- 27.名無し募集中。。。:2010/08/08(日)
02:37:42.68 0
「ちょっとちぃ何?」
急に腕引っ張られて無理矢理外に出されたと思ったら深刻そうな顔してあたしを見つめるちぃ
「気付かなかったの?」
「え?なにが?」
「はぁ…、本当にあんたはプレイガールかね?」
ため息をつき近くにあった石段に腰をかけたちぃは
あたしを見上げ真面目な顔をする
「みやの背中。あれただのかぶれじゃないよね」
「そうだった?」
「うん…。それにその傷みた梨沙子ちゃんの表情もなんかいつもと違ったし」
ん~?言われてみればそうかもしれない
そう頭の中でさっきの出来ごとを繰り返し再生する
「もしかしてあの二人って…」
- 28.名無し募集中。。。:2010/08/08(日)
02:41:38.50 0
「ちぃ?小春?何やってんのあんたたち」
言いかけた言葉を遮って聞こえてきた聞き覚えのある声
「まぁと熊井ちゃん!」
「部室入んないの?」
部室のドアに手をかけようとしたまぁの手をちぃはものすごいスピードで駆け寄ると払った
「いたっ!」
「今はダメ!」
「はぁ?なんで?」
「とにかくダメなの!」
「そう…。じゃあ力づくでどかすしかないわね」
「ちょっ!」
いかにも張り手をかますような態勢に入ったまぁ
慌てて駆け寄ったけど間に合いそうにもなくてちぃとあたしは思いっきり目を瞑って腰を引いた
しかし一向に痛みを感じない体と何の音もしない状態にゆっくり目を開くと
まぁの手を熊井ちゃんががっしり掴んでいた
「まぁ」
「熊井ちゃん」
「ちぃがどうしてもダメっていうんだから待とうよ」
「熊井ちゃ~ん」
ちぃはホっとした表情で熊井ちゃんに駆け寄り抱きついた
「ちょっとちぃ!それはまずい…ってほら…」
熊井ちゃんに抱きついてるちぃを見たまぁの表情はだんだん険しくなり
恐くなり…そして…
「ちぃー!」
「ごめんなさーい!」
ほら、言わんこっちゃない
それにしてもちぃが言いかけてた事…
確かにあの二人に何かあったのは間違いなさそうだ
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- 48.名無し募集中。。。:2010/08/09(月)
02:44:05.81 0
「みや!」
部室から出てきたみやをちぃと小春が囲むと
驚いた出で立ちでその場に立ち尽くしていた
「どうしたの?二人とも。それにみやだ…って…」
言いかけた言葉が途切れ途切れになるほどあたしは目の前の光景に驚いて
開いた口が塞がらない状態になった
だって今まで見たことないくらいのみやの照れた表情と耳まで赤くなった顔
初めてみるその光景にあたしたち4人はその場で動けないでいた
「な、なに?そんなマジマジと見て」
「いや…、なんか…、ねぇ」
「うん…」
「もう先体育館行ってるからね」
逃げるように走り去って行くみやの背中をあたし達はじーっと見つめると
自然にお互い顔を見合わせた
「今のみや見た?」
「うん。なんか急に乙女になった?」
「あんな可愛いみや初めて見たかも」
ちぃ、小春、熊井ちゃんが不思議そうにしてる中
あたしは一人何となく悟っていた
あのみやの表情…
きっと梨沙子のせい
そう、梨沙子の前ではいつだってみやはかっこよくて可愛かったよ
最終更新:2010年08月11日 05:24