八カ國無双 Episode one 第1部4項「対 決」

南方青龍への攻撃が終了し本国へ帰国した神聖軍は畑山角谷氏の国を挙げての大掛かりな葬式を開いた。
国全土が深い悲しみにくれるなか神聖軍部では新たな皇帝 西野裕そしてその兄に当たる技術部門の総帥 芹沢恭也の打倒作戦を立案していた。

畑山弐龍「いままで、戦った敵国の中でもっとも執念深いだろうな・・南方は・・」
有明葬儀「えぇ、しかも我が軍の半分があのARSスーツの爆発で損失しています・・あのスーツは未確認ですが試作品だったらしいです」
畑山弐龍「しかし、南方青龍としては皇帝を倒した敵国神聖軍を叩き潰してやるって往き込んでるだろうよ」
大丸徳満「それにしてもあのようなスーツは見たことがありませんね。今後の課題としてデータを残しておくべきでは??」
畑山弐龍「そうだな。大丸、それで頼む。亡き親父は人類終焉計画を阻止したと言っていたが・・葬儀?? 南方青龍は今どこにいるんだ??」
有明葬儀「アバン星は我が神聖軍が駐留中、今はカリマ星に拠点を移したみたいですね・・・」
畑山弐龍「帝国軍の支配地域に逃げ込んだわけか・・そうか・・なら問題は帝国軍がどう動くかどうかだな・・」
大丸徳満「芹沢恭也・・奴は相当頭が切れますからね・・」
畑山弐龍「うん・・・・例えばダンクォートなら・・どうだ??」
有明葬儀「はい??」
畑山弐龍「あそこは・・神聖軍のエネルギー補給基地だよな??」
有明葬儀「えぇ・・しかし・・まさか・・」
宍塚影狼「あいつのことだ・・やりそうなことだとは思うが・・」
大丸徳満「有り得るな・・」
有明葬儀「しかし、情報が少なすぎです・・簡単に部隊は動かせませんよ」
畑山弐龍「だからこそ・・ダンクォート星系の周りにUAVを出しておいてくれ・・そうすれば帝国軍や南方の野郎どもが来た時に対応できる」
有明葬儀「分かりました。艦隊もダンクォート星系に移動させておきます」
畑山弐龍「頼む・・」
大丸徳満「それにしても、なぜ恭也が採掘所を破壊しようと思うのですか??」
畑山弐龍「あいつは裕の兄で頭も我々以上の実力を持つ。知識で我々が勝てるような奴ではない」
宍塚影狼「そいつはよかった・・」
畑山弐龍「カムデン砦での戦いは、まさに完璧といってもいいだろう・・あぁ、そこが弱点だがな」
有明葬儀「ああ??」
畑山弐龍「俺達をただの烏合の衆だと見てる。さらに戦いに対するプライドが高い・・弱点になる・・」
宍塚影狼「そんなのどうやって知ったんだ?? 弐龍??」
畑山弐龍「親父が昔残してあったんだよ。敵の経歴みたいなのをな・・」
大丸徳満「私は先代の角谷天皇と同じ俺はバカと戦いたいですね・・」
畑山弐龍「ふん・・みんな同じだよ・・」

その頃帝国軍、南方の皇帝でありバクラの友人草麻 麗を失くした・・。帝国軍の草麻家は人類終焉計画の再起を図っていた。

草麻雄一朗「麗は死んだか・・」
草麻バクラ「はい。しかし、第一機のディスティニーも失いました。如何致しましょう??」
草麻雄一朗「次期に奴の復活が解放される時だ」
草麻バクラ「しかし、あれは危険なのでは??」
草麻雄一朗「ふん・・構わん・・いずれ・・封印する者も出てくるだろう」
草麻バクラ「デナ(帝国語)・・」
草麻雄一朗「バクラ・・人類終焉計画はまもなく軌道に乗り我らの夢まであともう少しだ・・」
草麻バクラ「はい・・・」

同時刻。南方青龍は帝国軍の命令で南方青龍に報復のチャンスが与えられた。
そこで技術部門の総帥 芹沢恭也に神聖軍打倒の作戦を立案するため幹部会議を開いた。

芹沢恭也「奴らをどう叩く??」
幹部A 「もはや、神聖軍を甘く見すぎていたのだ・・あいつらを」
西野 裕「心配ない・・。闇魔刀が将剣の存在を教えてくれる」
幹部B 「皇帝、裕殿。その闇魔刀とは何ですか??」
西野 裕「呪われた武器だ。それだけ言っておこう・・」
幹部A 「そんな呪われた刀を持ってきても実戦では役に立たんだろう。裕殿」
西野 裕「ほぅ~。貴様は魔刀無しに将剣に勝てると??」
幹部A 「その まとぅ とか言う武器よりは今出回っている武器のほうが信頼性に長けている。そういいたいだけさ」

