨沙子が何やら真剣そうに
熊井ちゃんの足を触ってるのに気付いた
…?何してるんだろ?
うちはゆっくり二人に近づいて行った
- 445. 名無し募集中。。。 2009/09/30(水) 23:36:26.69 0
- 「梨沙子、熊井ちゃん?」
「夏焼先輩!?」「み、みや!?」
突然みやの声がして慌てて梨沙子ちゃんを離す
「な、何やってんの・・・?」
「あ・・・あの・・・その・・・熊井先輩ちょっと足をひねっちゃったみたいで」
びっくりしすぎて声が出ないうちの代わりに梨沙子ちゃんが答える
「え?大丈夫?」
みやはさっきのことは全然気にとめない感じで本当に心配したような顔でうちの足を覗きこむ
「あ、う、うん・・・梨沙子ちゃんが処置してくれたから」
「梨沙子が?そっか、ありがとね」
みやが梨沙子ちゃんの頭を優しく撫でる
「マネージャーだもん、当然です!」
心なしか梨沙子ちゃんの顔が赤いのは気のせいだろうか
「あはは、そうだったね。うん、熊井ちゃんも無理しないでね?
熊井ちゃんはうちらのチームにとって大事な戦力なんだからね」
「みやー!!早く―!!」
そうこうしていると久住先輩が体育館の扉から顔を出す
「あ、うん、今行くー!じゃあ二人ともお疲れ!
梨沙子、帰ったらちゃんとストレッチするんだよ?
今日いっぱい走って筋肉痛になると思うから
それから!ここは体育館ですので・・・そこんとこよろしく!」
- 448. 名無し募集中。。。 2009/09/30(水) 23:46:56.54 0
- 体育館の真ん中で抱き合ってた梨沙子と熊井ちゃん
本当なら二人を応援してあげたいくらいうちにはどうでもいいことなのに
なぜだか胸がすごく痛くて苦しい…
「…や?…みや!」
「え?」
「もうさっきから何回も呼んでるのに」
机の上においてあるポテトをつまみながらふてくされたように頬を膨らませている小春
「ごめんごめん。っで、なんだっけ?」
「やっぱ聞いてないじゃーん!」
「ごめん…」
いつもなら嬉しくて楽しいはずの小春の話も今日は頭にまったく入らない
頭に入ってくるのはさっきあった梨沙子と熊井ちゃんの出来事だけ…
「いった…」
ズキズキと痛む胸をぎゅっと押さえた
- 449. 名無し募集中。。。 2009/09/30(水) 23:56:58.60 0
- 「それにしてもさ、みやはいいよね」
急に声色が変わった小春にえ?って顔を上げる
「どうしたのさ、突然」
「うーん・・・小春さ、もう最近どうしたらいいのかわかんなくなっちゃって」
そう言ってジュースをズズーっと啜る小春
「あの人?」
「・・・うん、たまに会うんだけどやっぱりすっごい可愛いんだぁ・・・
話するだけでふわふわして自分が自分じゃなくなる感じ」
「小春にはありえないことだよね」
「うん・・・遊びで付き合う子とは普通に話せるのに・・・
あの人の前じゃ全然できない・・・
みやはすごいと思うよ・・・すっごく悩んでたけどさ・・・
ちゃんと愛理ちゃんに告白して・・・」
「うん・・・」
そうだ、うちには大好きな愛理がいる
すっごく可愛くて優しい大事な彼女・・・
愛理のことを思い出すと心が温かくなる
胸の痛みもいつの間にかすっかり治まっていた
最終更新:2009年10月05日 00:28