307. 名無し募集中。。。 2009/10/20(火) 16:08:28.17 O
チャイムの鳴る音ではっと気付く

もう昼休みなんだ・・・

なんかずっと夏焼先輩のことを考えてた気がする
隣に目をやるとお弁当の包みを二つ持った愛理ちゃん

そっか、夏焼先輩と一緒に食べるんだよね
はぁっとため息をついたところで愛理ちゃんに声をかけられる

「ごめん、梨沙子ちゃん。
今日ちょっと予定あるから行くね」
「あ、うん、大丈夫」
308. 名無し募集中。。。 2009/10/20(火) 17:08:28.73 0
それに今日は食欲あんまりないや。
学食に買いに行くのもめんどうだな・・・。

「あれ?」


一瞬、教室の窓からチラリ目の端に映ったモノを二度見してしまった。
間違いなく麦藁帽子姿のママ!?
何してんの?
あたしは愛理ちゃんと別れてからママのいた場所に向かった

「確かこの辺だったと思うんだけど・・・」
309. 名無し募集中。。。 2009/10/20(火) 17:20:01.91 0
まだこの辺って来たこと無かったかも。
何だろ?少し校舎から離れた外れに・・・あ、これ・・・
と思った瞬間、後ろからママの声がした


「ベイビー?お昼に何してるの?」
「ママこそ・・・何その麦わら帽子に・・・軍手??」
「園芸部にも時々参加してるの、趣味でね」
「そうなんだ・・・すごいね・・・コレ・・・」
「あー・・・そうだね今の時期はトマトが多いから」

ママは苦笑しながら「熊井ちゃんが手伝ってくれない」とこぼした。
熊井先輩?トマト?
『?』が飛び交うあたしにママは熟れたトマトを一つもいでくれた。

「そのままで美味しいよ」
「ありがとう」
「で、お昼は?お弁当―――は持ってなさそうだし
今から学食・・・は相当混んでると思うし・・・ママと一緒に食べる?」
「え?悪いよ・・・」
「大丈夫。今日はコレ持ってきたから」

ママは風呂敷を広げ3段のお重を見せてくれた。
一人でこれだけ食べる気だったのかな?
さすがママ・・・と思いながらママに甘えてみようと思って
「食べる!」
「梨沙子、声大きいよ(笑)」
ママは楽しそうに笑った
325. 名無し募集中。。。 2009/10/21(水) 12:10:15.20 0
ママのお重の中身は上二つに肉・魚・野菜がバランスよく入ってて
下の三つ目のお重にはおにぎりが12個も入っていた。
こんなに一人で食べる気だったのかな・・・
ついジーッと見てたら

「・・・いつもはこんなに食べないよ」
「え!?あ、そうなの??」
「さすがにママでも・・・ちょっとがんばれば入るかな」
「何で今日は多いの?」

聞きながらおにぎりを一口、おいし・・・シャケだ。
モグモグとママを見てたら
「最近お腹空くから部活前に食べようかなって
ホントは普通に二つお弁当盛ってこようとしたんだけどね。
うちのお母さんが張り切って、コレなわけ」
「ママのママ?すごーい!料理上手だねモグモグ・・・」
「多すぎだと思ってたから梨沙子が来てくれて良かったよ」
「イヒィーッ♪モグムグモグ」

「あ、食べたからには収穫ちょっと手伝ってね」
「おもしろそうモグモグ」
「やっぱり育てるなら食べられるモノが良いとゆいたい収穫の喜び・・・・・」
「そっかー、それもそうだよねモグモグ」
「・・・(梨沙子お腹空いてたんだね。そんなに食べるなんて・・・まぁの分が・・・)」

ママの収穫をお手伝いしてあたしは教室に戻った。
なんだか少し、ううん。かなりスッキリした気がした。
ママ、ありがとう・・・。
最終更新:2009年10月24日 00:02