裕の逆鱗に触れた幹部Aの側に一瞬にして移動し手首を闇魔刀で切り裂いた。

幹部A 「あ゛ぁーーーーな、なにを!!!」
西野 裕「これでも将剣に勝てる口か??」
芹沢恭也「もういい。裕、やめろ」
西野 裕「仰せのままに・・」

裕は静かに幹部Aの苦しむ顔を見ながら刀を鞘に仕舞う。

芹沢恭也「いいか、我が軍が勝利するには、奴らの根本的な動力源を破壊する・・敵兵の士気を挫くことにある」
幹部B 「それでは・・」
芹沢恭也「敵軍の動力源であるダンクォートエネルギー採掘所の破壊もしくは制圧だ」
幹部B 「しかし、畑山弐龍もそれは充分承知しているのでは??」
芹沢恭也「ふん・・奴らはどうせジオン皇国軍に仕える田舎者だ・・たかがレイピアとかいう突き刺し剣しか使えんバカ共だ」
西野 裕「見くびり過ぎです。草麻 麗もそれで死にました」
芹沢恭也「あんな愚か者と一緒にするな。奴らはただの烏合の衆だ。神に信仰を唱える田舎者だ」
西野 裕「しかし・・奴らには将剣という魔刀を保有してます・・」
芹沢恭也「だから?? 足がすこし速くなるだけでか?? なんだというのだ。先の戦いで奴らの戦力は半分以上削られている。一体なにを恐れる必要がある」
西野 裕「それはそうですが・・」
芹沢恭也「あぁ!! もうよい!! とんだ皇帝だな・・たかだか一本の魔刀になんぞに恐れよって・・」
西野 裕「しかし・・・・用心すべきでは??」
芹沢恭也「まったく・・ならば護衛に宮間と魏凱をつける。それでよいな・・」
西野 裕「はい・・・」
フェイド「どうなさいますか??」
芹沢恭也「艦隊部隊、歩兵、戦車、使える物は全て用意しておけ・・直ちに出撃準備に移れ」
幹部一同「はい!!」

数時間後、神聖軍はダンクォート星の採掘現場に艦隊部隊が到着。

艦 長 「恭也総帥・・来ますかね・・」
有明葬儀「多分な・・静かに様子見だな・・」
通信兵 「地上部隊及び戦車隊ダンクォート採掘現場に到着しました。配置に入ります」
艦 長 「迅速にな!!」
通信兵 「了 解!!」
有明葬儀「芹沢恭也・・さぁ、どうでる??」
通信兵 「一部のUAVから報告!! 南方青龍軍の攻撃艦隊です・・その数5万・・」
有明葬儀「やはり・・来たか・・弐龍様の読みは正しかったな・・本土に至急連絡しろ」
通信兵 「了解です!!」

本土ではダンクォート開戦に向けての準備が完了したところで有明葬儀から連絡が入った。

大丸徳満「有明から連絡が入ったぞ・・」
畑山弐龍「わかった・・軍をダンクォートの死守に回せ!!」
大丸徳満「了解」

南方青龍軍はダンクォートに向けて艦砲射撃を繰り広げる。応戦する神聖軍艦隊。

フェイド艦長「陽電子砲2門、ローエングリーン4番から6番全門解放!! 撃てー!!!」

南方青龍の主力旗艦、サイクロプスの攻撃で神聖軍の駆逐艦、空母が次々と落とされていく・・。
南方青龍軍はダンクォート星まで接近し物凄い数の降下艇を発進させた。

有明葬儀「地上部隊、用意しておけ!!」
地上部隊「了解です!!!」
戦車隊隊長「全車両、攻撃準備!!!! 撃てー!!!」

舞い降りてくる降下艇を対空機銃や戦車砲で迎撃する神聖軍・・。
降下艇は地上に到着。降下艇から一機に付き24名の歩兵部隊が降りる・・。

神聖軍歩兵部隊長「ここは我が軍の艦隊の動力源だ。なんとしても死守しろ!!」
神聖軍兵卒   「しかし、数が多すぎます!!」
神聖軍歩兵部隊長「数では我々の方が上に決まってる!! いいから黙って戦え!!」

