「第30話「かっちょ良い歌」・後
最強フォームこそ解除されてしまったが、パレットはまだ立つことが出来た。
重い剣を引きずりながらではあるが、戦意はまだ喪失していない。
劣勢に見えるパレットには一つの希望があった。
ディエッグも相当疲れていることが目に見えて分かっていたのだ。
(はぁ……はぁ……重い、身体が凄く重い……
あとちょっとで鈴木さんに勝てるっていうのに……)
ちょっと前まで優勢であったはずなのに、今は何故かディエッグの方が辛そうに見える。
その理由は強力なシングルライドの使いすぎだ。
小田さくらの映像自体は後輩メンバーであるため省エネになっているのだが
ブギートレインやLOVEマシーンなどの偉大な名曲は代償が大きかったのだ
先ほどの連続攻撃でパレットを仕留められなかったことが今に響いている。
ディエッグの調子はLOVEマシーンがピークとなり、そこから下降していくことだろう。
下がり調子のディエッグに向かってパレットが剣を振り上げる
「ウェイッ!」
開戦時と比べるとかなりスローリーな斬撃ではあったが
全身が重いディエッグはそのゆっくりな攻撃ですら避けるのがやっとだった。
回避をしても、それでバランスを崩して尻餅をついてしまう。
こうなっては次の攻撃を避けることは難しいだろう。
先輩のピンチを感じ取った小田さくらがパレットに突進していくが
剣を振るまでもなく、パレットが軽く小突いただけで映像は消えてしまった。
小田さくらはシングルライドこそ驚異的だが、通常の戦闘能力は大したことが無かったのだ。
これでパレットとディエッグは正真正銘1対1となってしまった。
ディエッグが味方を増やさぬ限りはタイマン勝負が続くだろう。
ディエッグとパレット、どちらもエネルギーが切れてしまったのだろうか
いや、そうではない。
両者とも限界寸前だがある程度の余力は残している。
以前イクタとG3が立てないくらいボロボロになって組み合ったことが有ったが
あれと比べるとずっとマシだ。
さすがに最強フォームになることは出来ないが
どちらもいざという時に決め手を使うために余らせているのだ。
そのおかげで極限状態でも余裕を持って戦うことが出来る。
これからしばらくは剣と銃弾のぶつかり合いが続くと予想されるので
ほんの少しの心の余裕が大きな安心を産んでくれるのだ。
そしてディエッグは、更なる安心感が欲しくなった。
仮面ライダーオーデンの生写真を読み込み、従えさせる。
『カメンライド・オーデン!』
ディエッグとパレットの間に黄金のライダーが召喚される。
ハウガ戦でも、めん王戦でも一緒だったオーデンが現れたのでディエッグはかなり落ち着いていく。
残りエネルギーが少ない中での召喚ゆえにオーデンの機能は大きく制限されているし、
ただでさえ重いスーツがさらに重くなってしまったが
聖の精神を安定させるという意味では、この召喚は大正解だったようだ。
「フガフガフガ(そんなことも出来るんだ。)」
愛理は今更なにも驚かなかった。
電車や飛行機と比較すると普通に見えるからだ。
それに、パレットは以前オーデンと戦っている。
既知の敵ならば神経をすり減らすこともない。
*
竹内朱莉は、ディエッグがオーデンを呼んだのを見て感動してしまった。
もう二度と見れないと思っていた自分の分身を見ることが出来て、胸が震えるのを感じている。
思い返してみれば春菜や里奈もディエッグがオーデンを呼んだと言ったいた。
そして決着の近いこの時にも召喚したのは本当に信頼しているという証になっている。
朱莉はあまりに嬉しくて涙をボロボロと流してしまう。
その涙の量はグラサンでは隠せないほどだった。
(やば、泣いてるのみんなに見られちゃう。あっち見ないと)
朱莉は戦いを直視出来ず、あさっての方向を向いてしまった。
他のメンバーに茶化されるのが嫌だったのだろう。
そして、ここで朱莉は思いもしなかったものを見てしまう。
「ぎゃあっ!なにあれ!!」
戦いと反対側のずっと向こうに、色んな種類の化け物が集まっていた。
