はじめに、人類の引き起こした戦争経済の世界観は以下のものであり、健全な生活は送れないものとする。

1. 戦争経済は世の中にあってはならない経済状態。
2. 戦争経済下での一般的な生活は著しく困難を極める。
3. 戦争経済で幸福を味わえるのは武器会社のみ。
4. 戦争経済により各先進国は戦争こそがビジネスであり国家発展の基礎でもある
5. 戦争経済を阻止するには全ての人類が武器を懐から下ろして破棄することで終結する

人類は幾だと数え切れない罪を犯したことを自覚していない。
その罪は決して償えるものではない。
その罪は抗えるものではない。
その罪は避けることはできない。
その罪から逃げることはできない。
その罪は父から子、子から孫へ・・受け継がれるものであり消えるものではない。

時代は3500年。魔刀と呼ばれる呪われた刀によって引き起こされた悲劇によって地球連邦合衆国は崩壊寸前まで陥る。
しかし、最強と呼ばれた。たった5人からなる部隊が魔刀の主の封印に奇跡的な成功を収める。
魔刀が引き起こした戦争は終結する。最強の部隊は生存者不明の事実上の壊滅。戦争経済も終わりが見えようとしていた。
しかし、時代は6550年。人類は隣にいる人間への不信感が捨てきれず武器を破棄しようとはしなかった。銀河系規模の戦争経済が当たり前となる。
人類は第7次銀河大戦からあらゆる次世代兵器を用いて数々の戦争に勝利した。
エイリアン=異人種との遭遇・・新たなる戦争社会・・戦争経済の活発化。増えるばかりの戦争難民・・。
そして人類は敗北と勝利を繰り返し・・。現在の6550年。人類は再び新たな悲劇と戦争経済打倒の最終的な結論に達するのであった。

今からはるか遠くの未来。
貧欲な略奪族アシラは各先進国の一般市民の無差別殺害と金品の略奪行為を繰り返していた。
その被害額は1300兆ドル。死傷者は数十万人に上るとして・・。各先進国は銀河評議会のあるシタデル星系に集結会議を行った。

デイン・アーガル   「無差別殺害された数は数十万人にも昇るのだぞ」
デイビット・ヴォーゲル「略奪族アシラのやらせておくわけには行きませんよ」
草麻麗        「奴らのやっていることはただの無差別な殺害だ」
デイビットヴォーゲル 「どうだろうか、神聖大英帝国軍も手を貸す気はあるまいか??」
畑山角谷       「わかった。我々も数百人奴らの手に掛けられ殺された者たちがいる」

銀河評議会 総議長  「それでは・・議会は採決ということで」

総 員     「はい・・」

銀河評議会 総議長  「それでは・・これより略奪族アシラを打つための組織・・略奪族討伐連合軍を結成いたします」

デイビットヴォーゲル「指揮を執る者を誰に致しましょうか」
コード       「私は・・西野裕総帥を・・」
畑山角谷      「俺も・・」
草麻 麗      「私もだ・・」
銀河評議会 総議長 「他の方も・・どうですか」

他の先進国のリーダーも静かに頭を肯いた。

銀河評議会 総議長 「では・・略奪族討伐連合軍の総大将を西野裕総帥にお任せいたします。」
西野裕 総帥    「分かりました・・」

高い知略を持つ西野裕総帥が投票により選抜された。
討伐連合軍各国は総力をシタデル星系に集結・・略奪族アシラの根城を潰す作戦を決めることになった。

西野裕 総帥「まずは敵の戦力を潰すことから始めるべきだと思う。角谷殿・・あなたの情報網で敵の情報を掴めましたか??」
畑山角谷  「そうだな・・敵がいるのはテスター星系のどこかにいることは間違いないんだがな・・」
西野裕 総帥「それでは無数の偵察UAVを送り込んで調査させましょう」

南方青龍軍の誇る無人偵察機UAVがテスター星系全域に無数に配備された。
無数に配備されたUAVのどれかが破壊もしくは発見シグナルをキャッチできれば敵の居場所を確認できるというもの。

畑山角谷  「見上げたものだな・・姿の見えない敵をあぶりだす訳か」
西野裕 総帥「2005年ごろの祖先が考案した古き人類の戦法ですよ」
畑山角谷  「まぁー今の現代にも通用するんだからすごいじゃないか??」
西野裕 総帥「まぁ・・ね」