神聖軍本部に戻ってきた畑山弐龍はなんとしても、芹沢恭也の位置情報が知りたかった。
故に今回の激戦の勝敗を決するためもあった。

畑山弐龍「奴は・・恭也はどこにいる??」
大丸徳満「いいえ、わかりません」
畑山弐龍「何としても奴を打たない事には終わりはないぞ」
大丸徳満「有明、芹沢恭也はどこにいるか分かるか??」
有明葬儀「探してみます」
畑山弐龍「それじゃ間に合わん・・有明、戦闘機部隊にも手伝ってくれるように言ってくれ!!」
有明葬儀「彼らは全力で戦っています!!」
畑山弐龍「いいから、やれ!! 命令だ!!」
有明葬儀「・・・りょ、了解しました」

有明葬儀「こちら有明葬儀、戦闘機クルーに告ぐ!! 現在本部から芹沢恭也の所在が知りたいらしく敵の位置情報を教えて欲しい」

ウィンドホバー「おい、なに言ってんだ・・」
スカイキッド 「全力で戦ってんだぞ。そんな暇あるかよ」

有明葬儀「天皇陛下様からの命令だ。頼む・・もし見つけられなかったら・・我々の敗北だ」

ウィンドホバー「マジか・・しかし、ご命令とあれば拒否できないよな・・」
スカイキッド 「わーたよ。総帥、敵の位置情報を送る受け取れ!!」

有明葬儀「すまない・・」

各戦闘機部隊から敵艦隊位置情報が送られてきた。

有明葬儀「今受け取った・・畑山弐龍殿に無線を開け!!」
通信兵 「了解です」
畑山弐龍「こちら本部」
有明葬儀「敵の位置情報を受け取りました・・そちらに送ります」
畑山弐龍「いいぞ。大丸、準備しろ!!」
大丸徳満「了解です」
通信兵 「葬儀総帥!! サイクロプスがこちらに照準を向けてます!!」
有明葬儀「なに??」

フェイド艦長「撃てー!!!!!!」

有明葬儀「なにをやっている!! 緊急回避!!!!」
艦隊通信「ダメです!!!!! 間に合いません!!!!!!!!!!」
有明葬儀「なに!? あっ・・はぁ・・ここまで・・か・・」

有明葬儀の乗る旗艦のブリッチにエネルギー砲が貫いた。神聖軍旗艦と共に有明葬儀が亡くなった。

畑山弐龍「こ、これは・・」
大丸徳満「まさか・・」

ウィンドホバー「おい・・有明の艦隊が落ちたぞ・・・」
スカイキッド 「くっそぉー!!!」

畑山弐龍「有明・・。艦隊に連絡しろ!! ダンクォートを離れろとな」
大丸徳満「どうなさるので!?」
畑山弐龍「奴はサイクロプスに乗ってる。位置情報を見ろ」
大丸徳満「はい・・これは確かに・・駆逐艦などが旗艦を取り囲んでますね・・」
畑山弐龍「これは・・最大の賭けだ・・乗ってれば勝利、いなければ、あの世行きだ・・退け!!」
大丸徳満「了解・・。全艦隊及び戦闘機をダンクォート星より後退!!」

ウィンドホバー「正気かよ・・」
スカイキッド 「マジか・・」
タリホー   「なにかあるのかしら・・」

大丸徳満「いいから退け!!」

ウィンドホバー  「了解した・・ウィンドホバー、短距離戦闘機隊はこれより後退を開始する・・」
スカイキッド   「こちらスカイキッド、作戦エリアより離脱する・・」
タリホー     「了解、後退開始・・」
第24番艦隊 艦長「第24番、我が艦も後退する・・」
ゴールドチャーリー「了解・・。チャーリー、後退開始!!」
マリーゴールド  「後退命令了解、マリーゴールド後退!!」
駆逐艦隊 艦長  「駆逐艦、ジェイス・ポール・ジョーンズ、これより後退する」

