泌尿器リファレンス

 

 

http://oab.jp/urobb/index.html

 

腹圧性尿失禁:

http://oab.jp/manual/b07.htmlより抜粋

 
 
【監修】
信州大学医学部泌尿器科教授 西澤 理 先生

【著者】
信州大学医学部泌尿器科助教授 井川 靖彦 先生
信州大学医学部泌尿器科助教授 石塚 修 先生
検査・診断
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検査・診断
1尿失禁QOL質問票(ICIQ‐SF)
  1. 開発の経緯
  2. 対象と方法
  3. 質問項目
2排尿記録(排尿日誌)
  1. 目的
  2. 方法
3尿検査
  1. 目的
  2. 観察項目と疑われる事象
4神経学的身体検査
  1. 目的
  2. 方法および所見
5経腹的膀胱超音波像
  1. 目的
  2. 方法
6尿流動態(ウロダイナミクス)検査
  1. 目的
  2. 検査の種類と方法
  3. 尿流動態所見
7腹圧性尿失禁のBlaivas分類
  1. 検査の方法と目的
  2. 評価
8前立腺肥大症の検査
  1. 対象
  2. 重症度診断に必要な検査
  3. 前立腺肥大症の全般重症度
腹圧性尿失禁のBlaivas分類(図1

 経腹的超音波断層法による膀胱の観察は非侵襲的で簡便に施行できるため、排尿障害の診断ではルーチンに行われる検査である。

1.検査の方法と目的
・膀胱造影にて膀胱下垂の程度と膀胱頸部開大の有無を観察し、5段階に分類したものである。充満した膀胱の安静時および腹圧負荷時、それぞれの立位正面像を用いて評価する。
・骨盤底筋群の弛緩と内尿道括約筋弛緩のどちらが腹圧性尿失禁の主原因となっているかが明らかになる。
・膀胱造影では、同時に膀胱の肉柱形成による変形の有無、排尿時の膀胱頸部像や排尿後の残尿の程度も確認できる。

2.評価
5段階に分類されている(膀胱造影像の所見は図1参照)。
【1】Type 0:腹圧性尿失禁の既往はあるが、臨床でも検査でも失禁は認められない。
【2】Type I:腹圧の上昇に伴い明らかな失禁がみられる。腹圧時に膀胱頸部の2cm未満の下降がみられるが、膀胱頸部は閉鎖。
【3】Type IIA:腹圧の上昇に伴い明らかな失禁がみられる。腹圧時には膀胱頸部と近位尿道が開き、膀胱頸部の下降は2cm以上。
【4】Type IIB:安静時では、膀胱頸部は閉じているが恥骨下縁あるいはそれ以下の位置に下がっている。腹圧時にはそれ以上の下降が起こることもあり、膀胱頸部と近位尿道が開き、明らかな失禁がみられる。
【5】Type III:安静時から膀胱頸部と近位尿道が開き、括約筋不全の状態が確認される。重力に応じた、もしくはごくわずかの腹圧の上昇でも明らかな失禁がみられる。

図1 腹圧性尿失禁のBlaivas分類

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最終更新:2007年06月30日 09:08
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