今日は楽しい学園祭!! 学園中が準備に大忙し!! むこぬこ達のクラスは出し物にメイドカフェをやることになった。
みんなが騒ぐ教室でリーダーとなった珠子が指揮することに。

珠 子 「はーいはーい!! 静かに!!」

みんな席について静寂の雰囲気となる。

珠 子 「えっーと、うっうん。出し物にメイドカフェをやることになりましたー!!」

みんな 「イェーイ!!」

桃 子 「い、イェーイ・・・」
美 月 「どうした??  ももちゃん・・」
桃 子 「あの・・接客は・・どうも」
美 月 「あれ、そうなの??」

珠 子 「でね、準備するための係りを決めたいんだけど・・飾りつけは誰やる??」
玲 子 「はーい!!」
珠 子 「はい、玲子、ってやるの??」
玲 子 「ううん、むこちゃんと桃子、美月たちの方がそういうの得意なんじゃない??」
珠 子 「あれま・・あんた、どうなのよ??」
むこぬこ「うぅ~ん、得意でもあるし・・得意といえば嘘になるし・・」
珠 子 「どっちなの!!!!!!」
むこぬこ「はい!! 得意です!!」
珠 子 「まったくぅ~」
桃 子 「私達もですか?」
珠 子 「うん、お願いできる??」
桃 子 「は、はい!! 頑張ります!!」
珠 子 「楽しくね・・美月は??」
美 月 「え、わたし??」
珠 子 「話、聞いてたの??」
美 月 「ううん、聞いてた聞いてた。喜んで!!」
珠 子 「百代たちは洋服を裁縫するの得意??」
百 代 「いいや~」
 梓  「むりやね~」
梨穂子 「むり~だ~よ~」
珠 子 「あっそ・・それじゃ裁縫は私と玲子あと数人の女子で作るとして・・壁にダンボール張って模様とか書いてくれる??」
百 代 「えっあたしたち??」
 梓  「あの~なんでもいいわけ~??」
珠 子 「なんでもいい、わけねぇだろ!! メイド喫茶らしいもの書いてよww」
百 代 「ほーい!!」
 梓  「メイド喫茶らしいねぇ~」
珠 子 「じゃ、大抵の担当が決まったところで作業開始してー!!」

みんな 「はーい!!」

むこぬこ「ももこっち、ちゃんと脚立抑えててねww」
桃 子 「はっはい!!」
むこぬこ「うぇーと、ごれが・・こっちで・・」
桃 子 「ぅえ!?」
むこぬこ「うん??」
桃 子 「は、いいえ・・続けてください・・」
むこぬこ「ふぅーん・・んじゃ・・でぇーと、こごが・・ごっちか・・ゲホゲホ (´-ω-`)」
美 月 「桃子、なに見てんの??」
桃 子 「え?? いいえー、あ、あのーそ、その別にパンツとか見てないです!!!!」
美 月 「パンツ??」
桃 子 「え?? いいえ!!!」
美 月 「むこちゃんの??」
むこぬこ「なにぃ~??」
美 月 「ううん~なんでもないからつづけて~」
むこぬこ「ほぃほぃ~ゴホッゴホッww ほこり凄いな・・(´-ω-`)」
美 月 「なに、桃子っち?? そこの位置で既に丸見え?? (小声)」
桃 子 「な、なにを!!」
美 月 「ほぇほぇ~今日は水玉・・染み付きのおまけ付きか・・・最高やね!! (小声+親指立てる)」
桃 子 「な、なにを言ってるんですか~!! (小声)」
むこぬこ「ももちん!!」
桃 子 「は、はい!!」
むこぬこ「飾りつけのリボン、とって~」
桃 子 「ど、どうぞ・・」
むこぬこ「Thank you~ (*´ω`*) 」
美 月 「ほらぁ~ももちゃんも!! 上見上げてごらん!! (小声)」
桃 子 「え、でも・・ほら!! 失礼ですし・・」
美 月 「なにいってんの・・この前の興奮したのは嘘なの??」
桃 子 「あ、あれはすこし気の迷いと言うか・・なんというか・・」
美 月 「ほらぁー見上げてごらん!!」
桃 子 「もぉ・・少しだけですよ・・どれどれ」
むこぬこ「降りるよ~」