物凄い艦船の轟音と共に後退する神聖軍艦隊・・。

畑山弐龍「退く神聖軍を目にして・・てめぇはどうでる?? あん・・芹沢恭也!!」

その頃、南方青龍軍の旗艦級に同乗していた芹沢恭也は撤退していく神聖軍艦隊を見つめていた。

フェイド艦長「敵の指揮系統の崩壊で撤退していくようですね」
芹沢恭也  「さすが、田舎者のようだ・・」
フェイド艦長「どうしますか?? 敵地上部隊の壊滅もあともう少しです・・」
芹沢恭也  「いいぞ、なら、敵制圧後は破壊せずに我が軍の領地とし神聖軍打倒の最前線とする」
フェイド艦長「了解しました・・地上部隊に連絡しろ」
南方通信兵 「了解。南方皇帝から連絡です」
芹沢恭也  「中央モニターに開け」
南方通信兵 「了解」

西野 裕「首尾はどうですか??」
芹沢恭也「どうやら、我々の勝利のようだ・・増援部隊は必要ない。国でコーヒーでも飲んでろ」
西野 裕「そうですか・・流石ですね。お気を付けて。本国で待ってます・・」
芹沢恭也「ではな・・通信終了・・」

フェイド艦長「増援部隊は無くて宜しいので??」
芹沢恭也  「フェイド、見てみろ、敵地上部隊は壊滅寸前・・残ってても12%だろう。そして艦隊部隊は貧弱にも撤退した・・」
芹沢恭也  「あとは・・本国神聖大英帝国を潰すだけだ・・」
フェイド艦長「罠という可能性も否定できないのでは??」
芹沢恭也  「奴らにその知能があればだがな・・初戦で総力戦を展開してくる馬鹿だぞ・・あり得んよ」
フェイド艦長「確かに・・口が過ぎました」
芹沢恭也  「わかったら、地上に降りるぞ・・」
フェイド艦長「総帥が地上に降りる。降下艇用意だ」
南方通信兵 「了解です」

秦・和光「弐龍、あいつら地上に降りるぞ・・」
畑山弐龍「わかった・・大丸、頼んだぞ・・」
大丸徳満「了解。有明の仇は取りますよ」

芹沢恭也がダンクォート星に降りたのを確認した大丸徳満は神聖軍本国ザーフィアス星に配備していた艦隊部隊に搭乗した。
さらにザーフィアスとダンクォートの中間地点にあるガス惑星まで後退した艦隊部隊を率いてフェイド艦長率いる南方艦隊を総攻撃する作戦を打って出た。
神聖軍の畑山弐龍はまさに、地上に降り立った芹沢恭也のプライドを踏み倒し地上部隊の孤立を狙った作戦を開始した。

フェイド艦長「恭也総帥、我が艦はどうすれば??」
芹沢恭也  「そのまま前進して神聖軍の後退した艦隊を徹底的に叩き潰せ!! 今度こそ奴らを終わらせる!!!」
南方通信兵 「敵軍の艦隊部隊を迎撃を開始します」

神聖通信兵 「敵艦隊、こちらに向かってきます!!」
秦・和光  「弐龍、どうするんだ??」
畑山弐龍  「まだだ・・」

南方通信兵 「敵艦隊とのコンタクトまで・・5」
南方通信兵 「・・4」

秒読みとの同時に畑山弐龍は神聖軍の後退した艦隊部隊、神聖軍の増援艦隊の攻撃開始命令を下した。

南方通信兵 「・・3」
南方通信兵 「・・2・・うん?? これは・・」
フェイド艦長「どうした??」
南方通信兵 「こ、これは・・レーダーに影・・罠です!!! フェイド艦長!! 敵の増援艦隊!!! 前方から!!  物凄い数です!!!!!」
フェイド艦長「なに!?」

マリーゴールド艦隊「攻撃命令了解。攻撃開始!!!」

ブレイズランナー「戦闘機部隊、ブレイズランナー、攻撃開始!!!! ブレイズキッドの仇はとってやるぜ!!」

タリホー 「こちら、タリホー。攻撃開始します!! 女の底力、見せてやるから!!」

ウィンドホバー「よぉーし、いくぞ!! 短距離戦闘機ウィンドホバー、攻撃開始!!」

スカイキッド 「敵の射程内に入った。攻撃を開始する!!」

大丸徳満「全艦隊部隊、攻撃を開始せよ!! ただ、攻撃せよ!! 武運を祈る・・」

フェイド艦長「あの天皇陛下も、なかなかやるじゃないか・・緊急攻撃モードへ移行!! 応戦せよ!!」
南方通信兵 「了解です!! しかし、芹沢恭也総帥にはどう連絡すれば??」
フェイド艦長「私が直接話す!! 回線を直ちに開け」
南方通信兵 「開きます!!」

