www.kansen-yobo.com/influenza/ugai.html
(1)うがい
う がいは、機械的な洗浄効果や、さらにうがい薬を用いた場合は、殺菌力や化学的洗浄効果によって、口腔を通じて侵入してくるウイルスや細菌などに対して効果 を発揮します。うがいによって、口の中がスッキリしてリフレッシュした気分になったり、口臭を防いだり、虫歯や歯周病を防ぐのもこれらの効果の組合わせに よるものです。
空気中の細菌やウイルスなどに対する人の防御機能として、まず、だ 液などの分泌液には殺菌成分が含まれています。α-連鎖球菌などの口腔内の微生物は、外から来る細菌などが定着するのを防いでいます。ノドには細かい毛 (線毛)と、その表面に粘液があり、この粘液が細菌やホコリなどをとらえ、線毛運動が粘液といっしょにこれらを外にむかって追い出します。それらを乗り越 えて肺にまで達するものもいますが、肺にはマクロファージという細胞がいて、細菌を食べて消化して殺菌します。肺の好中球も同じように菌を殺します。
うがいは、口腔やのどを洗浄して、細菌やちり・ホコリなどを粘液といっしょに除きます。
また、のどを適度に刺激して粘液の分泌や血行を盛んにしたり、のどの潤いを保って、線毛運動の衰えを防ぐという効果が考えられます。
うがいの予防効果に科学的根拠がないといわれて久しかったのですが、最近、京都大学のグループよって、うがいの「かぜ」予防の有効性が科学的に実証されました。
2002~2003年の冬場に、全国で18~65歳の合計約380名のボランティアを、「水でうがい」、「ヨウ素系うがい薬でうがい」、「何もしない」の3群に分けた2カ月間の追跡調査が行われました。うがいは15秒を2度行い、1日3回以上実施されました。
その結果、「水うがい群」は対照の「何もしない群」に比べてかぜの発症が40%減り、うがいのかぜ予防効果が実証されました。
ただ、「ヨウ素系うがい薬群」では、対照群と差がなく、はっきりした予防効果がみられませんでした。この原因として、正常細菌のバランスが、薬によって壊されたためではないかと推測されています。
文献:
ただし、この試験では、調査対象からインフルエンザは除かれています。インフルエンザウイルスは、かぜのウイルスよりも感染力が強いと考えられるので、この研究結果が、インフルエンザに適用できるかどうかはわかりません。
インフルエンザの予防にうがいは効果がないのではないかと、その根拠としてよくあげられるのが、「インフルエンザウイルスは気道の粘膜に取り付くと約20分で細胞の中に取り込まれるが、20分毎のうがいは現実的でない」というものです。
と ころが、紅茶による1日2回のうがいによって、インフルエンザの罹患率が低下したと専門誌に報告されています。 紅茶の予防効果は、その成分(カテキン)がウイルス粒子のスパイクへに付着して、細胞への吸着を阻止するためとされています。カテキンの効果については議 論のあるところで、うがいによる洗浄効果によるものかもしれませんが、いずれにしても細胞の中に入ったウイルスに効くわけではありません。それでも、予防 効果が見られたということは、ウイルスの侵入や吸着、細胞への 取込み は、1日中絶えず起こっているわけでもないのかもしれません。また他の要因によって、ウイルスの取り込みが遅いことがあるのかもしれません。
とにかく、うがいは、インフルエンザを含めかぜのような感染様式をもつ感染症には一定の効果は期待できると思われます。
うがいの有効性

口 腔内や咽頭に存在する細菌(黄色ブドウ球菌、緑膿菌、インフルエンザ菌、セラチア菌、肺炎球菌など)は、プロテアーゼやノイラミニダーゼを産生し、歯周や 咽頭の粘膜を覆っている粘液層を破壊し、上気道粘膜細胞がもっているインフルエンザウイルスなどのウイルスに対するレセプターを露出させることによって、 ウイルス粒子の粘膜細胞への吸着を高めるといわれています。ノイラミニダーゼはインフルエンザのHAの開裂を促進させて、増殖したウイルスが細胞の外に出 るのを助けます。したがって、ウイルスに直接効果がないとしても、うがいは、口腔内のプロテアーゼなどを産生する菌を減少させ、インフルエンザウイルスの 活性化を阻止することによって、インフルエンザウイルスの感染を予防する効果が期待できます。

