943. 名無し募集中。。。2009/07/19(日) 13:25:20.12 0
結局昨日の夜は眠れなくて自分の中で清水さんの存在が大きくなっていたことに 少し動揺していた

だって私は夏焼先輩が好きで、大好きで、清水さんは優しい先輩としか思えなくて…
そんなことを考えてるとやっぱり頭の中は清水さんの笑顔でいっぱいになる…
どうすればいいのかわかんないよ…
りーちゃん…愛理はどうすればいいの?…

このことをりーちゃんに相談したくて重い体を起こし学校へと向かった
でもりーちゃんは学校に来てなくて、いつも以上に心細く感じた
810. 名無し募集中。。。 2009/07/16(木) 23:45:32.86 0
――りーちゃん、どうしたんだろ?

朝学校へ行くと、りーちゃんはまだ来ていなかった。
いつもの時間になっても来ない。
それどころか、ホームルームが始まっても来る気配はない。
先生に聞いてみても、連絡がないと言われる始末。
メールを入れても返事は来ない。
どうしたんだろう?何かあったのかな?ただの寝坊とかならいいけど・・・
普段無断欠席なんてしない子だし、昨日変な人たちに絡まれたということもあって、少し心配だった。

ギリギリまで待っていたが、次は体育だったのでこのまま教室でいるわけにもいかず、急いで着替えて教室をあとにした。


「あれ?」
テニスコートに向かう途中、高等部の方へ入っていく夏焼先輩を見かけた。
あ、先輩も遅刻だ。
ということはりーちゃんも今来たのかな?二人そろって遅刻なんて、まったく。あとで色々と問い詰めちゃおーっと。
周りにバレないようにウシシと笑う。

きっと遅れて体育に来るんだろう。先生に怒られたあと半泣きで私のところに来るんだろう。
そう思っていた。
まさかこの時りーちゃんに危険が迫っていたなんて、思ってもみなかった。
845. 名無し募集中。。。 2009/07/17(金) 20:42:10.47 0
結局、体育にりーちゃんは来なかった。
なんかもの凄く嫌な予感がして誰よりも早く教室に戻ってみると、りーちゃんのカバンはあるけど本人だけいなかった。
私はすぐに教室を飛び出した。


「りーちゃん!」
「あ、愛理」

トイレや屋上、保健室まで探したが見つからず、やっと辿りついた体育倉庫の裏。
そこにりーちゃんは座っていた。

「もう!心配したよぉ・・・どうしたの!?」
「また昨日の子たちに絡まれてたんだけど・・・なんとか無事」
「よかったぁ・・・・」

安堵から思わず私もそこに座り込む。りーちゃんはありがとと言って手を握ってくれた。
そして今出会った不思議な人のことなどを話してくれた。

「・・・やっぱさ、夏焼先輩に言おう?」
「え・・・?」
「危ないよ・・・たまたま今日は大丈夫だったけど・・・これから何されるか分かんないじゃん」
「・・・大丈夫」
「大丈夫じゃないよっ!あの人たち、また来るよ。それに、夏焼先輩のファンはあいつらだけじゃないんだよ・・・?」

同じ学年の子たちの嫌がらせならまだしも、高等部の先輩達なんかが出てきてしまったら、もう私たちだけではどうしようもない。
夏焼先輩に言って、嫌がらせを辞めるよう本人たちに言ってもらおう。
夏焼先輩が怒ってくれれば、ファンの人たちなら絶対言うこと聞くと思うし。
じゃないと、このままじゃ危険すぎる。

それはりーちゃんだって分かってるはずなのに、りーちゃんはなかなか首を縦に振らなかった。
847. 名無し募集中。。。 2009/07/17(金) 21:07:27.56 0
「お願い・・・みやには黙ってて」
「もぉ・・・なんで?」
「みや、知ったらすごい傷つくと思うから・・・」

まるで自分が先輩を傷つけてるかのように悲しい顔で呟くりーちゃん。
そりゃ、自分のファンのせいで彼女がいじめられてるのを知ったら先輩はショックを受けるだろうけど・・・・
でも、そんなの納得出来ないよ。
だって、傷ついてるのはりーちゃんなんだよ?
りーちゃんだけ傷つくなんておかしいじゃない・・・。

「・・・なんで一人で抱え込むの?」
「分かんないけど・・・心配かけたくないんだ」
「・・・どうしても?」
「どうしても」

はぁと小さくため息が出る。
この親友の頑固さを私は知っている。
自分のためには頑固にならないけど、誰かのためなら頑固になる。
普段は柔らかいイメージの彼女だが、もうこうなったら意思は揺るがない。

「ごめんね、愛理にいっつも迷惑かけて・・・」
「いいよ。先輩に言わないなら、絶対私には言ってね?」

そう言って立ち上がった。
まだ座り込んでるりーちゃんに手を貸す。一緒に頑張ろうという気持ちを込めて。
世話が焼ける親友だけど、仕方がない。私はこの不器用な優しさを持ったりーちゃんが好きだから。

私の手をとったりーちゃんは、強い瞳で頷いた。
860. 名無し募集中。。。 2009/07/18(土) 03:28:10.03 0
2限目から授業に出たりーちゃんは明らかに元気がなくて、やつれていた。
このクラスにも彼女を疎ましく思う人はいるだろうと思うと、怖くなってもくる。
いったい、この学校にどれだけの敵がいるのだろうか。

4限が終わると昼休憩になる。
先輩と一緒にごはんを食べにく時間。
そのあとが一番危険だと思う。
前はその時に待ち伏せされていた。
今日も来るかもしれない・・・

――――守らなきゃ。私の唯一の親友だけは。
最終更新:2009年07月23日 18:55