- 255. 名無し募集中。。。 2010/01/12(火) 02:39:36.65 0
- 「よいしょっと」
みやの仕事引き受けたはいいけどやっぱり桃には力仕事なんて無理!
この皿の量一人で持つには多すぎたかも…
なんて、思ったときにはもう遅くて…
「ひゃあっ!」
落ちる!そう思って思わず桃は目を閉じた
なのに…あれ?
割れた音もないしなんか手元が軽い
慌てて目を開けるとそこには桃の愛しくて大好きで優しい佐紀ちゃんがいた
「佐紀ちゃ〜ん」
「ったく、こんな量一人でもてないってなんで始めに気づかないの?」
「だって〜」
頬を膨らませてすねて見せたのに佐紀ちゃんは「はぁ…」とだけため息をつき
「早く持ってくよ」と歩き出した
素っ気無いし冷たい佐紀ちゃん
でも…こういう優しいところが大好きなんだよ
桃のこんな気持ちわかってる?
- 261. 名無し募集中。。。 2010/01/12(火) 13:23:21.58 0
- 夏焼先輩、部屋に戻っちゃった。
って当たり前だけどね。片付けはマネの仕事だし。
いつも当然のように手伝ってくれてたから、隣にいないのが少し違和感。
・・・ってあたし、どんだけ先輩に甘えてんだろう。
食堂を見渡すと、残ってるのはママと熊井先輩。もも先輩と清水先輩。
つまりあたしは一人じゃないんだけど、ママ達はさっきから二人だけの世界だし、もも先輩達もなんだかんだそうだし・・・
夏焼先輩、あたし今一人ぼっちです・・・寂しいです・・・
「りーちゃんっ」
「・・・はい」
「暗っ!!」
寂しいくせに、近寄ってきてくれたもも先輩を軽くあしらってしまうあたし。
ごめんね、もも先輩。あたし今夏焼先輩しか受け付けないみたい・・・
「何何さっきの元気はどうしたのさー。・・・あ!分かった♪」
「え?」
「うふふふふ。みやがいなくて寂しいんでしょ〜?」
「・・・っ!ち、違います!!絶対違います!!」
「うそだあ!ま、もうちょっと待ちなよ♪
みやはあいりんとの電話が終わったらきっと戻ってきてくれるって!!」
- 262. 名無し募集中。。。 2010/01/12(火) 13:40:22.36 0
- あいりん?アイリン?あ!・・・愛理ちゃんのことか。
そっか、そうだったんだ・・・
だから先輩、慌てて部屋に戻ってたんだ・・・
はは。ほんっと先輩って一途・・・
「おーい、りーちゃーん」
「・・・・はい?」
「なんかすっごい遠く行ってたよ?平気?」
「あ、はい。大丈夫です。全然」
平気です。全然平気です。こんなのはもう慣れています。
あたしは止めてた手を動かして、片付けに没頭する。
そういえば、昨日あたしと熊井先輩が失踪したせいで電話出来なかったって言ってたもんね。
先輩、今日は特に色々あったし、彼女に聞いてほしい話がたくさんあるよねきっと。
・・・今頃、あの笑顔で楽しそうに話してるんだろうなあ。
そんなことをグルグルと考えていると、突然もも先輩があたしの肩をちょんちょんと突いた。
はい?と振り向くと、返ってきたのは「耳貸して」のジェスチャー。
不審に思いつつそっと耳を傾ける。
「・・・もしかしてりーちゃん、みやに惚れてる?」
- 263. 名無し募集中。。。 2010/01/12(火) 15:28:23.00 0
- 「・・・っ!!!!!!!!」
「そーだよねぇ。あんなかっこいい人が近くにいたら普通は惚れるよね〜。ま、キャップには敵わないけど」
「ちょま、待ってください!!あたあたたしは、違います!!!」
「え?違うの?顔赤いけど」
「違う!!!違うもん!!!」
「もう。ももには隠さなくていいんだよ?ももってほら、超口堅いから」
「うそ!!ぜったい軽い!!」
どう見ても必死なあたしと、妙に冷静なもも先輩。
お見通しと言った顔であたしをニヤニヤ覗きこんでくる。
はぁ、この人・・・侮れない・・・
負けましたよもう・・・
「・・・誰にも言わないでくださいね?」
「はーっい♪」
ま、とは言っても結構な人にバレてるんだけどね・・・
熊井先輩といいママといい桃先輩といい、どうしてあたしはすぐにバレるのか。
先輩達が鋭いのか、あたしが分かりやすいのか・・・
最終更新:2010年01月15日 20:04