- 665. 名無し募集中。。。 2009/06/29(月) 03:06:27.66 0
- ベッドに寝転がりぼーっとしていた
頭の中を巡るのは夏焼先輩やりーちゃんのこと
最近は夢にまで2人が出るようになり私の目の前で2人共消えてしまう
そんな恐い夢ばかり見ていた
いざベッドに入ってみても寝付けなくて私はただ天井を見つめるしかなかった
携帯のメール受信を知らせる着メロ
メールの相手は清水さんだった
「明日、話したいことがあるんだけど大丈夫?」
清水さんから遊びに誘われたことなんてないし突然の出来事に私は困惑した
でもあの日の電話
あの日の優しい声
あの日のコトバ
清水さんにならこのモヤモヤした胸のうちを全て話せるような
そんな気持ちがした私はその誘いを受け入れた
「大丈夫ですよ」
「じゃあ、明日放課後学校まで迎えに行くから」
「はい。ありがとうございます」
「それじゃあおやすみ」
「おやすみなさい」
清水さんに話せるかもしれない
そんな期待から私は携帯を握り締めたまま眠りについてた
- 792. 名無し募集中。。。 2009/06/30(火) 03:26:56.17 0
- 学校に居てもりーちゃんとは目も合わせないし話そうともしなかった
目を合わせようとするとどうしても息が詰まって前を見ることができなかったから
机に顔を伏せてできるだけりーちゃんの顔を見ないようにしていた…
りーちゃんが許せないわけじゃない
ただもう少しだけ…
もう少しだけ時間が欲しかった…
放課後のチャイムが鳴ると同時に清水さんからメールが入った
「今学校に向かってるから門の前で待ってて」
私はそれを見ると急いで身支度を始めた
りーちゃんの机にふと目をやる
りーちゃんの机にはまだバッグが残されたまま
夏焼先輩と会ってるのかな?
昼休みからずっと?
そう考えるとまた胸が苦しくて…
私はバッグを手に取り急いで教室を飛び出した
- 844. 名無し募集中。。。 2009/07/01(水) 00:00:53.69 0
- 約束通り校門の前で清水さんが待ってくれていた
私を見つけるなりにっこり笑ってくれる清水さん
「ごめんね?昨日急に誘っちゃって」
「いえ、いいんです。今日は塾もないですから」
「そっか、ありがとう」
そして清水さんは行きつけのカフェに連れて行ってくれた
なんかすごくオシャレでちょっと大人っぽいお店で緊張する
「いい店でしょ?」
「あ、はい、なんか私場違いな気が・・・」
「そんなことないよ、実はライブハウスがすぐそこだから
熊井ちゃんと、みやとよく打ち合わせとかで使ったりするんだ」
「・・・そうだったんですか・・・」
清水さんの何気なく言った“みや”という言葉に反応してしまう私
なんて単純な女なんだろう・・・それだけで・・・頭は夏焼先輩でいっぱいになってしまう
- 846. 名無し募集中。。。 2009/07/01(水) 00:14:32.83 0
- 夏焼先輩は今りーちゃんと会ってるんだろうか?
そんなことばかりがぐるぐると回る
「ねぇ、みやに想いを伝えないの?」
そんな時に急過ぎる清水さんの質問に思わず目を見開いて驚くしかない私
「あの・・・なんで・・・」
「みやのこと好きなんだよね?だったらちゃんと気持ちは伝えないと」
清水さんの言ってることは正しいし、きっと私のことを心配してくれている
それはわかってたけど今の私にはその言葉を受け入れる余裕はなかった
「そんなこと・・・言えるわけないじゃないですか・・・」
無意識に拳を握り締めてあふれて来そうな涙をこらえる
「愛理ちゃん・・・?」
「恋だって初めてだし・・・それに・・・それに・・・清水さんにはわかりますか?
一番仲良くて・・・誰よりも信じてて・・・大好きな親友が自分と同じ人好きになって・・・
なのに私に何にも言ってくれなくて!!」
ここがカフェだってことも忘れて大声で荒げてしまう私
しばしの沈黙の後口を開く清水先輩
「梨沙子ちゃんと一度話してみなよ?梨沙子ちゃんの気持ちちゃんと確かめなくちゃ
一番の親友なんでしょ?それなのに話せなくなったり憎んだり・・・それでいいの?」
- 857. 名無し募集中。。。 2009/07/01(水) 02:43:22.22 0
- しばしの沈黙の後口を開く清水先輩
「梨沙子ちゃんと一度話してみなよ?梨沙子ちゃんの気持ちちゃんと確かめなくちゃ
一番の親友なんでしょ?それなのに話せなくなったり憎んだり・・・それでいいの?」
「でも…」
なかなか決心のつかない私に清水さんは困ったように笑う
「梨沙子ちゃんがどうして愛理ちゃんに言えなかったかわかる?」
「え?」
「私はまだ恋とかそういうのよくわからないけど…でももしも私が梨沙子ちゃんの立場だったら絶対言えないと思う…。
独り占めしたいから言えないんじゃない。友達としての関係が壊れてしまうのが恐いから言えないんだよ」
「恐い…?」
「うん。もしも愛理ちゃんが梨沙子ちゃんの立場だったらすぐに梨沙子ちゃんに言えてた?」
そういわれて私はやっと自分がしてきたこと気づいた…
確かにりーちゃんの立場に私が立っていたらちゃんと言ってたのだろうか…
ううん…きっと言えてない…
私は自分のことだけを考えてりーちゃんの気持ちなんてこれっぽっちも考えてなかったんだ…
私だけじゃない…きっとりーちゃんもたくさん傷ついてる…
「私!」
ふと我に返ったかのように立ち上がった
それを見て清水さんは小さく微笑んでた
「今から梨沙子ちゃんのとこ行こ」
そういうと清水さんは伝票を手に取りレジに向かった
私も慌てるようにそれに続いた
最終更新:2009年09月09日 23:31