PPP
PPPはインターネットに接続するためには必須といえるほど広く使われているプロトコルです。
PPPの役割
PPP(Point to Point Protocol)はWAN回線で直接結ばれた機器の間で、データを正確に効率良く届けることを目的とするプロトコルです。隣り合う機器だけでやりとりするのでL2のプロトコルになります。LANにおけるイーサネット、MACフレームと同じ役割を持っています。ただし、PPPは拡張性を考慮した設計がされており、拡張によりWAN以外の場所でも使われたりしています(PPPoEなど)。
PPPの構成
PPPは機能がモジュールに分割されています。大きくLCPとNCPの2つに分類されます。
- LCP(Link Control Protocol):実際の通信機能を担当するプロトコル
- NCP(Network Control Protocol):L3との橋渡しをするプロトコル(L3によって決まります)
このモジュール構成のためPPPは拡張性に富んでおり、L1が何でも使え、L3が何でも運ぶことができます。その拡張性の高さから幅広い場所・用途で使われています。
PPPの4機能
PPPは交渉、認証、通知、監視というデータ通信を円滑に進める機能が備わっています。
- 交渉:最適な通信条件を互いに交渉して決定します。
- Aはこの条件で通信したいという要求を出す。
- Bは要求を受け入れる、あるいは拒否する。拒否するときは受け入れ可能な条件を通知することもできる。
- AはBが拒否した場合は条件を変更して再要求を出す。
- 認証:クライアントが正規のユーザか確かめます。
- PAP(Password Authentication Protocol):単純なIDとパスワードによる認証です。パスワードがそのままやりとりされます。
- CHAP(Challenge Handshake Authentication Protocol):チャレンジ&レスポンス認証により、パスワードをやりとりしないで認証します。PAPより安全です。
- 通知:L3の通信条件を決定します。
- 交渉とよく似ていますが、L3の通信条件(すなわちNCP)の話です。
- L3がIPであればサーバのIPアドレスなどが通知されます。
- 例:デフォルトゲートウェイの通知
- サーバは自身のIPアドレスを通知する。
- クライアントは確認応答を返す。(クライアントにとってサーバのIPアドレスはデフォルトゲートウェイのため、拒否する意味はありません)
- 例:クライアントのIPアドレスの通知
- クライアントは自身のIPアドレスを0.0.0.0として通知する。
- サーバは通知を拒否する。このときに受け入れ可能なIPアドレス(仮に192.168.1.2)を通知する。
- クライアントは自身のIPアドレスを192.168.1.2として通知する。
- サーバは確認応答を返す。
L3がIPの場合に用いられるNCPのモジュールはIPCPです。IPCPはLAN内のPCに対してIPアドレスを払い出すDHCPとよく似た役割を担います。
- 監視:リンクが切れていないかエコー要求・応答を実施して確認します。
PPP通信開始までの流れ
- LCPネゴシエーション(交渉)
- LCPオーセンティケーション(認証)
- NCPネゴシエーション(通知)
- PPP通信開始(監視)
PPPヘッダ
PPPのヘッダはわずか2バイトしかありません。直接接続で使用するため、宛先が必要ないのです。
PPPoE
PPPoE(PPP over Ethenet)はイーサネット上でPPPを使うためのプロトコルです。一般家庭でインターネットに接続する場合、モデムやONUが認証とIPアドレスの割り当て用途で使用しています。
フレッツの場合は、フレッツ網内にPPPoEサーバがあり、回線終端装置(CTUなど)がPPPoEクライアントになります。場合によっては、PCにフレッツ接続ソフトをインストールしてPPPoEクライアントの役割を果たすこともあります。認証は各ISPの認証サーバによって行われます。
最終更新:2014年01月04日 19:35