雅目線


326. 名無し募集中。。。 2009/07/07(火) 11:30:15.95 0
「ただいま・・・」
「おかえり」

梨沙子を送って家に帰ると真野先輩が出迎えてくれた。

「あの子が梨沙子ちゃんなんだね。可愛いじゃない」
「あ、はい。ありがとうございます」

梨沙子のことを思い出して思わず頬が緩んだ。
さっき別れたばかりなのに、もうすでに会いたいって思ってる。
会ってギューと抱きしめたい。キスだってまだまだ足りない。
自分でも分かるぐらい浮かれていた。
327. 名無し募集中。。。 2009/07/07(火) 11:31:42.19 0
「付き合うことになったの?」
「おかげさまで」
「そっか」

喜んでくれると思ったのになぜか重い雰囲気を出す真野先輩。

「みや、本当にそれでいいの?」
「え?」
「中途半端な気持ちであの子と接してるんじゃない?」
「・・・っ!そんな、うちは本気で梨沙子が好きだし!」
「じゃあ、捨てれるの?それ」

真野先輩が指さした先にあったのは、倒されたフォトフレームと線香花火。
・・・ももとの思い出。

「・・・・それは・・・」
「ねえみや。」

じっとうちの目を見つめる真野先輩。その黒い瞳に責められているようで、思わず目をそらす。
328. 名無し募集中。。。 2009/07/07(火) 11:34:23.72 0
「傷つくのは梨沙子ちゃんだけじゃない。みやだって傷つくんだよ?」
「うちは・・・」

うちは、中途半端な気持ちで梨沙子に好きって言ったんじゃない。
もものことは・・・いくら考えたって仕方ないじゃん。もう会えないんだから・・・
側にいてくれる梨沙子、側にいないもも。
比べられるわけがない。
真野先輩の言いたいことは分かる。でも、梨沙子はももの代わりじゃない。
梨沙子じゃないとダメなんだ。

「うちは、梨沙子が好き。だから絶対放さない。」

329. 名無し募集中。。。 2009/07/07(火) 12:05:29.50 0
「そっか」
今度は優しく微笑んでくれた。
真野先輩はいつだってうちの味方でいてくれる。
そんな信頼があったことに今さら気付いた。

「ま、なんかあったらいつでも慰めてあげるよ、体でね」
「もうそういうのは結構ですから」
「うわ!使い捨て!?」
真面目に話してたのにいつの間にかそんなトークになっていて、うちらは大声で笑った。
「別れたらいつでも連絡してねー」
「別れないですって。あ、ご飯ありがとうございました」
「いいえー、それじゃおやすみ」
先輩は長居しないで帰って行った。

ねえ真野先輩。帰る時、先輩の目が潤んでるような気がしたのはうちの気のせいかな?
先輩。気が向いたらでいいからさ、これからも悩み聞いてね。
先輩には弱いところ見せれるからさ。
気が向いたら、うちも先輩の話聞いてあげるからさ。

…ありがとうね、先輩。
337. 名無し募集中。。。 2009/07/07(火) 16:44:31.44 0
真野先輩が帰ったら当然静かになる部屋
今日はなんだか色々あった一日だったな
梨沙子に気持ちを伝えることはできたけど、
真野先輩にもものことを言われたせいかなぜかモヤモヤしている
そしてバンドのこと…キャプは本当に抜けちゃうのかな
どうして?ずっと一緒にやってきたのに…
考えれば考えるほど分からなくて
なんだか物凄く寂しくなった
338. 名無し募集中。。。 2009/07/07(火) 17:17:42.87 0
もう一回ちゃんとメンバーと話し合おう
今度は感情的にならないで…
Buono!がバラバラになるのはやっぱり嫌だ…
とりあえず今日は疲れたからもう寝て、明日からまた考えよう

大丈夫、きっと大丈夫
そう自分に言い聞かせて瞳を閉じた

梨沙子目線


332. 名無し募集中。。。 2009/07/07(火) 12:46:06.12 O
家に帰ったらやっぱりママにいっぱい叱られた
だけどその後無事でよかったって涙を流しながら抱きしめられた
あたし、ママのこと勘違いしてたのかな?
初めてママからの愛を感じた気がした

ご飯を食べて部屋に戻るとすぐに思い出すみやの顔
そしてまたみやに会いたくなった
340. 名無し募集中。。。 2009/07/07(火) 19:16:44.83 0
遅い夕飯を食べてお風呂に入って
あたしは毎日の日課・・・
たま〜にかかすこともあるけど日記を書く

なんだか沢山のことがありすぎたから―・・・


『夏焼  雅』


みやの名前だけを書いた
今日は心がみやでいっぱいになれたから・・・
眠る前にシンプルに

『今日は楽しかった  おやすみ』

それだけをみやに送信してベッドにもぐりこんだ
最終更新:2009年07月08日 00:07