・うがい薬の選択
水だけのうがいでもかぜの予防効果があることが実証されましたが、適切なうがい薬を使用すれば、その効果がより高くなることが期待できます。
健康管理のための日常的なうがいには、安全性が高く、作用の穏やかなうがい薬(コロロやコロロSP)が有用と思われます。殺菌力はヨウ素系うがい薬と比較すると弱いものの、洗浄力があるため、殺菌とともに洗い流す効果が期待できます。「うがい薬コロロ」や「うがい薬コロロSP」は、学校や労働衛生の場で長年にわたって使用されてきた実績が、安全性の証明となります。
インフルエンザの流行期間中は、のどに付着したウイルスや感染の手助けをする細菌をより確実に殺菌するために、殺菌力の強いヨウ素系うがい薬(コロロダイン)でうがいをするのがよいと思われます。
ただし、ヨウ素系うがい薬にはいくつかの欠点がありますので、注意が必要です。まず、独特の味があり、また刺激性が比較的強いため、好まない方もいます し、ヨウ素アレルギーの方もいます。日本人ではあまり問題になりませんが、血中のヨウ素濃度を高め、甲状腺異常の原因になるという指摘もあります。また、 かぜの予防効果において指摘されたように、口腔やのどの常在細菌に影響を及ぼし、感染を起こしやすくするおそれがあります。
したがって、ヨウ素系のうがい薬を使用する場合は、自分の周辺に流行している時だけなど、比較的短い期間を決めて使用するのがよいと思われます。
健康管理には、毎日定期的に。ちょっとした休憩やトイレにいったときなど、ついでにうがいをという感じで、毎日数回のうがいが習慣になることが、大切で効果的だと思われます。
手洗いは、感染を防ぐ上 で非常に重要であることは、世界の常識になっています。かぜの予防といって真っ先にあがるのも、この頃は手洗いです。インフルエンザウイルスはかぜのウイ ルスより感染力が強いため、咳やくしゃみで出た飛沫を直接吸込んで感染することが多いようですが、飛沫で汚染された手指や物、周囲環境の表面から手を介す る接触感染も経路のひとつです。
インフルエンザの流行時期には、電車の吊革や公衆電話の受話器、ドアノブなどから多くのウイルスがよく分離されるそうです。ドアの取っ手、テーブルの表面で2時間あるいはそれ以上の時間、ウイルスは感染性をもっていることが知られています。
手洗いは、ふたつの観点から、インフルエンザの感染防止に重要です。
自分が感染していない場合、手洗いによって手指を介する接触感染を防ぐことができます。
自分が感染(発症)している場合は、汚染された手指を介する周囲環境を汚染を抑えて、接触感染によって周りの人に広がるのを防ぐことができます。
手洗いの有効性

石けんで泡立てながら、15秒から20秒洗いましょう。洗ったあとに手をしっかり乾かすことも大切です。

インフルエンザウイルスは、エンベロープという脂質性の膜をウイルス粒子のいちばん外側にもっており、この膜にウイルスが細胞に感染する上で重要なHAやNAがあります。
エンベロープは、ウイルス増殖して細胞から出るときに、被って出て来るもので、したがって、ヒトに感染するウイルスは、その成分がよく似ています。エンベ ロープは、脂質性(水に溶けにくく油に溶けやすいような性質)のため、エタノールなどのアルコールによって簡単に壊されます。エンベロープを壊されたウイ ルスは、感染に重要なたんぱくなどを失うので、感染性がなくなります。
エンベロープを持つウイルスは、消毒剤などに対する抵抗性が一般に弱く、作用の穏やかなものでも効くことが知られています。
石けんなどの界面活性剤は、脂質性の相互作用で付着したウイルスを落としやすくすると考えられます。また、殺菌剤などを含むものは、エンベロープに作用し てウイルスの感染性をなくす効果も期待できます。より確実に行いたい場合は、手洗い後に速乾性のアルコール製剤を使用するとよいでしょう。
汚れが目に見えて明らかなときは、石けんと流水(またはお湯)で手を洗いましょう。
