教室で授業を受ける俺。
「あ~あ、つまんねぇな」とあくびをし、窓の外を見る。
裏山から聞こえる蝉の鳴き声を耳にし、
空に浮かぶ入道雲を見ながら、「平和だねぇ」とつぶやいてると、
遠くからサイレンが鳴り響く。
すると「敵機襲来!整備班はただちに迎撃機の準備を。パイロットは搭乗をお願いします。」と
全校放送が流れる。
同時に俺はガタっと席から立ち上がり、
他にも数人のクラスメイトが立ち上がった。
教室を出て行くパイロットの生徒達を教師や他の生徒が「頑張れよ~」と声をかける。
俺も教室を出るが、1人の女子生徒が、「待って下さい!」と追いかけてきて、
顔を赤らめながら「こ、これを・・・」とお守りを渡す。
俺は驚いて、そのお守りと彼女の顔に視線を上下させつつも、
「ありがとよ」と笑顔でお守りを受け取って駆けてゆく。
その背中に彼女は「ご武運を」と声をかける。
格納庫からグラウンドの滑走路へ次々と運ばれた迎撃機にパイロット達が乗り込み、続々と飛び立ってゆく。
教室の窓から身を乗り出した生徒達が手を振って彼らを見送る。
果たしてその内の何人が教室で再会する事ができるのだろうか。
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最終更新:2006年10月07日 12:47