芹沢恭也  「どうした??」
フェイド艦長「撤退した敵が総力を拡大して攻撃してきました。 即刻ご避難を!!」
芹沢恭也  「ここまで来て避難だと?? なにを言っている?? 即刻応戦しろ!!」
フェイド艦長「しかし!!・・・りょ、了解しました・・」

南方通信兵 「如何致しましょうか??」
フェイド艦長「信じられん・・部下の命など何とも思っていないのか・・」
南方通信兵 「艦長・・」
フェイド艦長「仕方ない・・ダンクォート星に戦艦を進入させる!!」
南方通信兵 「しかし!!」
フェイド艦長「これは命令だ!! 奴らも真下に採掘場があれば安易は撃てまい・・」
南方通信兵 「了解しました・・」

フェイド艦長の率いる航空艦隊はダンクォート採掘場の真上に位置する形で定着した。
フェイド艦長の読み通り神聖軍の艦隊部隊は採掘場の真上にある南方艦隊部隊を撃てなくなった。

神聖軍の畑山弐龍は密かにダンクォートに潜入。
現作戦のリーダー芹沢恭也を打つ為、第二小隊を率いて敵軍に向かっていった。

畑山弐龍「いいか。第二小隊の全員よく聞け」
畑山弐龍「我々はダンクォート採掘場にいる芹沢恭也を打つ!!」
竜我 藍「俺達はどうすれば・・」
畑山弐龍「そうだ、しかし、恭也の護衛に宮間と魏凱という武将がいるとの事だ」
竜我 藍「そいつらを惹きつければいいんだな??」
畑山弐龍「あぁ・・その通りだ」
竜我 藍「わかった・・」
朝倉音夢「了解した」
龍前 誠「わかったよ大将!!」
畑山弐龍「よし、いくぞ!!!」

敵軍南方青龍と顔合わせとなった途端に始まる激しい銃撃戦・・。
朝倉音夢の持つ魔刀蛇華と龍前のもつ魔刀白霊が芹沢恭也の率いる精鋭南方兵士が次々と薙ぎ倒されていく。

龍前 誠「収延崋山!!!」
朝倉音夢「翔霧衝月閃!!!」

収延崋山で優雅に舞うように切り裂いていく誠。蛇華の技、翔霧衝月閃により天高く飛んだ後360度取り囲んでた南方兵士を一瞬にして蹴散らしていく朝倉音夢。
次々と薙ぎ倒していく音夢と誠の前に魏凱と宮間楓が立ちはだかる・・。

魏凱「恭也、下がってろ」
宮間「俺達が相手だ!!」

芹沢恭也「頼んだぞ・・」

龍前 誠「今度はあんたらが相手か??」
朝倉音夢「魏凱か??」

魏凱「朝倉??」
宮間「ほらぁーいくぞー!!!」

始めに攻撃を仕掛ける楓。天高く打ち放った矢が天空で光り無数の矢になって輝き誠や朝倉に降り注ぐがギリギリで避ける二人。
誠は避けた後、蒼波追連で応戦するが魏凱の槍を回転させたシールドで防がれてしまう。
そこへ、走っていった朝倉音夢が蛇華で切りかかろうとするが、魏凱は槍を回すのを止めて朝倉音夢が来るであろうところに向かって切り込むが
魏凱の後ろ側に避けるように高く飛んだ音夢は無事着地する。
さらに朝倉音夢はそのまま背中に向かって魏凱に切りかかるが魏凱はそのままの体勢で槍を後ろ側に回し音夢の蛇華をはじき返したあと戦闘構えに戻る魏凱。
はじき返された体勢を元に戻して戦闘構えに戻る朝倉音夢。宮間に戦いを挑んだ誠は楓の放った矢を見事な剣舞で弾き返した。
誠はそのまま走り抜けて宮間と鋼鉄の弓と剣による鍔迫り合いを発生させた後、竜我 藍と畑山弐龍を芹沢恭也の元へ行かせた。