石けんと流水が使用できないときや汚れが明らかでない場合は、アルコール系の速乾性手指消毒剤が利用できます。
お湯の使用や、頻繁な手洗い、手指消毒は手荒れに繋がることがあります。手荒れがあると手洗いがおろそかになりやすいので、手洗い、手指消毒が多くなる流行シーズンは、手肌のケアも大切です。
帰宅時
咳やくしゃみの後
The American Society for
Microbiologyによる全国的な調査によると、おむつの交換の後や食事の前に手を洗うという人はほとんどだが、咳やくしゃみの後に手を洗う人はほ
とんどいなかったとのこと。米国の調査ですが、日本でもおそらく同様と思われます。
健康管理としては、トイレの使用後、食事の前。
インフルエンザだけでなく感染防止の観点からは
血液などの体液、汚物などを扱う作業をした後、見た目に汚れているかどうかに関係なく、手を洗いましょう。手袋をしていても、外した後は手を洗います。
傷口に触れる前後も手を洗います。
WHO(世界保健機構)が示すインフルエンザ予防のための手洗いすべきとき
(Prevention and Control of Influenza due to Avian Influenza Virus A (H5N1))(2005.3.30改訂)
症状のある人がマスクをすることで、咳やくしゃみの飛沫をマスクの内にとどめ、環境周囲への飛散をある程度防ぐことができると思われます。ウイルス自体の 大きさ(100μm~1000μm)は、マスクの目に比べるとはるかに小さいものですが、飛沫はその大きさや表面の電荷(帯電)によって、マスクに捕捉さ れます。

最近では「エチケットマスク」という言葉も使われるように、マスクはまわりの人にうつさないための気配りが必要です。病院を受診するときはマスクをしましょう。
感染していないヒトがマスクをすることで、飛沫の吸入を抑えるだけでなく、汚染された手で鼻や口を触る機会が減り、接触感染の防止になります。のど周辺の乾燥を抑え、のどの防御機能が低下するのを抑える効果をうたったマスクもあります。
ただし、症状のない人が感染していないとは限りません。インフルエンザ感染者は発症の1日前から感染性があります。したがって、流行時期には、症状のあるなしに関係なく、マスクを着用することによって、周囲へ感染が広がるのを抑える効果がより高くなると考えられます。
(マスクの種類)
ウ イルス対策には、SARSの際にも使用されていたN95マスクが好ましいですが、呼吸がしにくく日常の生活には向きではありません。飛沫の拡散を防ぐに は、手術用マスクのようなものがよいと思われます。なお、どんなにマスクの性能がよくても隙間があると効果は半減しますので、マスクは鼻と口にぴったり フィットするものを選ぶことが大切です。
空気が乾燥すると、繊毛運動などの、のどの粘膜の防御機能が低下してインフルエンザにかかりやすくなります。

ま た、空気中の湿度とインフルエンザウイルスの生存率について、相対湿度50%でウイルスの生存率が急速に低下するというデータがあります。相対湿度ですの で、室内の温度により生存率への影響は多少あるかもしれませんが、部屋が乾燥しないようにすることによって、インフルエンザの感染を防ぐことができます。 例え飛沫核が部屋に浮遊していても、ほとんどのウイルスは感染性を失っていると考えられます。
ただし、湿度が高くても数時間では10分の一近くのウイルスが生存している可能性があるので、まめに部屋を換気することも必要です。
湿 度がインフルエンザの流行においても重要であるといわれており、絶対湿度5g/m³以下で流行が始まるという報告があります。絶対湿度5g/m³以下は、 空気中に飛散したウイルスが6時間後に50%生存する条件で、冬期は気温が低いので絶対湿度が低く、このような条件になりやすいので、インフルエンザの流 行が起こるというわけです。
咳やくしゃみなどで飛散したウイルスは、湿度などの環境条件に応じて徐々に感染性を失っていきますが、しばらくの間は、空気中を浮遊したり、環境の表面に付着して、感染する機会をうかがっています。