それらの正体は言うまでもなく透明生命体だ。
その数は数えきれないほど多い。100や200で済む数ではない。
奴らはパレットとディエッグを喰らうためにやってたのである。
パレットはオーデンの登場にも臆せず剣を振るった。
スピードと勢いこそ無いが、その剣の威力はまだ健在だ。
瞬間移動するオーデンの動きを見抜き、少しずつ攻撃を当てていく。
それに対してディエッグも銃から光弾を放ち続けていた。
脚を動かすのは難しいが、狙撃なら棒立ちでも出来る。
近くに来られたらオーデンに助けてもらえば良いのだ。
二人ともエネルギーが少ない中でも根気強く戦っていた。
それは目的を果たしたいと心から思っているからであり
また、仲間たちが自分を応援してくれていると信じているからだった。
しかし二人の意に反してギャラリーたちは戦いに集中していなかった。
大群の透明生命体の登場にてんわやんわになっていたのだ。
「きゃー!!」
「いや!怖いっ……」
「あわわわわわ、どどどどうしよう!!」
おびただしい数の敵が押し寄せてきているので、無力な彼女らはひどくうろたえている。
特にパニックになっているのは香音だった。
決勝戦を見て張り詰めていたところにモンスターが現れたので
彼女の思考のキャパシティーをオーバーしてしまったのだ。
そんな香音の後ろに早貴が回り込み、無理やり口を押さえだす。
そして人差し指を自分の口にあてて「しぃーーっ」とまわりを静めていく。
「みんな静かにして、二人に気づかれちゃう。」
パレットとディエッグは透明生命体の来襲にも気づかず必死に戦っていた。
もう相手しか見えてないのだ。
余所見も出来ないくらい緊迫している。
それらを踏まえて早貴は自分の考えを述べていく。
「あの二人はあのままにしておきましょ、せっかくの決勝戦を邪魔したくないし」
外部の影響で最終決戦を台無しにしたくない。
それが早貴の考えだった。
一同も二人には心置きなく戦ってほしかった。
しかしそれでは問題は解決しない。舞が反論する。
「それは分かるよ、でもね、実際あいつら来てるじゃん!」
「来てるね」
「じゃあどっちみち二人の戦いは邪魔されちゃうよ!?
だって、敵を倒せるのはライダーだけなんだもん……」
舞も、他の元ライダー達も、どうしようもない無力感を感じていた。
自分たちに力が有れば決勝戦を守ることが出来たので
ライダーの力を失ったことを悔やんでいたのだ。
しかし、早貴はまだ諦めていなかった。
新たなカメラを設置しようとアタフタしている青年の前に向かったかと思えば
ビシッと前に手を差し出した。
「あるんでしょ、ベルト」
「!?」
「ベルトって、君たちが変身するベルトのことかな?……」
「当たり前でしょ」
早貴がベルトを求めたことが元ライダーらの考えを変えていく。
本当にライダーになれるのならば、問題を簡単に解決出来ると感じ始めたのだ。
ベリーズがいないとは言え、この場には多くのライダーが残っている。
イクタ、オーズッキ、ハウガ、910、ゲンキックンホッパー、
なでしこ、オーデン、めん王の計8体だ。
これだけ入れば透明生命体をすべて倒すことが出来るだろう。
しかし大勢のライダーの統制をきちんと取れるかどうかは疑問だ。
各々が思うままに戦えば効率が悪いし、
モタモタしているうちにパレットとディエッグの2人に気づかれる恐れもある。
そのことに関しても早貴はちゃんと考えていた。
「生田ちゃん、あなたが皆に指示を出すの。生田ちゃんがリーダーよ。」
「えり……が?」
突然抜擢されたことに衣梨奈は驚いたようだったが、
考えてみれば当然の人選だった。他のメンバーらも頷いている。
「仮面ライダーを一番よく知ってるのは生田ちゃんでしょ
だから、早貴たちを最大限に活かす方法を考えて。
先輩後輩関係ない、早貴たちは生田ちゃんの考えに従う。
良いよね?みんな!」
反論する者は一人もいなかった。
衣梨奈の凄さを知っているので任せられると思ったのだ。
緊張していた衣梨奈の表情がパァッと明るくなってくる。
