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昨日今日と前髪を上げて仕事に行った。イメージは池袋ウエストゲートパークの窪塚洋介である。イメージ自体がかなり古い。そしてもちろん全然窪塚にはならない。
僕が前髪を上げて行ったのには理由がある。
肌が極端に弱いのだ。
おでこが前髪に負けてかぶれてしまうのだ。
空気中の埃やカビにもまったく勝てない。自分の汗にすら負けてしまうという
ナイーブさだ。ここまでセンシティブだと生きていくのが本当に辛い。
季節変わりなので肌の調子がすこぶる悪い。前髪が触れるとピリピリして痛いので髪をワックスでバックに流したわけだ。
自分で言うのもなんだけど、これがまったくカタギに見えない。
チンピラかホストかポン引きかキャッチにしか見えない。
黒いスーツとグレーのシャツというのがいけないのかもしれない。髪が茶色いのもいけないのかもしれない。どう見ても「ね、ね、ね」などと言いながら女の子を追い回してそうなにいちゃんにしか見えない。
そんな格好で宮部みゆきさんの『ブレイブストーリー』読んでんだけど(笑)何したいひとなのか全然わかんないっていう。
そこで僕は考えた。黒スーツ。オールバック。このスタイルでどんな本を読むべきか。
まず一番最初に思いついたのが馳星周『不夜城』(笑)あと『新宿鮫』とか。眠らない街の男たち、みたいな。でも実際黒スーツで『不夜城』読んでたらかなりのバカだ。
次に思いついたのが『空手バカ一代』
俺強えぜ!? っていうのを全身でアピールするわけだ。『空手バカ一代』を読みながら時折周囲にガンを飛ばし「殺すぞ!? 殺すぞ!?」と呟くのだ。もうただのバカ一代である。
その他にも楳図かずおの『神の右手悪魔の左手』とかクライブバーカー『ミッドナイトミートトレイン』とかいろいろ考えたのだけど。
坂口安吾が一番かっこいい。
どういうプロセスを経たのかは思い出せないけど。坂口安吾が一番かっこいいという結論になった。
黒服、長髪、読んでるのは坂口安吾。しかも『不良少年とキリスト』だ。これは相当かっこいいぜ!?
『不良少年とキリスト』は太宰治の死に寄せた文章だ。安吾は『不良少年とキリスト』の中で太宰治とドストエフスキーを論じていた。
彼はついに神様を創造してしまった。
そう安吾は言った。
ついに神様を創造しちまったんだ、と。
今まで坂口安吾の言葉に何度救われたかわからない。
これからも救われていくんだろうと思う。
救われなさみたいなものは、いつまでも残っている。
仕事帰り。武蔵境の日本海庄屋で恋人と恋人の友人のアサコさんとお酒を飲む。
「カタギには見えない」
やっぱりそう言われてしまった。
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日記] - &trackback() - 2006年10月12日 23:23:57
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最終更新:2006年10月13日 00:09