桃子の顔面にむこぬこのお尻がヒット!!
勢いよくむこぬこのお尻の匂いを息を吸い込んで瞬間的に楽しむ桃子。
その瞬間的な娯楽に唖然とする美月・・。

桃 子 「スゥスゥ・・はぁ・・・」
美 月 「かぁ~ (゜д゜;)」
むこぬこ「何かケツに暖かいものが・・ありゃ!! ももちゃん、だ、大丈夫?? (´・ω・`)」
桃 子 「えぇ・・いい匂・・いいえ、大丈夫です・・」
美 月 「DAMMIT !!! (>ω< )」
むこぬこ「みづきちゃん?? ねぇねぇ、ももちゃん。どうよ?? かわいいと思わない??」
桃 子 「そ、そうですね・・ (^ω^;)」
美 月 「くっそ~なぜももちゃんなのだ・・」
むこぬこ「美月ちゃん!! どう??」
美 月 「うん?? う~んいいんじゃない・・?? (´-ω-`)」
むこぬこ「ありゃ・・美月ちゃんには微妙だったか・・」
桃 子 「今度はわたしがやりますね!!」
むこぬこ「おぅ!! 交代ね~了解!!」
桃 子 「おぅーと・・揺れる・・」
むこぬこ「ちゃんと抑えとるからね~」
桃 子 「お、お願いしますー」

数日が経過して・・教室は一段と華やかしい感じとなった。

珠 子 「おぅー凄いねぇー!!」
玲 子 「綺麗だねー」
むこぬこ「わたしと桃子で取り付けたよ!! 美月ちゃんのデザインだけどね!!」
珠 子 「ほほぅ!! 美月もナイスー!!」
美 月 「つ、疲れたww」
玲 子 「私達も洋服が大体完成したよー」
むこぬこ「へぇ見せて!! ほおぅー!!」 

白を基調とした可愛いメイド服が目の前にお披露目された。

むこぬこ「すごいねぇー!!」
珠 子 「大変よ・・意外に・・」
玲 子 「みんなの寸法測りが大変・・」
むこぬこ「ご苦労様です!! 人(-ω- )」
珠 子 「そんな・・大げさだよ~」
むこぬこ「百代ちゃんたちは??」
百 代 「出来たよ~!! どう??」
むこぬこ「かわいいね!!」
美 月 「ギャルなのにまともな物は書けるのね・・見直したわー」
百 代 「失礼ねぇ?? これぐらい書けるわよ!!」
美 月 「あら、そうなのね・・」
百 代 「ふぅーんだ!! ( ̄^ ̄#)」
むこぬこ「まぁまぁ!! ふたりとも・・」
珠 子 「さて、明日、本番だから皆で食材買いに行こう!!」
むこぬこ「うぉー!!」

そして翌日!!! 遂に念願の学園祭が始まった!!
むこ、桃子、美月、梓が接客係りとオーダーに任命されその他は調理と食器洗いになった。
珠子は集計とレジ係りに。

むこぬこ「いらっしゃいませ!! ご主人様~」
桃 子 「い、いらっしゃいませ!! ご、ごしゅじさまー!!」
男性客A 「へぇ~メイド喫茶か・・」
むこぬこ「どうですか!! おいしいですよ~」
男性客B 「なぁ~入ってみようぜ??」
男性客A 「あぁそうだな、女の子も可愛いし!!」
桃 子 「ど、どうぞ・・お客様2人入りますー!!」
美 月 「はーい!!」

