<p> ウラル語族フィン・ウゴル語派の言語の一つ。ヨーロッパの言語の中では珍しく、インド・ヨーロッパ語族に属していない。ハンガリー語とは同じウラル語族に分類されているものの、互いの話者はほとんど意思疎通ができないくらいの隔たりがある(一方エストニア語とはかなり似ている)。使用文字はラテン文字。<br /> 歴史的に長年、ゲルマン語派であるスウェーデンの影響下にあったことから、ウムラウトの使用などの点で他のゲルマン語派の文字と共通しているところがある。</p> <p><br /><strong>ダイアクリティカルマーク</strong></p> <ul><li>使われるダイアクリティカルマークは基本的には<strong>ウムラウト(ä, ö)</strong>のみであり、ドイツ語配列やエストニア配列などを使用することがほぼ可能であるが、ごくまれにスウェーデン語の地名などを表すためにリング符号付きのåが使われることがあると言われている。リングはほぼ出てこないが、万全を期するのであればリングも出せる配列を使う方がよいかもしれない。<br /> </li> <li>ダイアクリティカルマークの種類は少ないが<strong>ä, öともに頻出</strong>であり、特にäはフィンランド語全体の約3.5%を占める(öは約0.5%)。<br /> しかも「長音は母音を二つ並べて表現する」という規則があるため、<strong>ääと連続で打鍵</strong>する機会が多い。</li> </ul><p> </p> <p><strong>配列</strong></p> <ul><li>インターナショナル配列など、デッドキーによる二打鍵でウムラウトで出すような配列ではロスが大きくなってしまう。</li> <li> フィンランド語配列・ドイツ語配列・エストニア配列など、<strong>ウムラウト付き文字を一打鍵で出せる配列の使用をおすすめする</strong>(ほかにparaph配列でもäは一打鍵で打てる)。<br /> 覚えるべき文字はäとöの2つだけであり短時間の練習で習得が可能なため、導入のメリットはとても大きいだろう。</li> </ul><p> </p> <p><strong>その他</strong></p> <ul><li>トルコ語やハンガリー語と同じく<strong>母音調和</strong>がある。フィンランド語には前舌母音(ä, ö, y)、後舌母音(a, o, u),中舌母音(i, e)と三種類の母音があるが、このうち前舌母音と後舌母音は一つの単語のなかで共存することはできない。この規則もあるため、一つの単語内で同じ文字がよく出てくる(ただし複合語などでは一つの単語の中に前母音と後母音が混在することもある)。</li> <li>ゲルマン語派の言語と比べると母音の比率が高く、やや日本語のローマ字入力に近い面も持ち合わせている。</li> </ul><hr /><h3><フィンランド語配列の画像></h3> <p>通常の状態<br /><img alt="" src="http://img.atwikiimg.com/www7.atwiki.jp/multilingual/attach/9/114/FI1.jpg" style="width:779px;height:194px;" /></p> <p>Shiftを押した状態<br /><img alt="" src="http://img.atwikiimg.com/www7.atwiki.jp/multilingual/attach/9/115/FI2.jpg" /></p> <p>Altキーを押した状態<br /><img alt="" src="http://img.atwikiimg.com/www7.atwiki.jp/multilingual/attach/9/116/FI3.jpg" style="width:779px;height:194px;" /></p>