「リーダー、やります!」
ギャラリーらが盛り上がっている中、ただ一人青年だけが複雑そうな顔をしていた。
次の言葉を非常に言いにくそうにしてたのだ。
「あの、無いです。」
「え?何が?」
「君たちの変身ベルト……無いです。
ていうか有っても変身出来ないし……」
青年のまさかの告白に一同は絶句してしまった。
せっかく盛り上がりがピークに達していたのに、
まるで冷や水をぶっかけられたように冷めていく。
中でも早貴と衣梨奈の恥ずかしさは相当のものだった。
顔がすぐに赤くなってしまっている。
「ちょ、どうにかならないの?」
「うん……敗退したライダーは機能を停止させてるから、不可能だね。」
「早く言ってよ!恥かいたでしょ!!」
「いや、そんなこと言われても」
青年ははじめから透明生命体の対処方法を用意していたので
むしろ話をややこしくした早貴に困っていた。
だが、このやり取りで青年はある収穫を得ることが出来た。
それは衣梨奈の表情が一瞬明るくなったことだ。
それをヒントにすれば、衣梨奈の心の闇を取り除けるかもしれない。
青年はそう思ったのだ。
本来ならば透明生命体はパレットやディエッグが倒さなくてはならなかった。
それがハロプロメンバーに課せられた仕事でもあったからだ。
だが今回の敵は量が多すぎる。
パレットとディエッグのどちらも限界寸前であるため、
両者とも透明生命体に敗北してしまうという最悪の事態が想定される。
このような状況下のみ、タチバナは自分たちで敵の駆除を行うことが出来るのだ。
実行をする前に、青年は元ライダーたちに断りを入れる。
「あいつらは僕がなんとかするよ。
だからみんな、今から何が起きても決して声を出さないでね」
「えっ、それは……」
「パレットとディエッグを邪魔したくないなら言うことを聞いて。」
一同は言われた通りに口を紡いだ。
静かになったのを確認した青年はベルトを取り出し、自分の腰に巻きつける。
そのベルトはめん王のベルトに酷似していた。
それだけでハロメンらは声を出しそうになってしまったが、
言われた通りに一言も発さなかった。
「大丈夫みたいだね、じゃあ行くよ……変身」
『ストライクフォーム』
これまでハロメンがやってみせたように、タチバナの青年も変身してしまった。
彼が変身したのは紺色のライダーだ。
鋭く尖った赤い目をしている。
めん王にも見られた線路形の銀のラインが身体に入っているが
めん王と比べて全体的にシャープな形状をしていた。
(NEW電王っちゃ!)
衣梨奈はそのライダーを知っていたが声には出さなかった。
仲間たちが驚愕しながらも黙り続けていたので
喋りたい衝動をグッと抑えねばと思ったのだ。
青年は沈黙の一同にこれからすべきことを伝える。
「時間がないから詳しい説明は省くけど、僕が透明生命体を退治してくるよ。
君たちのライダーより強く設定されているから一人でも問題無い。
でも、ちょっとお願いしたいことがあるんだ。」
そう言うと青年は衣梨奈に一台のトランシーバーを差し出した。
衣梨奈は不思議そうに首をかしげる。
「僕が強いとは言え、あれだけの数を倒すのは骨が折れる。
中島ちゃんが言ってたように、決勝戦に影響が出る前に倒さないといけないよね。
だから生田ちゃん、君にオペレーターとしての役割をお願いしたいんだ。
君の知識と経験を活かして、最も効率良く戦う方法を教えて欲しい。」
衣梨奈の表情がまたもや明るくなった。
本物に限りなく近いライダーの手助けを出来るという理由もあるが
それ以上に自分が頼られたことに喜びを感じているのだ。
(電王はよく見てたけん、NEW電王のこともバッチリっちゃよ。
NEW電王の弱点だってえりならなんとか出来る!)
衣梨奈は快くトランシーバーを受け取った。
これで青年と衣梨奈のタッグが成立したことになる。
だが、戦いの準備はまだ終わらない。
最後に青年は里奈に許可を貰う必要があったのだ。
「勝田ちゃん!ひとつ相談があるんだ。」
(相談?……わたしに?)
