メスガキ「私がアイドルデビューですか?」
P「はい、現在企画中のプロジェクトに是非ご参加いただけたらと」
メスガキ「私にできるかな……」
P「大丈夫だと、思います」
メスガキ「たしかにMMDはできたけども、まだ踊ったの一曲だけだし……それに私を選んだ理由はなんですか?」
P「笑顔です」
メスガキ「笑顔?」
P「はい、その笑顔です」
メスガキ「それだけ……」
P「その笑顔はとても強い武器になります。きっとトップアイドルを目指すことができるでしょう」
メスガキ「……はい、それで今後どんな活動をするんですか?」
P「企画検討中です」
メスガキ「CDデビューは?」
P「検討中です」
メスガキ「超会議出場とか……!」
P「企画、検討中です」
メスガキ「そうですか……」
P「ですが、某国民的アイドルのような番組企画などは具体的に上がっていますのでレッスンや身体のメンテナンスはしっかりしていてください」
メスガキ「(国民的アイドル……)」
P「また連絡しますので今日はこれで失礼します」
メスガキ「ありがとうございました!!」
メスガキ「トップアイドルか……なってみせる!!」
分隊長「なれないな」
メスガキ「なれるよ!」
分隊長「道のりは厳しいし売れないだろう」
メスガキ「なれるったらなれるのっ!」
分隊長「……どうしてそこまでトップアイドルに拘るんだ?」
メスガキ「だって……トップアイドルみたいにかわいかったら、みんなを養えるから!」
分隊長「その心意気は良し、だが現実は非情である」
メスガキ「やだやだぁ~!あーいーどーるー!」
分隊長「はぁ……メスガキ、君は少し思い違いをしている」
メスガキ「……思い違い?」
分隊長「アイドルとはかわいさではない」ドンッ
メスガキ「なん……だと……?」
分隊長「実際、数百の自称トップアイドルを凌駕するアイドルというのは存在するッ!」
メスガキ「う、嘘だぁ!私は見たことないよ!」
分隊長「嘘だと思うのならばこのVTRをご覧いただこう!」
メスガキ「うん?どれどれ……?」
=====================================
ナレーター『鉄腕DASH、TOKIOは無人島を開拓できるか!?』
ナレーター『今日は舟屋二階の床板だけ』
城嶋『イヤーッ!』
ナレーター『慣れた手つきで釘を打つ姿はワザマエ!!!』
城嶋『アバーッ!』
城嶋『やってもうた』
………………………………
松岡『まな板にしようぜ』
山口『まな板!』
長瀬『かなり奥ゆかしいまな板だよこれ!』
=====================================
メスガキ「す、凄い!本当に家建てちゃった!」
分隊長「これでも、トップアイドルが強いと言えるか?」
メスガキ「ううん、私も、頑張ればあのくらい強くなれるんだ…!」
メスガキ「ねぇ、分隊長さん!私もTOKIOさんみたいになれるかな!?」
分隊長「…辛く険しい道のりだ、それでも途中で投げ出さないと約束できるか?」
メスガキ「…うん!強くなってみんなを守るんだっ!」
≪ こうしてメスガキの修行の日々が始まった! ≫
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
分隊長『良いか、メスガキ=サン!インストラクション・ワンだ!』
分隊長『百本の釘を打てぬからと言って一本の力に頼ってはならぬ!』
分隊長『一千本の釘を打つのだ!』
メスガキ『ハイ!センセイ!』
メスガキ『イヤーッ!』 KABOOM !!
メスガキ『イヤーッ!』 KABOOM !!
メスガキ『イヤーッ!』 KABOOM !!
分隊長『そうだ、それで良いッ!』
………………………
…………………
……………
………
…
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
足場 CABOOM !!
屋根板 CABOOM !!
メスガキ『う、うわぁぁぁぁぁ!?』
分隊長『馬鹿者!悲鳴を上げて何になるッ!』
分隊長『アイドルたるもの、一時たるとも建築物から気を抜くでないわ!破ァッ!』KABOOM !!
分隊長『でなければこの大工免許、習得するなど夢のまた夢ぞッ!』
メスガキ『はい!師匠!』
………………………
…………………
……………
………
…
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
分隊長『時には工具が尽きてしまうこともあるだろう…』
分隊長『その時に頼れる物はなんだ!』
メスガキ『己の肉体です!』
分隊長『そうだ、良く見ていろ!』
分隊長『手刀・岩破斬ッ!』 GBAAAAAAN !!
メスガキ『い、岩が割れた…!』
分隊長『メスガキよ、大地を斬り、海を斬り、空を斬るのだ!』
分隊長『その全てを斬ることが出来た時、お主に斬れぬ物はなくなる!』
分隊長『そしてその時、お主は真の必殺技を身につけることができるであろう!』
メスガキ『はい、先生!』
………………………
…………………
……………
………
…
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
分隊長『自分の持ち味を活かせッ、メスガキ!』
分隊長『貴様の肉体はどう足掻いても小柄だ!』
分隊長『故に過剰に筋肉を搭載するよりも、しなやかさを活かした肉体を造るのだ!』
メスガキ『も、もう少し早く言って欲しかったなぁ…』 ムキムキ
分隊長『ダマラッシェーッ!為せば成る!』
メスガキ『アッハイ、ガンバルゾー!』
………………………
…………………
……………
………
…
━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━
≪こうして、メスガキは長く苦しい修行の日々を終えた…≫
≪そして…!≫
メスガキ「見て見て分隊長さん!私の出るコーナーが始まるよっ!」
分隊長「おお、やっとか。どれどれ…?」
ナレーター『0円食堂、捨てる食材で料理はできるか?』
分隊長「うーむ、思ったコーナーには出れなかったな」
メスガキ「やっぱり付け焼き刃じゃダメみたいだね、TOKIOやAKIOには及ばないし」
分隊長「ということは──」
メスガキ「うん、修行のやり直しだよ!」
メスガキ「待っててね、TOKIOさん!私がメインで開拓できるよう頑張るから!」 フンスッ!!