時間:2008年12月31日 23時30分頃 イラスト:[[リンク>http://t-walker.jp/mugefan/img/win_town4/win_town4_futari10.jpg]] ----
~ランドアースの何処か~

「盗賊を続ける者は、やがてお前という、全ての盗賊を統べる『闇の盟主』の存在を知る」
「同盟諸国の冒険者達に、幾度か、犯罪の僅かな関連性から正体を掴まれそうになりながらも、お前は類稀なる疑心と狡猾なる静けさによって、それを逃れた」
「お前の力は極めて脆弱だが、その疑心、その利己心は、まさに悪の教導者に相応しい」
「そして、お前によって世界にばら撒かれた悪は、遂にキマイラという収穫の時を迎えた」

男は、なおも言葉を続ける……。
「お前は、偉業を成し遂げた。その収穫、ありがたく貰い受けよう」
その言葉と同時に、男は背中から美しき8枚の翼を生やし、ゆっくりと広げる。
キマイラのようでいて、キマイラとは異質の存在――。
包帯に包まれたバナザードは、歓喜の涙と共にキマイラ化を解く。
肥大していた脳は頭蓋に再び収納され、包帯が滑らかな素肌を滑り落ちる。 この姿に戻ったのは何年ぶりか。
そして、このような安らぎを得られた事が、これまであっただろうか。 バナザードは理解したのだ。
何故、自分は盗賊達に君臨していたのか。自分の生は何の為にあったのか。
彼が、彼こそが、求め続けた真実の『主』なのだ。
男は、バナザードに優しく語り掛ける。
「キマイラは全ての鍵だ。共に手に入れよう、天に輝く、あの『黒い太陽』を……」
[[08年12月31日その3]]
[[参考>八空覇王・ゾフィラーガ]] &link_up() ----

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最終更新:2009年04月12日 04:18