また、鼻水や唾液、痰などの分泌物がついた手で触れたりして、環境表面はウイルスで汚染されていきます。ウイルスはドアの取っ手、テーブルの表面で2時間あるいはそれ以上の時間、生存可能であることが知られています。
手で直接触れにくい場所や、十分な湿度があればインフルエンザウイルスの環境での生存期間は短いので、通常の清掃で十分だと考えられます。
よく手が触れる場所や、明らかに目に見える呼吸器分泌物(痰や唾液など)で汚染されている場合には、消毒薬を用いて拭き取っておく方がよいと思われます。
インフルエンザウイルスは消毒薬に対する抵抗性が強いウイルスではありませんので、ほとんどの消毒薬が有効です。アルコールはすぐに乾くので、広い範囲でなければ、環境表面を拭き取るのに便利です。
埃などは、のどを刺激して、のどの防御機構を弱くすることがあります。また、異物は細菌などが感染するきっかけにもなります。このような観点からも、環境の清掃は必要です。
インフルエンザを発症している人が使用した衣服にはウイルスが付着していることが予想されますが、感染を起こすことはまれだと考えられています。使用後は、通常の洗濯、乾燥をすればウイルスの感染性はなくなると考えられます。
ワクチンとは、病原体の抗原を接種して、感染部位や血中にそれに合う抗体をあらかじめ作らせ、抗体による免疫機構で感染を防いだり、回復を早めたりするものです。ワクチンには、生ワクチンと不活化ワクチンがあります。
病原性を弱くしたあるいは無くした病原体を使ったワクチン。感染の際の病原体の侵入経路と同じ取り込み方(投与の仕方)なので(例えば、経口感染するものは経口投与)、感染部位で働く抗体ができるため、感染の防止に有用です。
病 原体そのものでなく、抗原を注射等により投与するもの。通常、血中に投与されるため、病原体の侵入経路と一致しないことが多く、感染を防ぐ効果は生ワクチ ンほど期待できません。血中に抗体ができ、感染してしまった場合の準備が整っているような状態なので、症状が軽くなります。

日 本で接種されているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンです。A型とB型の混合ウイルス抗原を注射します。不活化ワクチンの接種で血中にできる抗体 (IgG抗体)は、抗原との特異性が高いため、ウイルスの抗原性が少し変化すると、その作用がなくなってしまいます。それで、世界保健機関(WHO)が推 奨したウイルス株を基本にして、日本の前シーズンの流行状況や健康な人の持っている免疫状況などから予測してワクチンが作られます。
感染や発病をほとんど確実に阻止するほどの効果は期待できませんが、高熱などの症状を軽くし、重症化を防いで入院や死亡を減らすことができます。
高齢者の予防接種については、ワクチンの接種を受けないでインフルエンザにかかった65歳以上の健常人が、もし接種していたら約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果があったと報告されています。
小児については、1歳以上で6歳未満の幼児では発病を阻止する効果は約20~30%で、1歳未満の乳児では対象症例数が少なく、効果は明らかでなかったという報告があります。
罹患率の高い小児、死亡数の多い高齢者、医療従事者など感染者やハイリスクの人に接触する機会の多い職業の方は、毎年インフルエンザワクチンを接種することが望まれます。
米 国では、鼻からスプレーするインフルエンザの生ワクチン(FluMist)が、健康上のリスクの少ない年齢範囲のみを対象としてですが承認されています。 感染部位で中和抗体が作られますので、ウイルスの感染そのものを防止するのに役立つと考えられます。また、気道粘膜にできる抗体(IgA抗体)は特異性が 低いため、少しくらいウイルスの型が変化しても効果があるかもしれません。
・定期摂取の必要性
インフルエンザワクチンの接種には、予防接種法に基づく定期接種と、それ以外の任意接種(自費)があります。