男性客AとBを席に誘導する美月。

美 月 「ようこそ、ご注文は何になさいますか??」
男性客A 「えっーとね・・それじゃ」

お店の前で接客するむこぬこの前に見た事のある顔の男性が近づいてきた。

むこぬこ「あら!! 斉藤君!!!」
斉 藤 「どうも・・」
男性友達「うぃーす!! この子例の??」
むこぬこ「うん??」
斉 藤 「うん・・むこちゃん・・」
男性友達「うぃすー!!  こいつの友達の榊原ですー!!」
斉 藤 「おいおい・・慣れなれしいぞ!! もっと紳士にだな・・」
榊 原 「おいおい、チミは何を言っているんだい?? 最初はフレンドリーに話しかけるのが一番なのだよww」
斉 藤 「フレンドリー・・ねぇ・・」
むこぬこ「友達ですかい??」
斉 藤 「うん・・友達で同じクラスなんだ」
榊 原 「どうもー!! むこちゃんの洋服、可愛いねぇ!! 最高!!! (>ω<)/」
むこぬこ「えへへ (*´ω`*) 」
斉 藤 「おぃおぃ・・」
むこぬこ「斉ちゃんもお店に来たの??」
斉 藤 「あ、う、うん・・そうだよ・・」
榊 原 「さいちゃん!? 斉藤!! そんなに仲がいいのかぁー!!!」
斉 藤 「あぁ、メールアドレス交換してもらってから・・ね??」
むこぬこ「うん!! とても気が合うんだよ。ねぇ~??」
斉 藤 「う、うん (´・ω・`)」
むこぬこ「まぁ、榊原君も気を落とさないでお店入って元気出してね☆」
榊 原 「ありがとうございます (泣)」

お店の席に座る男子2人・・。

榊 原 「うぅ~むこちゃん。やさしいお (´д`*)」
斉 藤 「ほらぁ、男がみっともないぞ・・」
榊 原 「てめぇはいいぜ。女友達がいるんだからな・・このリア充め!! (`・ω・´)」
斉 藤 「はぁ?? いや、まだ彼女ではないぞ!? はっきり言っておくが・・ただな・・」
桃 子 「あ、あの・・ご注文はお決まりでしたら、お伺いしますけど・・」
榊 原 「(な、なんだ・・この小さくて明らかにロリっ子を思わせる娘は!? 可愛い!!!)」
榊 原 「あの・・君、名前はなんていうの??」
桃 子 「え、名前ですか??」
斉 藤 「おい!! 突然・・ナンパとはな・・」
榊 原 「聞かせて欲しいな~」
桃 子 「へぇ~と、ももこです・・あの・・」
榊 原 「桃子ちゃん・・可愛い名前だね・・ここの女子校の子??」
桃 子 「あ、あの・・えっと・・」
斉 藤 「おぃおぃ・・」
榊 原 「あれ??」
斉 藤 「あ、ごめんね。桃子さん、まだ決まってないよ・・ごめんね」
桃 子 「あ、分かりました・・失礼します・・」
榊 原 「てめぇ・・」
斉 藤 「ナンパすんなよww」
榊 原 「いいじゃん別に!! (小声)」
斉 藤 「あの子、一応むこちゃんの友達だぞ・・困らせんなよ・・」
榊 原 「マジ!?」
斉 藤 「あぁ・・」
榊 原 「やっちったなぁ・・」
斉 藤 「注文、早く決めようぜ・・」
榊 原 「あーはいはい・・」
斉 藤 「これでいいか。おまえは??」
榊 原 「これでええわ」
斉 藤 「じゃ、言うか。あのー」

桃子ではなく近くを通りかかった梓が請け負った。

 梓  「はーい。少々、お待ち下さーい」
榊 原 「あの黒い子もいけるな・・」
斉 藤 「お前な・・いい加減にしろよ!? (小声)」
榊 原 「いいからいいから・・・」
斉 藤 「まったく・・どう言われても知らねぇーぞ・・」
 梓  「はいはーい。注文決まった??」
斉 藤 「あのーこのドリンクの・・」
榊 原 「君可愛いね!! 名前は??」
 梓  「なになに? ナンパ??」
榊 原 「教えてよ!! 可愛いし!! ねぇ!!」
 梓  「ふぅーん、どうしよっかな・・。うん、いいよ~。梓だよ~よろぴくー(*´ω`*) 」
榊 原 「あ、あずさちゃん!!! 可愛い可愛い!!! 最高だわ!!」
 梓  「マジ?? 褒めてもなにもあげないよ~??」
斉 藤 「榊原!! いい加減に!!」
 梓  「お連れの人もナンパとか??」
斉 藤 「いいえ、自分は・・」
 梓  「あら、つまんない・・ねぇ、あんたの名前は??」
榊 原 「おれ?? 榊原~!! よろしくね、あずさちゃん!!」
 梓  「どうも~!!」
斉 藤 「あの相方が失礼なことを・・そろそろ注文いいですか??」
 梓  「うん、なにする~??」
斉 藤 「焼きそば2つ、コーラ2つ。お願いします・・」
 梓  「またねぇーさかき君~♪」
榊 原 「よっしゃ~ギャル最高!! あれは物にできる!!」
斉 藤 「物にできるって・・ギャル系だろ・・大丈夫なのか・・」
榊 原 「おまえは何も分かってないな~!! ギャルはな、テンションが可愛いんじゃないか!!」
斉 藤 「ほぃほぃ、よーく分かりませんっと・・」
むこぬこ「はーい、お待たせぃ!!」

