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聴覚障害を持つ医学生の会

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琵琶湖病院
藤田保 先生

www.e-doctor.ne.jp/contents/anohito/03-1.html

より

あの人に聴く
 
シリーズ「あの人に聴く」―23回―

琵琶湖病院
藤田保 先生
 


今回お話を伺う藤田先生は、京都府立医大を卒業後、付属病院の精神科に進まれ、29歳の時に聴覚障害者となられた。その後琵琶湖病院に勤務、現在は聴覚障害者外来を開設されています。障害者として痛感した問題を、医師として解決したいという熱意から、前向きに障害者診療に打ち込まれており、障害者の為の活動も各方面でされ、障害を持たれたドクターとしてパイオニア的存在です。

 
 


先生は、医師免許取得後、聴覚を無くされたということなのですが、そういった中途失聴が、今の診療にどういった影響を与えてきたのでしょうか?

患者さんにとって、医師は病気を治すとか、手助けをするということで、何でもできる、万能であるというイメージがありますよね。ですけど、私の場合は障害を持つ患者の立場でもあるわけですから、患者さんに対する見方も変わったと思いますね。そういった意味で、弱い人の立場が見えるようになったというのが一番の収穫だったと思っています。そして、私の診療活動におけるポリシーというか、必然的になったことなのですが、患者さんや、同じ職場のスタッフとのコミュニケーションを十分にとらないといけないという意識が非常に強いです。

現在どの様な診療をされているのでしょうか。
10年前から、聴覚障害者外来というのを始めています。聴覚障害を持つ患者さんには、やはり一定の配慮をしないと通常のレベルの医療ができないのです。これは、今の日本の医療機関ではほとんど出来ていないと思います。私共がしている聴覚障害外来のようなことを、やはり日本国内に広めていかないといけないと痛感しています。私個人の力ではなかなか難しいですが。

 
 



その様な意味でも、政府、行政の対応は不十分であると。

制度的な面で言うと、障害を持つ患者さんの場合、やはりコミュニケーションをとるために時間がかかります。そうしますと医療経済的にはちょっと採算があわないってことになってしまいます。医療機関側にも、実際にきっちりした医療をしようとすると、時間がかかるというジレンマはあります。そういったものを補うために、加算するとかの対策は必要ではないでしょうか。例えば難聴で言うと、軽い人も含めると600万人位はおられるのに、きっちりとした医療を提供している場は全国でも少ないと思いますね。その現状を裏付けるように、こちらにも、北陸や、時々東京からも患者さんが来られています。 


 
 

障害者を患者さんに持つ若手ドクターへと、もう一つは同じように障害を持たれた若いドクターに、一言いただけますでしょうか。
まず、たいていは患者さんが障害を持たれている場合が多いのですが、当然能力的・機能的に障害を持っておられる弱い立場な訳です。そういった患者さんに病気の一面だけを診るだけでなく、人間的な心とか社会的な背景などを全体的に見ないときっちりした医療はできないと思っています。私自身も、障害を持ったことによって、そういった見方もできるようになりました。 インフォームドコンセントに関しても、医師の立場で考えてたらダメだと思います。医師が説明をして同意をもらう前に、とにかく患者さんが理解して選択し、確信がもてるようなやり方にする必要がありますね。こういったことは、今後教育の場でもきっちりやっていってもらいたいですね。 また、障害を持ったドクターに対しては、障害の種類や程度は色々ありますが、いくら軽くても出来ないことは当然あるはずだし、そういった障害をごまかさずに、自分の障害をオープンにしないと、自分に正直に生きられないと思います。そうすることによってこそきっちりした医療もできると考えています。 難聴の医師は、かなりおられると思うのですが、そういったことをごまかしていると、患者やスタッフとのコミュニケーションもずれてしまうことも多々あると思うんですね。オープンにしてしまうと、それをどうやって補っていこうかって方向に向かせることができますからね。 私の場合は、自分の耳は聞こえないのでコミュニケーションはうまくとれないはずだと思っていますので、できるだけ意思疎通のずれが生じないようにいつも考えています。 

 





Q―
ご趣味についてお聞きしてよろしいでしょうか。

A―最近は乗ることはないですが、学生時代は琵琶湖でヨットをやってました。後は、映画を見るのが好きですね。洋画が好きです。字幕もついてますし。でも、もうちょっと英語もしっかり勉強しないといけないと思ってるんですが。(笑)



本日はお忙しい中ありがとうございました。(終)
 

 
2003.2.1掲載 (C)LinkStaff

 


最終更新:2009年10月05日 19:42
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