定期接種は、重症になることや死亡の報告が多く、またインフルエンザワクチンにの接種効果が認められている以下の方が対象です。かかりつけの医師とよく相談のうえで、接種を受けるよう勧められています。
申し込み方法 65歳以上の方は各市町村が実施しますので各市町村役場へ、それ以外の方は任意接種ですので直接医療機関へお問い合わせ下さい。
・接種時期
インフルエンザワクチンは、効果が現れるまでに通常約2週間ほどかかり、効果は約5カ月間持続するとされています。日本のインフルエンザの流行は通常12月下旬~3月上旬が中心になりますので、12月上旬までに接種するのが勧められています。
2回接種の場合は、2回目は1回目から1~4週間あけて接種しますので、1回目をさらに早めに接種する必要があります。
最も効果が高いのは、1回目の接種と2回目の接種の間隔がおよそ4週間の場合とされています。4週間以上あいたとしても1回目からやり直す必要はなく、流行が始まって2回接種を急いで行う必要がある場合には、1週間以上あいていれば2回目の接種が可能です。
・副作用
副作用として一番多いのは筋肉注射による筋肉痛で、その他には微熱、関節の痛みなどの軽い風邪の症状が現れることがあります。通常このような症状は2日間 程度で治りるそうです。不活化ワクチンは、既に死んでいるウィルスから作られているので、インフルエンザになる心配はありません。
・新型インフルエンザとワクチン
新 型インフルエンザに有効なワクチンは、新型インフルエンザが発生してからでないと製造できません。また、製造には、ウイルスが発見されてから少なくとも 6ヵ月間かかると言われています。その間は、ヒトからヒトへの感染をできるだけ防いで、感染の拡大を遅らせなければなりません。手洗いやうがい、マスクな どの基本的な予防方法も重要になってきます。
トリインフルエンザの流行時にヒトウイルスのワクチンが接種されるのは、トリインフルエンザとヒトインフルエンザを区別するため、そして、ヒトウイルスと トリウイルスに同時に感染して、ヒトの体内で遺伝子交換によって新型インフルエンザウイルスが誕生するのを防ぐ意味もあります。
適切な睡眠や食生活によって、体力をつけ、体の免疫力を高めことも、インフルエンザの予防に繋がります。感染症に対する回復や抵抗性は、個人の免疫力によって決まります。

体 や脳の疲れを取るのに一番重要なのは休養で、代表的なものが睡眠です。眠りには、筋肉を休めるレム睡眠(睡眠中に眼球が早く動いているため、その意味の rapid eye movementの頭文字をとってREM)と脳を休めるノンレム睡眠があります。これらの睡眠は一セットになっていて、夜の睡眠中にこのセットが5、6回 繰り返されるといわれています。
レム睡眠は、筋肉の緊張を一定時間止めて、体の疲労を癒します。ノンレム睡眠は、大脳の活動を低下させて休め、この間に体内のタンパク質の合成を促す成長ホルモンや、ストレスに抵抗し免疫増強作用のあるコルチゾールなどのホルモンの分泌がさかんに行なわれます。
身体を修復し、体力を回復させる睡眠は、インフルエンザなどの感染症に対抗するためにも大切です。できるだけ12時前に就寝して十分に睡眠をとるようにしましょう。
体力保持に栄養が大切であることは言うまでもありません。
例えば、タンパク質は、体の修復に必要であり、からだの抵抗力を高める免疫抗体の主成分でもあります。タンパク質が不足すれば、抵抗力も弱くなってしまいます。
また、タンパク質の生成や働きを高めるために欠かせないのがビタミンです。各種ビタミンは次のように免疫機構にも関わっています。

もちろん、これらの栄養分があれば十分な分けではありません。これらの機能を効率よく発揮させるためには、栄養バランスのよい食事を摂ることが大切です。
ストレスにさらされ続けると免疫力が弱くなることは、科学的に証明されています。自分なりのストレス解消法を見つけ、ストレスに負けない心身をつくることも大切です。
うがいや手洗い、マスク、あるいはワクチン接種は、どれ も有効な予防方法と考えられますが、どれも100%感染を防げるものではありません。しかし、生体はもともと感染から自分を守る仕組みをもっています。し たがって、この機能を低下させないために、毎日の健康管理によって、インフルエンザに負けない身体を作っておくことが大切です。