ふたりのところに料理の「焼きそば」と「ドリンク」を置いてくれるむこぬこ。

斉 藤 「あ、ありがとう。むこちゃん・・美味しそうだ」
むこぬこ「褒めないでよ~うふふ♪ 奥で作ってくれてる子がいるから後で言っておいて上げるね☆」
斉 藤 「榊原君も来てくれてありがとうね☆」
榊 原 「いいえ、むこぬこさんの可愛いお顔だけでお腹いっぱいですよ~アハハ!!」
むこぬこ「ありゃま、うふふ♪ (´д`*)」
斉 藤 「おい、むこちゃんになんて事言うんだよ・・」
榊 原 「お~ぃ、ヤキモチか~??」
むこぬこ「焼餅?? (・ω・)」
斉 藤 「べっ別にそんなんじゃ・・・」
むこぬこ「変な斉ちゃん~、それじゃ、ゆっくりしていってね~斉藤君、榊原君~☆」
榊 原 「うぃすー!!!!!」
斉 藤 「う、うん」

静かに違う席にオーダーを聞きに行くむこちゃんの後姿を見る斉藤君。

榊 原 「おまえさ・・」
斉 藤 「なんだ??」
榊 原 「好きだろ・・あの子・・むこちゃんのこと」
斉 藤 「え、なんだよ・・」
榊 原 「だってよ・・お前、むこちゃんの前じゃ随分と緊張してさ、言葉が変になりそうだぞ・・」
斉 藤 「そ、そうか?? でも・・」
榊 原 「でも・・なんだよ??」
斉 藤 「むこさん・・彼氏とかいるのかな・・」
榊 原 「お前さ、男子寮に帰ってきたとき・・俺になんて言ったよ・・」
斉 藤 「な、なんてって・・」
榊 原 「あの子いきなり抱いたとか・・布団に潜り込んで恥ずかしいそうにしてたじゃん」
斉 藤 「あれは・・その・・・気が動転してて・・軽はずみでやってしまったというか・・」
榊 原 「てめぇよ・・その「軽はずみ」って言葉、あのむこちゃんに言う気か??」
斉 藤 「いわねぇよ!!! む、むこちゃんが傷付くだろ・・」
榊 原 「じゃ、どうすんだ??」
斉 藤 「お前の言うとおり、俺はあの子のことが好きだ・・出会った時から・・」
榊 原 「そりゃ、そうだろうな・・落とした猫柄の財布の持ち主が美女じゃなww」
斉 藤 「・・・・」
榊 原 「告白してみろよ・・」
斉 藤 「はぁ!?」
榊 原 「玉の如く、当たって砕けろ!! そうすればスッキリするって!!」
斉 藤 「でも・・告白するって俺なんもわからねぇし・・どうやればいいのか。分からないぞ・・」
榊 原 「じゃ、今日の昼時に彼女の時間が空いたときを狙って呼び出すから俺が!!」
斉 藤 「お前の名前でか??」
榊 原 「馬鹿かおまえは!! 俺が代わりに「斉藤のやつがさっき屋上で会いたいって言ってたよ」って言ってあげるってことだよ」
斉 藤 「なんだ・・そういうことか・・びっくりしたー」
榊 原 「それじゃ、決まったら、そろそろ勘定済ませるか・・」
斉 藤 「頼む。恩にきるよ・・」
榊 原 「失敗しても成功しても何か奢れよ??」
斉 藤 「あぁ、わかったよ・・」