里奈は青年とひとしきり話した後、こくりと頷く。
それは青年の要求に応えることを意味していた。
「勝田ちゃんありがとう、これで思う存分戦えるよ」
着々と透明生命体討伐の準備が整っていく。
急がないと奴らがここまで来てしまうので、残りの準備も迅速に行わなくてはならない。
「あとは、カメラを操作してくれる人はいるかな?」
「カメラがどうして必要とですか?」
「だってさ、生田ちゃんを奴らのところまで連れて行く訳には行かないじゃないか」
「あ……」
「生田ちゃんはズームで映った僕を見て指示して欲しいんだ。
それが一番安全だから」
いくら透明生命体がライダーを襲うとは言っても、
生身の衣梨奈がその中心に突っ立っているのは危険だった。
それに、連れて行こうにもお姫様抱っこで運搬するのは色々と問題が有る。
なので遠距離からトランシーバーでオペレートするのが最善の策なのだ。
カメラの操縦士には鈴木香音が立候補した。
「やります!一応機械には強いほうですし」
さすが現代っ子だなと思いながら青年はカメラを香音に託す。
簡単お手軽操作なのでズームくらいなら中学生にも可能なのだ。
「よし、じゃあ行ってくる。後は任せたよ。」
すべての準備が完了したのを確認して青年は敵のもとへと向かっていく。
その走力はハロプロライダーとは比較にならないくらい速かった。
「よし、じゃあえりも気合い入れんとね」
衣梨奈は自分の頬をピシャッと叩いてから、透明生命体らのほうを指差す。
そして自らを鼓舞するために決めゼリフを言うのだった。
「その命、神に返しなさい!」
衣梨奈がトランシーバーのマイクチェックテストをしたり
香音がズームの調整をしているのを見るだけで春菜はウズウズしてくる。
自分にも何か役割が欲しかったようだ。
「私にも何か出来ることはありますか?」
「うーん、はるなんはいいかな」
「そうですか」
ションボリしながら定位置に戻る春菜だったが
いつの間にか青年のケータイが鳴っていることに気づく。
緊急事態なので一旦切ろうとしたが
電話の相手が菅谷梨沙子と表示されていたので慌てて通話ボタンを押す。
「菅谷さんどうしたのですか!?」
「飯窪ちゃん?これみんなに聞こえるようにして」
「ハイーッ!!」
春菜は慌ててケータイをスピーカーモードにした。
これで全員が話を聞くことが出来る。
どうやら通話先にいたのは梨沙子、佐紀、千奈美、友理奈のようだった。
配信を見て思ったことを現場の元ライダーらに伝えていく。
「みんなにはちゃんと仕事あるよ。今すぐ大声で愛理かフクちゃんを応援して」
「生田ちゃんと香音ちゃんが何をやっているかバレたらいけないからね。
操作する音を応援の歓声でかき消すの。」
「それに応援してもらったら元気出るよ!2人も最後まで頑張れる!」
「私たちはここで応援してるから、みんなも頑張ってね」
応援する。それが重要な役割であると一同は知ることが出来た。
戦いの邪魔をしないため、そして戦いを促進するため
彼女らは喉が裂ける思いで声を出さなくてはならない。
真っ先にそれを始めたのは竹内朱莉だった。
一歩前に出て応援を開始する。
声量には自信がある方なのだ。
「みずきちゃーーーん!!が、ん、ば、れぇーーーー!!」
朱莉がディエッグを応援したのを見て、舞も急がなきゃと前に出る。
早貴もまったく同じタイミングで出ていた。
「「愛理負けるなーーーーーー!!」」
NEW電王はもう少しで透明生命体の群れに接触するところまで走っていた。
戦闘体勢を取るために、背中にしょっていた大きな銃剣を両手で掴む。
この銃剣はNEW電王の相棒だ。
なんと、喋ることが出来るのである。
『久しぶりだな幸太郎……いや、今はドオリと呼ぶ方が良いのか?』
「なに言ってるんだよテディ、幸太郎で良いよ。」
『承知した。ところで幸太郎、あの大群に勝てる見込みはあるのか?』
「大丈夫。俺たちには心強いアドバイザーがついてるからね。」
ここでNEW電王の耳に衣梨奈の声が聞こえてくる。
さっそく作戦の指示が始まったのだ。
「まずはどれくらいの強さか見たいです。2、3匹ほど倒してください。」
「了解!2、3と言わず10匹倒してあげるよ!」
変身するなりキャラの変わったNEW電王は最も近い敵に銃剣で斬りかかる。
相手はハロメンでも倒せる透明生命体だ。
NEW電王は豆腐でも斬るかのようにスパッと一刀両断してしまう。