龍前 誠「いけ!! 恭也ところに!!」
宮間 楓「バカやろう!!!」

竜我 藍「すまん!!」
畑山弐龍「いくぞー!! 竜我!!!」
竜我 藍「おぅー!!!」

芹沢恭也に向かってくる二人を芹沢恭也の護衛兵が立ち向かうも竜我 藍の縦切り、横切りで殺害される護衛兵。
殺した護衛兵を無視して突っ込む畑山弐龍。

畑山弐龍「覚悟しろ!! 芹沢!!!!」

そう言う畑山弐龍に対して芹沢恭也は腰から扇型の武器を取り出して鍔迫り合いを発生した。

畑山弐龍「てめぇ!!」
芹沢恭也「見事な策略だ・・しかし・・私を打ちに来るのがまさか貴様とはな・・」
畑山弐龍「わかってたのか・・!?」
芹沢恭也「私もな・・伊達に軍師をやっているわけではない・・」
畑山弐龍「おめぇが・・俺の親父を!!」
芹沢恭也「違うな・・アレを殺ったのは私の弟だ・・」
畑山弐龍「弟だろうが、兄だろうがな・・関係ねぇ!!!」
芹沢恭也「やれやれ・・神聖軍の話し方は皆そんな乱暴なのか??」
畑山弐龍「知るか!! 話すことはねぇ!! 死んでもらうぜ!!」
芹沢恭也「やってみろ!!!」

畑山弐龍は魔刀将剣で芹沢恭也に切りかかるが華麗に避ける芹沢恭也に歯が立たなかった。それどころか、剣を振ると簡単に避けられてしまっていること。
またも鍔迫り合いになったところで芹沢恭也は畑山弐龍に話しかけた

畑山弐龍「なぜだ・・なぜ当たらん・・」
芹沢恭也「貴様に教えておこう・・」
畑山弐龍「はぁ??」
芹沢恭也「先代皇帝と貴様の国の天皇が戦っている姿をじっくり監視カメラで録画しておいた。そして観察していてな。わかったのだ」
畑山弐龍「なんだって・・」
芹沢恭也「魔刀将剣はスピードを生かした踏んだり蹴ったりの技が多いとな・・」
畑山弐龍「馬鹿にしてんのか。ゴラァ!!!」
芹沢恭也「事実だろww」
畑山弐龍「コノヤロウ!!!!」

怒りに我を忘れた弐龍は芹沢恭也の扇と鍔迫り合いになっているが扇を力一杯にはじき飛ばすと
すこし隙の出来たところを狙って縦切りと横切りで芹沢恭也のお腹を切り裂いた。

芹沢恭也「こ、こいつ・・・」

血まみれの姿で床に倒れる芹沢恭也。採掘場に響いていた銃撃が一斉に止む・・。
畑山弐龍は芹沢恭也に近づいて4発の銃弾を撃ち込んだ・・。その銃声を聞いた魏凱と宮間も戦いを止めた・・。

竜我 藍「やったな・・」
畑山弐龍「あぁ・・」

すると採掘場の一番奥の方から眩い黒い光と共に採掘場が大爆発を引き起こした。

フェイド艦長「なにが起きた!? なんだ!? あの黒い光は・・」
南方通信兵 「残存していた地上部隊はほぼ壊滅・・あの黒い光に飲み込まれました!!!!」
フェイド艦長「そんなことはどうでもいい!! 全艦隊を緊急回避行動を取るよう連絡しろ!!!」
南方通信兵 「了解です!!!」

黒い謎の衝撃爆破はドンドン広がり南方艦隊、神聖軍艦隊を飲み込んでいった・・。

竜我 藍「弐龍!!! いそげー!!! 降下艇に乗れー!!!!」
龍前 誠「いくぞーつかまれー!!」
朝倉音夢「弐龍、見て!!」
畑山弐龍「あれは・・なんだ!?」

ダンクォート星を丸々飲み込んでしまったその黒い謎の光はダンクォート星を消失させた・・。

フェイド艦長「危なかったな・・しかし、ダンクォート星が消失するとは・・」
南方通信兵 「なにが起きてるんですか・・」
フェイド艦長「とにかく・・残存している戦力をまとめておくように」
南方通信兵 「了解・・」

畑山弐龍「大丸、聞こえるか」
大丸徳満「はい。大丈夫ですか??」
畑山弐龍「艦隊はいくつやられた??」
大丸徳満「大分やられました・・報告書にまとめておきます・・」
畑山弐龍「頼む・・大まかな話しは本国にて行う。全員よくやってくれた・・」

6550年10月30日。ダンクォート星エネルギー採掘場攻防戦は終結した。
しかし、謎の黒い光の衝撃爆破によってダンクォート星が消失した。

神聖軍と南方青龍は目の前に起きた謎の現象に戸惑いつつも各幹部はこの衝撃爆破を調べるため一先ず本国に帰還した。

第1部5項に続く。

END
最終更新:2013年04月14日 17:48