HOME

HOME』(ホーム)は、Mr.Childrenの13枚目のアルバム2007年3月14日トイズファクトリーより発売。

概要

前作『I♥U』から約1年半ぶりのアルバム。本作の発表時には全国ツアーの開催も同時に発表された。8月からは2001年以来、6年ぶりとなるスタジアムツアーも行われた。

キャッチコピーは「僕がいる。ありがとう。」で、これはコピーライターの前田知巳によるもの。「あえて言うまでもない、日常の言葉、行動、景色等を大切に」をテーマに作られた。

ジャケットはプールの中に実際の家族が立って家系図を作っており、ハワイで収録された。「彩り」のPVにもこの場面が登場する。

初回限定盤にはDVDが付属しており、桜井のインタビューを軸に昨年のthe pillowsとの「new big bang tour」と「ap bank fes '06」のライブ映像が収録されている。

収録時間は70分を超え、Mr.Childrenのオリジナルアルバムとしては最も収録時間の長いアルバムとなった。前作から本作までに発売されたシングルのカップリング曲は収録されなかったが、2ヵ月後に発売されたカップリング集アルバム『B-SIDE』に全て収録された。

当初のアルバムタイトルは『HOMEMADE』であったが、最終的には「MADE」を抜いて『HOME』となった。

「Wake me up!」「ポケット カスタネット」「SUNRISE」「通り雨」には、同じ事務所に所属のSalyuがコーラスとして参加している『HOME』歌詞カード。

メンバーが本作について繰り返し語っているのは、「演奏よりも歌そのものに重点を置いてみた。楽器も歌っているようになっている。もしこのアルバムが誰かから気に入られなくても、嫌いな人(アルバムが気に入らない人)もいれば、好きな人もいるんだと思うしそれでいいと思う」「僕らの事なんてどうでもいいから、曲を聴いてどれかの曲を良いと感じてもらえばそれでいい」などである。

オリコンチャートで初登場1位を獲得。『IT'S A WONDERFUL WORLD』から4作連続、通算10作目となり、初動売上は前作を若干上回るものとなった。同時にシングルとアルバムの総売上枚数が5000万枚を突破し、B'z1998年に『B'z The Best "Pleasure"』で達成して以来、史上2組目の記録となったhttp://www.oricon.co.jp/news/confidence/43071/。『Mr.Children 1992-1995』以来約5年8ヶ月ぶり、オリジナルアルバムとしては『Atomic Heart』以来約12年半ぶり、通算3作目の2週連続1位となりhttp://www.oricon.co.jp/news/rankmusic/43248/、発売から4週目で累計売上が100万枚を突破。アルバム通算では11作目のミリオンセラーとなり、DREAMS COME TRUEの10作を抜いて歴代単独2位となった。当時の記録継続中の現役アーティストとしては最多となる6作連続のミリオンセラーでもあった。『BOLERO』以来、10年ぶりとなる上半期アルバムチャート1位となり、年間アルバムチャートではデビューから15年目で初となる1位を獲得した。

収録曲

  1. 叫び 祈り
    アルバム曲では「overture」以来5年ぶりのインストゥルメンタル。しかし、完全なインストゥルメンタルというわけではなく、桜井の声が叫びとして収録されている。曲自体は「ポケット カスタネット」の間奏に近い作りとなっている。
  2. Wake me up!
    ツアーではスタジアムのみで披露された唯一の楽曲。
  3. 彩り
    発売後の4月にオリンパスデジタル一眼レフカメラ E-410CMソングとなった。本作の核でアルバム制作のきっかけになった曲でもあり、この曲が出来てから他の曲が次々に生まれたという。「ap bank fes '06」での初披露時はキーが半音下げられ、アコースティック中心のスローテンポな曲となっており、イントロでは桜井がハーモニカ演奏していた。森本千絵によるアートディレクションの下、丹下紘希によるオリジナルのPVも作られており、「フェイク」に続いてメンバー4人が全員出演している。テレビ出演時には初披露時のバージョンで披露されることが多かった。作詞家阿木燿子はこの曲を聴いて作詞について深く考えさせられたという(「僕らの音楽」での桜井との対談)。本作のCMにはこの曲が使用された。
  4. 箒星
    28thシングル曲。
  5. Another Story
    前作収録の「靴ひも」の歌詞に登場するバスとは異なるバスが出て来るため、「Another Story」というタイトルになった。
  6. PIANO MAN
    元々は「箒星」のカップリング曲である「my sweet heart」がイントロとして使われていた。ピアノが最も特徴づけられた曲だったため、「PIANO MAN」というタイトルになった。
  7. もっと
    アメリカ同時多発テロ事件がきっかけで制作された曲。『IT'S A WONDERFUL WORLD』の時にはすでに存在していたという。伴奏フルート音色が使われている。歌詞に登場する「悲しみの場所」とはグラウンド・ゼロのこと。
  8. やわらかい風
    元々は「箒星」のカップリング曲候補として制作された曲である。
  9. フェイク
    30thシングル曲。本作に収録されているものはシングルバージョンとは異なって曲終了後のインストゥルメンタルがなくなっており、さらに前曲ともわずかにつながっているため、実質上でのアルバムバージョンである。
  10. ポケット カスタネット
    「最初は変声期も迎えていない少年が清らかな声で歌っているが、後に社会の荒波に揉まれて矛盾を知るようになり、混沌としたものに巻き込まれていくものの、そこに流れているもの(メロディーや歌詞)は変わらない」というのがこの曲のイメージだという。
  11. SUNRISE
    桜井によると、サビの部分がうまく行かず、何度も弾き直すことになったという。ニートという言葉もイメージしていたかもしれないとも語っている。演奏時間は約6分30秒とアルバム内ではシングル曲である「しるし」に次いで長い楽曲。
  12. しるし
    29thシングル曲。
  13. 通り雨
    前作のレコーディング直後には存在していた曲。ツアーでは披露されず、「ap bank fes '07」で初めて披露された。
  14. あんまり覚えてないや
    桜井は「3番の歌詞は意図的にではなく、自然と溢れてきた」と語っている。アルバムで桜井が最も気に入っている曲。地下鉄で歌詞をノートに書きながら涙が溢れてきたという。鈴木や小林も演奏中に泣いてしまったとのこと。

テレビ出演

50分スペシャル。「しるし」、「フェイク」、「彩り」と1994年の楽曲「Tomorrow never knows」の計4曲を披露した。視聴率は10.2%と番組史上初めて二桁を記録した。
桜井が作詞家阿木燿子と対談した。「しるし」、「彩り」とテレビでは久々の披露となる「Mirror」の計3曲を披露した。視聴率は13.1%と、番組史上最高視聴率を記録した。
最終更新:2010年09月13日 21:03