更にその勢いで近隣の敵を2、3、4、5、6と斬り倒す。
その強さはハロメンライダーとは明らかに違っていた。
そしてお次は銃剣の切っ先を離れた透明生命体に向けてバン、バン、バンと撃っていく。
弾丸を放つ速度もイクタやディエッグのものより断然速い。
衣梨奈もNEW電王の性能に感嘆したようだった。
「凄いです……でもそんなに強いスーツを作れるならえりも着たかったですよ!」
「ダメダメ、君たちのスーツは安全第一に作られたんだから我慢しなさい。」
「えぇーずるい……」
「そんなことより生田ちゃん、このままテディで倒しちゃってもいいのかな?」
「ダメです。時間かかりすぎです。ここは真野さんを使いましょう。」
「私?」
真野恵里菜が衣梨奈の声に反応して振り向く。
それを見た勝田里奈は慌てて恵里菜に応援を再開するようけしかけた。
モニターを見せない方が良いと里奈は思ったのだ。
そしてそんなやり取りをしているうちに、NEW電王に変化が起きる。
今まで持っていた銃剣が消えて、青い釣り竿が現れたのだ。
この釣り竿も銃剣と同じように喋ることが出来る。
しかも、真野恵里菜の声でだ。
「……なにこの姿。」
真野恵里菜の声をした釣り竿「マノエザオ」。
その正体はめん王のいつめんであるマノタロスであった。
元めん王である勝田里奈の許可を貰うことで、NEW電王はその力を借りることが出来るのである。
「真野さん!その人と協力して透明生命体を倒してください!」
「えりぽん?……ふーん、あいつらを釣ればいいのね。」
NEW電王は釣り糸をめいっぱい伸ばし、針を前へと飛ばしだす。
そしてより多くの敵を巻き込むように軌道を力強く逸らしていく。
この釣り竿は普通の釣り竿と似たようなものなので原作では活躍しなかったが
相手が弱い透明生命体ならば効果は十分だった。
あっという間に100匹近くの敵をひとまとめに縛り上げてしまう。
それを確認した衣梨奈は更に指令を出す。
「ジャンプで跳んでから矢島さん使ってください!」
「了解!」
NEWは言われた通りに高く跳躍し、上空で武器を変える。
今度のいつめんはヤジタロスだ。
巨大な斧「ヤジマオノ」に変化している。
筋肉で身の引き締まったその斧は重すぎるため、普通に扱うには骨が折れる。
ならば無理して持たなければ良いと衣梨奈は考えたのだ。
NEW電王はヤジマオノを下にいる敵の塊に向けて落としていく。
「ひゃーーー!カズキくんこれ何!?」
「矢島さんごめん!生田ちゃんが悪いんだ!」
強大な破壊力を持つヤジマオノは縛られた生命体らを地面もろとも吹き飛ばしてしまった。
ヤジマオノの衝撃は凄まじく、象でも落ちたと思うような轟音が響き渡った。
その音は離れた最終決戦の場にも届いていく。
このままではパレットとディエッグに気づかれてしまうところだったが
ハロメン達が更なる大声を出すことで打ち勝つことが出来た。
職業歌手である彼女たちの声量は並大抵ではない。
周囲の音を掻き消すのと同時にパレットとディエッグを勇気付けることに成功する。
応援の効果か、パレットはオーデンの胸に剣を当てることが出来た。
さっきまで棒立ちだったディエッグも歩きながら狙撃をしている。
まだお互いに弱々しいが、さっきよりずっとカッコよくなっている。
爆音より応援のほうが強いと確信した衣梨奈は次々と指示を出す。
「今の良かったですよ!同じ攻撃をもっともっと繰り返してください!」
NEW電王は指示通り衣梨奈の作戦を遂行する。
マノエザオで縛り上げて、上空かヤジマオノを突き落とす。
この戦法で数百の透明生命体をあっという間にに倒してしまった。
あんなにいた敵も残り数体だ。
「さあ生田ちゃんどうする?」
「あの数ならもう真野さんは要りませんね。テディかモモコケン、好きな方でトドメ刺してください。」
「そりゃあもちろん……」
NEW電王は紺色の銃剣を選択した。
相棒テディの力でケリをつけたいと思ったのである。
「テディ、久々にあれやるか」
『うむ、幸太郎、カウントは?』
「カウントは10だ!愛理ちゃんと譜久村ちゃんに気づかれる前に終わらせよう」
『分かった。10、9、』
カウントダウンと共にNEW電王は走り出す。
そして敵を斬るたびに元ライダー達に感謝をするのだった。
『8、7、6、』
いくらNEW電王が強くても衣梨奈の作戦が無ければこれだけ迅速に敵を倒すことは出来なかっただろう。
感謝すべきは衣梨奈だけでは無い。