レジに並ぶ二人。

珠 子 「はーい。ありがとうございます!! 合計1,200円になりますー」
榊 原 「はい」
珠 子 「ありがとうございましたー!! また来てねー☆」

数時間後。むこちゃんがオーダー交代時間になり、前半のむこぬこ達は衣装を着替えて
学園祭を見回ろうと教室を出たところで榊原がむこぬこに話しかけた。

むこぬこ「おぅー榊原君~。なにしてんの?? 休憩??」
榊 原 「いや、あの・・むこちゃん」
むこぬこ「ほ~ぃ」
榊 原 「えっと、さっき斉藤の奴が屋上でむこちゃんとお話したいから屋上で待ってるって・・言ってたよ」
むこぬこ「ほぇ?? 斉藤君が~?? なんだろう??」
榊 原 「そんじゃ、斉藤によろしくねー」
むこぬこ「うん、わざわざ、ありがとね~☆」

むこぬこは階段を駆け上がり屋上に出ると斉藤君が手すりに寄りかかって風景をずっと眺めていた。
(千と千尋の神隠し [いのちの名前] Piano ver)

むこぬこ「あの、斉藤君・・」
斉 藤 「あ、むこちゃん・・榊原、伝えてくれたんだ・・」
むこぬこ「うん・・・教室前で待っててくれててね・・」
斉 藤 「そうなんだ・・」
むこぬこ「で、なにかな・・お話しって・・・」
斉 藤 「うん・・あの、むこちゃん、ちょっとこっちに来て・・」
むこぬこ「うん・・」

むこぬこは静かに・・斉藤君のそばに来る・・。

斉 藤 「ここからの眺めは綺麗だよね・・」
むこぬこ「うん・・綺麗だよね・・」
斉 藤 「僕達が行ったディズニーランドってあの辺りかな・・」
むこぬこ「もっと遠いよ・・東京だからね・・・」
斉 藤 「そうだよね・・こんなにも太陽が綺麗なのに・・手で掴めそうなのに・・どこか遠い気がして・・」
むこぬこ「うん・・」
斉 藤 「・・・・」
むこぬこ「・・・・」
斉 藤 「・・・・」
むこぬこ「ねぇ・・斉藤君・・はな」
斉 藤 「実はさ・・」
むこぬこ「ほぇ??」
斉 藤 「俺、むこちゃんの財布を拾って君に渡したときから・・」
むこぬこ「うん・・」
斉 藤 「ずっと・・頭から離れないんだ・・君のことが・・」
むこぬこ「うん・・数日前さ・・あの雨の日・・抱いてくれたよね・・」
斉 藤 「うん・・」
むこぬこ「遊びだよね・・」
斉 藤 「そんなこと・・」
むこぬこ「ううん・・いいの。どうせ遊ばれたって分かってたし・・」
斉 藤 「俺は・・むこちゃんの・・こと・・」
むこぬこ「うふふ・・♪ ううんいいの・・ど、どうせ・・分かってたし・・うへへ。おかしいな・・雨でも降ってるのかな・・」
斉 藤 「俺別に・・あっ」

