番外編 Mono the history 『モノの生い立ち』
~バグハウス~
餅「そういえば、モノの人生って聞いた事がなかったおね」
モノ「あれ?そうだったっけ?」
餅「うん。だから聞かせてくれお」
キノコ「ききたいききたい!」
モノ「そうか…たしかそれは十数年前の事だ…」
俺はとある白黒の町で生まれた。
その町の人々は周りの町からは迫害され、
俺達は奴隷としてこき使われていた。
そして俺も誕生し、7歳の時から働き始めていた。
餅「7歳!?」
キノコ「ふぇぇ…」
自分は炭鉱で働いていた。
丁度同じ場所で親父も働いていた。
餅「お母さんはどうしたんだお?」
…俺を産んだ1年後に過労死で死んだよ。
男は働き、女は子供を生み育てるだけの毎日だった。
そして13歳くらいのある日、親父が腰を痛めた。
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親父「あいたた…腰が…腰が痛い…」
モノ「だ、大丈夫か親父!」
親父「大丈夫だ…これくらい…休めば治る…」
モノ「うう…親父ぃ…」
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しかし親父の腰痛はただの腰痛ではなかった。
後で分かった事だが、背骨を酷く損傷していたらしい。
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モノ「親父…死なないでくれよぉ!」グスッ
親父「モノ…よく聞け…」
親父「ここの…近くに…秘密の地下道がある…」
親父「そこを通って…逃げろ…」
モノ「でも親父が…」
親父「なあに…どうせ…すぐ死ぬ身だ…」
親父「別れが恋しいなら…こいつを持って行け…早く…!」
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そして俺は親父の形見であるこの帽子を持って逃げた。
遠く遠くへ…
餅「その帽子にそんな秘密があったなんて…」
そして数年の月日がたった。
持っているものは、親父の帽子と炭鉱で使っていたこのハンマーだけだった。
そしてある日、もちもちと出会ったんだ。
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餅「!?誰か倒れているお!」
モノ「うう…もう…ダメだ」バタリ
餅「ととととととりあえず連れて帰るお!」
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あの時もちもちが助けてくれなければ
俺は死んでいただろう。
もちもちは命の恩人なんだ。
餅「そんなこともあったなぁ…」
キノコ「へー」
モノ「…と言う訳だ。俺も苦労したんだよ。」
餅「グスッそんな事があったなんてお」チーン
キノコ「かなしいおはなしだね…」グスッ
モノ「まあ今はお前らが居るから毎日が楽しいけどな。」
モノ「そう…あの辛かった日々を忘れそうになるくらい、な…」
END
感想
最初は白黒の人間が生まれて酷い苛めをうけ
そして逃げ出した的な展開にしたかったが
ハンマーと帽子の意味を作るためにこうした
結構いい話になりますた
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