カメラを操作してくれた香音、いつめんを貸してくれた里奈もそうだ。
『5、4、3、』
喉が千切れるくらい大声を出してくれた他の子たちも有難い。
応援で爆音を掻き消すという考えには感心させられた。
梨沙子ちゃんもそういった、人を思いやるアイディアを思いつけばいいのに……とNEW電王は思う。
『2、1、』
カウントも終わりに差し掛かったところでNEW電王は高く跳びあがった
「うおおおおおお!!」
グルリと宙返りしながら、目の前の透明生命体を上から真っ二つに斬ってしまった。
相手の強さを考えるとここまで派手な攻撃をする必要は無かった。
どちらかと言えばこの攻撃はパフォーマンスに近い。
ライダー好きの衣梨奈に向けてのささやかなお礼なのだ。
『0!お見事!』
NEW電王のかっこいい姿を見ることの出来た衣梨奈はご満悦だった。
重要な場面で頼られたりもしたし、とても気分が良いのだ。
後は決勝戦を見守るだけ。
衣梨奈は視線をモニターからディエッグのほうへと移動させる。
「あれ……みんなまだ叫んどる」
ミッションは完了したのでもう声を出す必要は無いというのに
元ライダー達が未だに大声を出していたので衣梨奈は不思議に思った。
キョトンとしながら立ちすくむ衣梨奈の腕を、香音がぐいっと掴む。
「ほら、えりちゃんも応援するよ」
「え、え、でももう声出す必要ないっちゃろ」
「何言ってるの!みずきちゃんが勝つために応援するんだよ!」
ハロメンにはもう透明生命体なんて関係無かった。
パレットとディエッグを力いっぱい応援することに夢中だったのだ。
例えばアイドルファンは、ライブで好きなメンバーの名前を叫ぶのに必死になるだろう。
今の彼女らはそれと同じなのだ。
鈴木愛理に優勝して欲しいから愛理の名前を叫ぶ。
譜久村聖に勝ってもらいたいから大声で聖の名前を呼んでいく。
応援することでほんの少しでも力になれば良いと思っているのだ。
しかし衣梨奈はまだそんな気分にはなれなかった。
聖の戦いは黙って見守ると決めていたので、
大声を出すようなテンションに自分を持っていくことが出来ないのだ。
「いや、えりはいいとよ」
「えりちゃん!ダメだよ!応援しなきゃダメ!!」
香音は衣梨奈の両腕を掴み、力いっぱい衣梨奈を説得する。
それは誰よりも応援の大切さを知っている香音だから出来ることだった。
「えりちゃん言ったよね、誰かが応援してくれるなら一人でも頑張れるって。
負けそうな時も、きばれるって!」
「かのんちゃん……!」
香音はライダーの資格を失った時、衣梨奈のその言葉を聞いて救われていた。
同じくイクタで無くなった衣梨奈にもこの言葉の意味を噛み締めて欲しかったのだ。
人は力を失っても無力にはならない。
他人に力を分け与えるという重大な役割を担っているのである。
「かのんちゃん、わかったと。」
「えりちゃん!」
「叫ぼう!みずきのために!!」
「みずき!!がんばりぃよ!!」
(えりぽん!)
ディエッグは衣梨奈の声にすぐ気づくことが出来た。
他のみんなの声援も有難いが、この声が一番聞きたかったのだ。
イクタが負けた日、泣きそうな衣梨奈を先に帰らせた時から疎遠は続いていた。
お互いに気を使いすぎてしまったのかもしれない。
でも、今はそんな衣梨奈が応援してくれている。
パレットの攻略法を教えてもらったりしなくても
応援してくれるその声があれば勝ち目は一気に上昇する。
(えりぽんありがとう、かのんちゃんありがとう、みんなありがとう。
みずきは絶対勝つからね!)
ディエッグは脚にかかる重みに耐えながら、思いっきりジャンプをする。
自重を支える機能は弱まっているが、跳躍機能はまだ生きていたのだ。
ディエッグはあまりジャンプを多用しないため負担が少なかったのだろう。
ライダーがジャンプをした後の行動はいくつもない。
彼女はパレットにライダーキックをぶつけるつもりなのだ。
仮面ライダーを象徴する技なだけあってその威力はとても高い。
応援を受けて力の入っている今なら大きなダメージを与えることが出来るはずだ。
ところが、事態はそう甘くは無かった。
ディエッグの次を予測したパレットは、既に迎撃の準備を始めていたのだ。
ズッシリ重い巨大な剣を構えてライダーキックを跳ね除けようとしている。
愛理もまた応援で力を貰ったので、絶対に負けられなかったのだ。
(℃-uteのみんなが応援してくれてるんだよ、負けられない!)
