チュンチュンチュンチュン
陽が登り、ハロワ国に新しい1日がはじまる。
「ROMさん、いますかぁ?」
ROMが玄関の戸を開けると夜勤が紙袋を抱えて立っていた。
「最近巷で流行ってるっていうお茶菓子手に入ったから一緒に食べようと思って」
「…ああ、お茶入れる」
ROMはそうとだけ言うと夜勤を部屋の中へと招き入れる。
お茶をすする音だけが二人の間に流れる。
「いい天気ですね」
「……ああ」
静かな部屋に外から突然歓声が飛び込んでくる
「なんですかねぇ?」
「…さぁ?」
二人で窓の外を眺める。
「誰かが、十六夜で七色の箱を手に入れたみたいですよ」
「…そうか」
「とりあえずメモメモっと、おいしいお茶がマズくなりますね」
「…ああ」
カァーカァー
「陽も沈んできたし、また明日」
「…ああ」
ROMは夜勤を見送ると窓際から夕日を見つめた。
「……」
陽が沈み、こうしてハロワ国の1日が終わる
おわり。
最終更新:2009年10月12日 17:52