斉藤が見たのは愛くるしい微笑みを浮かべながら大粒の涙を流すむこぬこの姿だった・・。

むこぬこ「うへへ・・はぁ・・おかしいよ。斉藤君、涙が止まらないよ~」
斉 藤 「俺・・俺は・・」
むこぬこ「うん??」

斉藤は号泣するむこぬこの頭を優しく撫でた・・。

むこぬこ「え、斉藤君・・」
斉 藤 「俺は別にむこちゃんを遊びで抱いたわけじゃない・・これは絶対だ・・信じてほしい」
むこぬこ「うへへ・・斉藤君、じゃなんで、抱いて・・くれたの・・??」
斉 藤 「俺、上手く言える自信ないけど・・正直に言います!!」
むこぬこ「う、うん・・な~に??」
斉 藤 「俺は・・俺は・・むこちゃんのことが大好きです・・めっちゃくちゃ大好きです・・」
斉 藤 「・・・。この世でもっとも・・好きな女の子です・・どうか・・」
むこぬこ「どう~か??」
斉 藤 「どうか・・・」
むこぬこ「・・・・」
斉 藤 「・・・・どうか」
むこぬこ「・・・・」
斉 藤 「どうか、俺と。つ、付き合って下さい・・むこさん・・お願いです!!!!」
斉 藤 「幸せにしてあげられるか・・分からないけど・・俺と・・その・・あの・・その・・えっと・・」
むこぬこ「うん・・顔上げてくれるかな??」

号泣して泣いてしまった斉藤君・・。
静かにその顔をむこぬこちゃんに向ける。
しかし、涙のせいで怒ってるのか。困ってるのか・・。分からずにいた・・。

斉 藤 「はい・・・」
むこぬこ「ほぉ~ら、涙拭いてあげるね・・」
斉 藤 「ぐすん・・ぐすん・・えっと、あの・・・」
むこぬこ「うん??」
斉 藤 「あの・・」
むこぬこ「付き合ってくれるかってこと??」
斉 藤 「ダメですか・・やっぱりそうですよね・・すみませんでした!! 俺もう帰りますー!! 失礼しましたー!!!」

突然帰ろうとする斉藤君の手を掴むむこぬこ。

むこぬこ「こらぁ!!」
斉 藤 「むこさん・・」
むこぬこ「女の子の返事も聞かずに帰るの??」
斉 藤 「え、えぇ・・でも・・」
むこぬこ「卑怯だよ?? 斉藤君は・・」
斉 藤 「俺が卑怯・・ですか・・」
むこぬこ「そうだよ~。自分の気持ちだけ伝えればそれで終わり?? そうじゃないでしょ??」
斉 藤 「はい・・でも怖くて・・」
むこぬこ「・・・・」

すると、むこぬこは斉藤の頭を胸にそっと寄せた・・。

斉 藤 「あ、あの・・な・・な・・」
むこぬこ「いい?? 斉藤君・・私は一言も「ダメ」「お断りします」「ごめんなさい」なんて言ったの?? 」
斉 藤 「いいえ・・言ってないです・・」
むこぬこ「ね?? 学園祭もあと数時間で終わるし・・始めてのデート」
斉 藤 「え・・」
むこぬこ「ここから・・・始めてみない??・・・私達の関係・・・これからもずっと・・」
斉 藤 「それじゃ・・」

むこぬこの顔を見上げる斉藤君・・。

むこぬこ「うん!! あなたのプロポーズ、お受け致します。今後とも末永く仲良くやっていきましょう・・ねぇ??」

その愛しい笑顔でプロポーズを引き受けた笑顔は斉藤君にとって掛け替えの無い宝となった。

斉 藤 「ありがとうございますー!!! やっしゃー!!!!」
むこぬこ「 うふふ (*´ω`*)  」
斉 藤 「あの、あのーそれじゃ、あのー!!」
むこぬこ「うふふ、ちょっと落ち着こうねww」
斉 藤 「ひとつ、お願いしてもいいですか!?」
むこぬこ「なにかな~?? 斉藤君♪」
斉 藤 「キスしても・・いいですか??」
むこぬこ「えっ!? それまた・・すごいお願いだね・・」
斉 藤 「ダメですか・・」
むこぬこ「ううん・・いいよ・・斉藤君の好きなキスしてあげるね・・」
斉 藤 「はい・・お願いします・・」

2人は・・誰もいない屋上で濃厚なディープキスを数分にも渡り行なった・・。

むこぬこ「なんだか・・恥ずかしいね・・」
斉 藤 「いや、俺は恥ずかしくなんかありません。むこさんのこと・・大好きですから・・・」
むこぬこ「うふふ、斉藤君・・ はぁーん (唇を向ける)」
斉 藤 「むこさん・・」

再び、キスする・・ふたり・・。

次回・・。「初めてのデート!!」 お楽しみに☆

END
最終更新:2013年05月13日 07:03