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親愛なるキャンベリー。
もっとそばでキスをしてあげるよ。
髪もとかしてあげるからね。そしたら海を見に行こう。ふたりで。
君はいつも迷ってばかりで踏み出せないけれど。
覚えていて。夏の日の憧れを。

やりたいことしようぜ。キャンベリー。
寂しくならないように。
やりたいようにやろぜ。キャンベリー。
あの頃みたいに。

親愛なるキャンベリー。
今日は魚釣りをして遊ぼう。
ラムネを飲み干したら裸足で走って行こう。海まで。
僕らいつか大人になるけれど怖くはないさ。
忘れない。夏の日の冒険を。

やりたいことしようぜ。キャンベリー。
退屈知らずのまま。
やりたいようにやろうぜ。キャンベリー。
あの頃みたいに。



夜勤に向かうバスの中、不意に思い出したメロディ。
それはずっと昔に僕が作った曲のメロディだった。
タイトルは『キャンベリー』
不思議なもので、芋づる式に、歌詞もメロディもコードも全部思い出すことができた。
(特定のモデルはいなかったけど、キャンベリーは僕の理想の女の子だったのだと思う。うまく言えないけれど。ハックルベリー・フィンみたいな女の子。アンディ・ウォーホールの描いたキャンベルスープみたいな女の子。うまく言えないけれど)。

今が格段しんどいというわけじゃない。
仕事は楽しいし、スタッフも親切にしてくれる。患者さんの多くは愛すべきひとたちだと思う。
それでも僕は自分を肯定することができない。
看護補助という仕事はホペイロみたいなものだ。
スパイク磨き。
けして表舞台には立てない。
だから看護師になりたかったんだと思う。

今の自分を肯定するのはひどく難しい。
17時間夜勤をして、クタクタになって家に帰って「もういいじゃねえか」と思うんだけど、楽にはなれない。

昔は歌を歌うことで自己を肯定できていた。
もう歌は歌えない。
やっぱり僕は小説を描くしかないのだと思う。
それ以外に自分を肯定する術を僕は知らない。


カテゴリ: [2009年09月] - &trackback() - 2009年09月24日 21:30:13

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最終更新:2009年09月24日 22:50