同じインフルエンザにかかっても、例えば基礎疾患があるかないかによって、重症度がかわります。インフルエンザだけでなく、他の感染症、疾患を防ぐことも、インフルエンザ対策になります。


インフルエンザに限らず、全ての呼吸器感染の感染拡大を防ぐ上で基本となるのが「Respiratory hygiene & Cough etiquette」、呼吸器衛生と咳エチケットです。
インフルエンザなど呼吸器系感染症は、咳やくしゃみからの飛沫やそれで汚染された手を介して広がります。これらの感染症はヒトが密集している場所ではかんたんに拡散します。
したがって、インフルエンザなどに罹って咳などの症状が続いている場合、周囲のヒトへの配慮が望まれます。咳やくしゃみをする際にはハンカチやティッシュで口元を覆う、あるいはマスクをするなどして、周囲への飛沫の拡散を抑え、感染の拡大を防ぎましょう。
どのようにして拡散をくいとめるか:
医療機関にて:
米国CDC(GUIDELINES & RECOMMENDATIONS:
http://www.cdc.gov/flu/professionals/infectioncontrol/maskguidance.htm
感染者がウイルスを排出する時期は発症1日前から5日までと考えられている。”症状のある人”がマスクを着用することで、地域における感染予防効果が高まるとは考えられない。
そ の代わり、呼吸器症状のある人が、家庭、学校、職場、または他の公共施設で他の人々に相対する場合、咳やクシャミを呈したとき、ティッシュで顔を覆って、 呼吸器からの分泌物が飛沫するのを防ぐことの方が重要。汚染したティッシュは最も近いゴミ捨て容器に捨てられるが、その後、十分な手洗いをすることは必須 である。
インフルエンザのような症状が見られた場合は、安易にかぜと判断せずに早めに医療機関を受診して治療を受けましょう。症状があらわれてから3~4日経ってしまうと薬が効かな くなってしまいます。自分の身体を守るだけではなく、ほかの人にもインフルエンザをうつさないという意味でも早めの治療は大変重要です。
★インフルエンザを見分けるチェックポイント★
インフルエンザは、予防も治療も早めに早めに!
治 療薬としては、抗インフルエンザウイルス薬があります。抗生剤(抗生物質)は細菌に効果がありますが、インフルエンザウイルスには効果がありません。一般 のかぜ薬も、発熱や鼻汁、鼻づまりなどの症状をやわらげることはできますが、ウイルスや細菌に直接効くものではありません。
日本で認可されている抗インフルエンザウイルス薬には、塩酸アマンタジン(商品名シンメトレル)、リン酸オセルタミビル(商品名:タミフル)、ザナミビル水和物(商品名:リレンザ)があります。
ア マンタジンは、A型ウイルスだけが持つたんぱくに作用するため、A型インフルエンザにしか効果はありません。もともとはパーキンソン病の薬として使用され ていたものです。治療期間が長い、副作用が比較的多いという欠点のほか、アマンタジンを投与された患者の約30%でアマンタジン耐性のA型インフルエンザ ウイルスが出現するという報告があがっています。最近では、日本を含め多くの国で流行しているA型インフルエンザウイルスのほとんどは、アマンタジン耐性 であることが報告されています。
NA(ノイミニラーゼ)を阻害するオセルタミビルやザナミビルは、NAがA型、B型インフルエンザ ウイルスに共通なので、A、B両方の型に有効です。また、A型ウイルスであれば、新型インフルエンザウイルスにも有効といわれています。ザナミビルは鼻か ら吸入する粉末で、リン酸オセルタミビルは経口薬と小児用のドライシロップがあります。発熱期間を通常1~2日間短縮させる、症状を軽減させる、ウイルス の排出量を減少させるなどの効果があります。
ただし、インフルエンザウィルスは体内で急速に増殖するので、これらノイミニラーゼ阻害薬は、発症から48時間以内に服用しなければ効果が上げられません。そのためにも、インフルエンザのような症状があらわれたら、早めに医療機関へ行き診察を受けましょう。