討伐軍兵士 「一部の偵察機から起動シグナルが失われました・・」
西野裕 総帥「やはり敵さんは破壊したようだな・・座標の星は・・」
討伐軍兵士 「座標はテスター星系のブルンクス星です。おかしいですね・・ここには植民地禁止区域に指定されてるはずです」
西野裕 総帥「奴らは素直にルールを守るとは到底思えん。すぐに攻撃部隊を送り込め、俺も行く」

討伐連合軍は略奪族アシラの隠れ家を発見・・。総力を持って叩く。遂に正義の鉄鎚が打たれる時が来たのだ。

略奪族アシラの浅間首長「先進国の軍隊がこちらに来てるだって??」
アシラの部下     「はい・・どうしますか。ボス」
浅間首長       「どちらにせよ・・反撃に出るしかあるまい・・」

略奪族アシラは自分たちの基地の周りを囲むように総力を配置。背水の陣で守りを固めた
討伐連合軍は上空からの奇襲攻撃を試みようとしたが、敵が分裂し撤退されるかもしれないとして基地の周りの離れたところに降下した。

西野 裕      「浅間とその部下たちを倒してこの無差別殺害行為を阻止する。各隊。決して油断せず気を引き締めて掛かって欲しい」
デインアーガル   「我が隊は基地の西を叩く。神聖軍援護を頼む」
畑山角谷      「任せな。我々があんたらの背中を守ってやるさ」
デイビットヴォーゲル「我らは東だ。南方軍、頼むぞ」
草麻 麗      「任せろ」

各部隊はアシラの防衛網を崩していった。
開始4分で総力の半分を損失した平和連盟を撤退させた。

畑山角谷  「平和連盟の奴ら戦力の半分で撤退しやがったぞ」
西野裕 総帥「仕方の無い撤退だ。しかし、今は退いてはいけない。目標はすぐそこだ」
畑山角谷  「分かっている!! チョーク64は分隊を固めて攻めろ!!」

神聖軍は各作戦行動に遅れが生じている部隊や分隊を指揮する。激しい銃撃戦・・。
どこからともなく来る銃弾が最新鋭装備を身に付けた兵士の頭、体を容易に貫いていく・・。
戦力の大半を削られた略奪族は基地後方へ撤退していく。
それを追撃していく討伐連合軍・・・。

畑山角谷「神聖軍はかなりの被害を被ってる・・後ろに後退しろ」
西野裕 「他の軍隊は神聖軍の援護だ!!」

どんどん、基地の奥のほうへ追い込まれる浅間とその部下たち。
作戦開始から40分、略奪族の戦力は4分の1にまで戦力を削られる結果となる。

略奪族の部下「浅間殿・・これ以上はむりです」
浅 間   「くっそぉー!! このままでは終われないぞ!!」
国際連盟兵卒「中央扉より、浅間を発見しました」

その瞬間、国際連盟兵卒の頭をマグナムで撃ち抜く浅間だが、同時に入ってきた南方兵卒がアサルトライフルで応戦。
隠れながら手製拳銃で応戦するも浅間は討伐連合に囚われた。
西野裕 総大将は討伐連合軍を集結。西野は浅間の監獄入りを説得していた。

西野裕「浅間、貴様は数切れない犯罪と大罪を犯した。認めるな??」
浅間 「あぁ・・」
西野裕「監獄に入るのならばその命を見逃し犯してきた大罪を償うといい。しかし」
浅間 「・・・・」
西野裕「命は惜しまず償わないと言うならば、ここで射殺してやる。どうする!!」
浅間 「お前らの為に償うぐらいなら死んだほう・・」

その瞬間・・。
広い荒野で鳴り響く銃声・・。肉体が倒れる音・・。
西野裕は浅間を撃ち殺した。
それから10分後に討伐連合軍はもう一度シタデル星系に帰還することになった。

畑山角谷       「略奪族アシラの残党部隊も始末がほぼ完了した」
デイビット・ヴォーゲル「討伐連合軍は解散してもよろしいのでは??」
西野 裕       「略奪族は事実壊滅。私は指揮権を放棄します。討伐連合は解散します。議長、よろしいですか??」
議  長       「西野さん。それで宜しいですよ。それでは先進国の代表の方々、討伐連合は解散します。ホントにお疲れ様です」

各先進国の代表が去る中、帝国軍皇帝、草麻バクラが草麻麗を呼び止めた。

草麻バクラ「おい麗、あとで皇帝の私室に来い。大切な話がある」
草麻 麗 「わかりました・・」

帝国軍は例の計画を進める準備を始めた。

第1部2項につづく・・。

END
最終更新:2013年03月08日 02:48