- 921. 名無し募集中。。。 2009/10/12(月) 12:43:11.57 0
- 遅い・・・遅すぎる・・・。
そう、今、小春はいつものカフェである人を待っている
かれこれ待ち合わせ時間から30分が経っている
「まぁ、いつものことか」
ふぅっとため息をついてオレンジジュースに口をつけようとした瞬間
可愛らしい声で店中に響き渡る
「ごめーん!!小春ー!!」
やっときた小春の・・・好きな人・・・
「もう、遅いですよー!亀井先輩。小春、待ちくたびれちゃいましたよ!」
- 956. 名無し募集中。。。 2009/10/13(火) 00:05:02.00 0
- 「いやまじゴメンってば。」
「うぅ・・・まぁ、いいですけど」
「そんな顔しないのー。ほら、奢ってあげるから機嫌直しなさい」
ほっぺを人差し指で突かれる。
膨れたほっぺがプスっという音を立ててしぼんだ。
注文を済ませて(いっぱい頼んでやった!)お水をぐいっと飲み干した先輩は
ボケっとした顔でそう言った。
「で、今日なんか用だっけ?」
「呼び出したの、先輩ですけど」
「あれ?そうだっけ?」
「そうです!」
「・・・ん、あぁ!あれだ、これこれ」
先輩はごそごそとカバンを探り始めた。
呼び出しといて用事忘れるって全く変わってないんだから・・・。
でも、そういうちょっと抜けたとこが・・・可愛いなぁ・・・なんて。
「今度大学の学園祭があるんだけど、・・・来ない?」
そう言って先輩が差し出したのは「○○大学○○祭!」って書かれたチラシ。
あれ、これってお誘い?やばいどうしよう、うれしいかも。
「い、行きます!」
「そう、よかった。みやびちゃんとか清水矢島あたりも連れて来なよ。みんなでおいで、歓迎する!」
「・・・は、はい」
なんだ小春だけ誘ってくれたわけじゃないんだ・・・一気にテンションが下がる。
なんだなんだ・・・ちょっとだけ期待してバカみたい。
- 957. 名無し募集中。。。 2009/10/13(火) 00:15:36.35 0
- それから先輩は大学の教授がどーだとか、
新垣さんにまた叱られたとか、
相変わらず道重さんは自分のことを可愛いって言ってるとか、
そんな話を延々とし続けた
あぁ、そんな話をしてる時の亀井先輩の顔も可愛いなぁなって思っちゃう小春は末期だと思う
「ねぇねぇ、そういえばみやびちゃん、あの中学生とはどんな感じなの?」
「あー、愛理ちゃんですか?仲良くやってるみたいですよ?超ラブラブですもん」
「へー、いいなぁ・・・えりもラブラブになりたいなぁ・・・」
そう言って寂しそうに笑う亀井先輩
「な、なれますよ!亀井先輩なら!」
「んー?どうかなぁ・・・それより小春はどうなのさ?
色んな子と遊んでばかりじゃなくてそろそろ本命作りなよー」
「はーい」
「うわ、その気なさそう」
あるっつーの!ありまくりだっつーの!
だけどあなたがその気じゃないからじゃん!!
なんて・・・言えるわけないよね
- 959. 名無し募集中。。。 2009/10/13(火) 00:23:58.73 0
- 「で、次のウインターは大丈夫そう?」
「まぁ・・・みや次第です」
「そうだろうね」
先輩はやっぱり先輩だから部の心配をしてくれる。
特に自分たちが育てた?と自負してるみやのことに対しては
結構熱く見守ってるみたいで。
「小春は?まーたスタンドプレーやってるんじゃないの?」
「し、してないです!・・・・・たまにするけど・・・」
「だめじゃんか、だめだよ。小春上手いんだから周りに合わせなさい」
「・・・・はい」
なんでこう、説教的流れになるの?
そんなつもりで来た訳じゃないのに、さっきまで楽しかったのになぁ。
小春の気持ちって・・・報われないなぁ。
そんなこんなで結局、アピールなんてこともできるはずなく駅で別れた。
「・・・・めーっちゃ好きなんだけどなぁ。」
小春のため息と呟きは真っ暗な空に小さく響いた。
最終更新:2009年10月14日 00:09