これらノイミニラーゼ阻害薬も嘔吐や下痢などの副作用があり、また、オセルタミビル(タミフル)は、因果関係についてはまだ不明確ですが、10代の若者に異常行動が見られるおそれがありますので、ハイリスク患者以外には原則使用を控えるようになりました。
なお、抗インフルエンザウイルス薬の予防効果については、科学的には証明されていますが、その使用には様々な条件がありますので、一般的な予防法として推奨されるものではありません。また、ワクチンによる予防に置き換わるものでもありません。
インフルエンザでは、そのものの症状の他に、高齢者などのハイリスクの方などで、肺炎や気管支炎などの合併症が多く見られます。
黄色ブドウ球菌は、菌の出す酵素によってインフルエンザウイルスの感染力を高めると言われています。また、ウイルスの増殖により、気道粘膜の線毛の機能が衰え、細菌が定着しやすくなり、細菌にも感染する混合感染によって合併症が引き起こされます。
抗生剤は細菌に対する薬ですので、インフルエンザウイルスに効きませんが、細菌による合併症の治療に抗生剤が使用されることがあります。
解熱剤には多くの種類があり、代表的なものが、アスピリンなどのサリチル酸解熱鎮痛薬、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸です。
ただし、その中には、インフルエンザに罹っているときには使用を避けなければならないものがあります。特にアスピリンなどのサリチル酸系の薬は15歳未満の子どもに使用してはいけません。厚生労働省からは資料※が出されています。使用については、自己判断せずに、かかりつけの医師とよく相談しましょう。
※厚生労働省「インフルエンザによる発熱に対して使用する解熱剤について」(2001年5月30日)
かぜ薬は、発熱や鼻汁、鼻づまりなどの症状をやわらげるもので、ウイルスや細菌に直接効いて治療するものではありません。
薬を飲むときのルール

internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0214/cold.htm
職場などで誰かしらが風邪を引いているこの頃。インフルエンザの流行も、今年は昨年より大規模との予測が出ている。というわけで、身体に厳しいこの季節、しっかり乗り切るためのサイトをご紹介しよう。
●大流行の恐れも? ~インフルエンザ最新情報
■インフルエンザ
http://idsc.nih.go.jp/others/topics/newpage2.html
国立感染研究所感染症情報センターによるサイトで、国内のインフルエンザ総合情報と、最新の流行情報を掲載。「インフルエンザ警報・注意報マップ」では、各地域の流行状況の詳細が分かる。現在は九州・四国と関東地方で警告を出している保健所が多い。
■厚生労働省インフルエンザ対策キャンペーン
http://influenza-mhlw.sfc.wide.ad.jp/
厚生労働省の予防対策ページ。予防接種の重要性や、全国約400の協力医療機関からのインフルエンザ患者数グラフを掲載している。グラフは1月後半からググッと上がっていて、流行の兆しが現れていることが分かる。
■インフルエンザウィルス情報
http://www.tokyo-eiken.go.jp/IDSC/influenz/influenz.html
東京都立衛生研究所によるインフルエンザ動向。東京都を中心とした流行情報を、毎週更新で詳しくレポート中だ。
■バイオウェザーサービス
http://www.bioweather.net/
気象情報から健康や体調への影響を予測・提案する異色サイト。「インフルエンザ・かぜ予報」では、ウイルスの空気中での生存率を左右する気象条件をもと
に、各地でのインフルエンザ・風邪への“かかりやすさ指数”を表示している。例えば2月14日の場合、札幌・新潟・金沢で高い指数が出現しているので要注 意!
●かかってしまったら ~総合対策・治療方法
■かぜを斬る!
http://www.nms.co.jp/cold/kaze.htm
開業医の作者による風邪の総合情報サイト。風邪やインフルエンザはもちろん、風邪によく似た別の病気や、風邪がもととなる合併症などを詳しく解説してい
る貴重なサイトだ。うがいや手洗い、マスクなどの風邪対策が、実際どれくらい効果があるかも詳しく述べていて、参考になる。
■キラキラ健康メモ かぜとインフルエンザ 上手な対処のしかた
http://www.takeda.co.jp/healthcare/kirakira/
風邪とインフルエンザの症状の違いから、かかりやすい人のタイプ、上手な直し方まで、イラスト入りで分かりやすく解説している。武田薬品工業の提供。
■インフルエンザ・気になる病気 e治験ドットコム
http://www.e-chiken.com/shikkan/infuruenza.htm
インフルエンザの概要と予防方法・治し方をまとめている。お年寄りは肺炎の併発にも気をつける、まわりの人のためにも早く治療する…など、基本をしっかり教えてくれる。
■お薬ナビ・風邪薬
http://okusurinabi.tripod.co.jp/kaze.htm
風邪薬を買おうと薬局に行ったが、種類の多さに迷ってしまった…そんな方にはこのサイト。風邪の症状に合った市販薬が検索できるほか、風邪薬の主な成分とその働きがわかる。でも「一番の良薬は休養」であることは忘れないように。
■第一製薬「かぜ相談室」
http://www.daiichipharm.co.jp/health/cold/
症状別の市販薬を紹介している。「かぜに関するウソホント」クイズは一度試してみる価値大。風邪の治し方の意外な事実が見つかるはず。
■全国救急医療施設INDEX
http://www.seagal.co.jp/kyubyo.html
症状が激しい場合は迷わず病院へ。全国の休日・夜間急病センターのある病院・医院を検索できるこのサイトは、いざという時きっと役に立つ。
■メルクマニュアル
http://www.banyu.co.jp/merck/index.html
100年以上の歴史を持つ世界的な医学辞典の検索・閲覧ができる。診察時の医師の言葉などで、わからない語句があったらここで調べてみよう。キーワードと索引(50音別)からの検索が可能だ。
●風邪の不快感を和らげる ~民間療法・サプリメントなど
■Health Scramble 風邪-世界の民間療法
http://www.health.co.jp/
世界40カ国以上の風邪に関する民間療法を紹介している。オーストラリアは「ユーカリの葉を熱いタオルで巻いて胸の上に乗せる」、スペインは「ビタミン
C豊富な絞りたてのオレンジジュースを毎日飲んで予防」など、治療法でお国柄が出ていて、風邪を引いていないときでも楽しめる。
■All About Japan「新着!グルメニュース 風邪のときこそしっかり食べる!」
http://allabout.co.jp/gourmet/editor_inc/kaze/kaze1024.htm
グルメのエキスパートたちが選んだ、風邪に効く飲み物や食べ物をピックアップ。「風邪のひきはじめに飲むカクテル」から「風邪撃退スープ」まで、読んでいるだけで食欲で風邪が吹き飛びそう!?
■from mache 風邪をひいたら
http://www.hi-ho.ne.jp/m-mitsui/mache/from_mache_vol3.html
京都のハーブショップ「マーシュ」のサイトで、風邪に効くハーブティや香りを紹介している。風邪の予防やひき始めには、ウイルスに負けない免疫力を高めるハ-ブティ-「エキナセア」がオススメだそう。
■Nature's Story 風邪の季節のサプリメント
http://www.naturesstory.com/index_main.htm
健康食品のオンラインショップによる、風邪に効果的なサプリメント。エチナシア、ビタミンCに加え、喉や鼻の症状を和らげるハーブをまとめている。
■SHIATSUインフォメーション
http://www.shiatsu-info.com/
風邪のひき始めや治りかけで身体の節々が痛むことは多い。そんなときに役立つ、全国の指圧・マッサージ院検索サイトがこちら。ただし熱が出てからのマッサージは避けたほうが無難だそう。
■つぼのツボ
http://www.vl.takaoka-nc.ac.jp/start/tubo/index.shtml
症状別に効果が期待できるツボを図とともにまとめている。風邪の症状に効くツボは「呼吸器」からアクセスしよう。
●子供やお年寄りは要注意!~年齢別の注意点
■インフルエンザ100の質問と回答
http://www.tanuki.gr.jp/mt/yobou/100/100.html
小児科医・毛利子来氏が中心となって、インフルエンザに関する疑問に答えている。予防接種への疑問や医師・役所の対応への不満などにも詳しく回答している貴重な存在だ。
■かわむらこどもクリニック
http://www.kodomo-clinic.or.jp/
「小児科ミニ知識」のコーナーで、子供によくある発熱や咳などの対処法を紹介している。風邪以外の症状への説明も詳しく、参考になる。
■老人福祉施設等感染症対策マニュアル(インフルエンザ)
http://www.pref.osaka.jp/osaka-pref/korei/rojinhoken/
大阪府提供。高齢者は風邪の免疫自体はあるが基礎疾患を持つ場合が多く、悪化する可能性が高いことを指摘している。家族など周りの人が風邪に気をつけることも大切だそう。
(2002/2/14)
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