ディエッグがこちらに飛んでくるのに合わせてパレットは剣を振ろうとした。
このまま振りきればライダーキックを防げる見込みだった。
しかし何かおかしい。剣が重すぎる。
いくら力を入れてもピクリとも動かないのだ。
剣をチラリと見たパレットは驚愕した。
何故ならオーデンが大剣に全身で抱きついていたのからだ。
刃がボディにグイグイと食い込んでも抱擁を止めたりしない。
ディエッグが勝てれば自分はどうなっても良いと思っているのだろう。
その様はまるで、誰よりも大きな声で応援する朱莉の思いと連動しているようだった。
「みずきちゃんいけぇーーー!!」
ディエッグは何にも邪魔されることなく、パレットの胸にキックをぶち込んだ。
パレットは堪えきれず、その場に倒れこんでしまう。
いくらディエッグが近接戦を得意としないと言っても、
ライダーキックの威力はやはり尋常では無かったのだ。
まだ大破はしてないが、直接攻撃を受けた胸だけでなく腕と脚もガタがきている。
頼れるのは愛用する剣だけだと思って引き寄せるが、
オーデンにホールドされたところを無理やり引っ張ったので刀身がバキッと折れてしまう。
手元にあるのは刃のとれた柄のみ。
状況はこの上なく最悪だった。
(そんな……どうすればいいの)
パレットは疲労のあまり気を失ってしまいそうだった。
決勝戦の戦いはライブの何倍もキツい。
コンサートなら動きやすい衣装を着られるが
今の愛理には鉄の塊しか着ることを許されなかった。
ディエッグに蹴られたことでどこかの機構がイかれたのか、また重くなっている。
こんな苦痛が続くのなら、もう負けてもいいかなとも思ってくる。
それに、さっきまで聞こえていた舞と早貴の応援がもう聞こえない。
ディエッグに対する声援はまだ大きいが、パレットへの歓声はもはやゼロだ。
オーノーDJマイマイ、呆れた二人が撤収しちまったぜ……といった感じだろうか。
もう寝てしまおうかと思ったその時、仲間の声がパレットの耳に入ってくる。
その声は早貴と舞の二人だけではない。
もっと多かったのだ。
「愛理!」
「愛理立って!」
「愛理がんばって!」
「愛理!」
「負けちゃダメだよ愛理!」
「優勝するんでしょ!愛理!絶対に勝って!!」
愛理が視線を送った先には早貴と舞しかいなかった。
二人はケータイをスピーカーモードにして前に突き出している。
早貴のケータイ、舞のケータイ、その辺にあった青年のケータイ。
それら全てでベリーズのメンバーらと通話をしていたのだ。
早貴と舞はもちろん、遠く離れたベリーズ達も全力で愛理を応援している。
みんな愛理に勝って欲しいのである。
「叶えたい夢があるんでしょ!?そのために死ぬ気で頑張りなさいよ!」
「りさこ……」
10年をともにした仲間のエールはパレットの心を回復させる。
身体がしんどいのには変わりないが、気合を入れ直すことが出来たのだ。
さらにパレットは冷静さも取り戻している。
このやりとりの間ディエッグが追撃をしてこなかったのは何故か?
それは彼女もまたキックの反動に苦しんでいたからだ。
元々遠距離が得意なディエッグは距離をとろうと必死で這っていた。
その動きはあまりにもスローだ。
ディエッグに接近するチャンスをみすみす逃すわけにはいかない。
パレットは重い身体を引きずり、ディエッグに抱きついていく。
そしてその仮面に頭突きを喰らわせるのだった。
「ヘァッ!!」
お互いにボロボロだが、接近しての戦いはパレットが優勢だった。
ディエッグの身体を押さえつけ、精一杯の頭突きをぶつけていく。
手足に頼れず剣も折れた今、これが一番有効なのだ。
一回ぶつけるたびに頭がグワングワンと響いて気分が悪いが
ディエッグのダメージの方が大きいと信じて二回、三回、四回と同様の攻撃を繰り返す。
ディエッグも必死になって頭を動かすものの
こんな近くからの攻撃を避けきることは出来なかった。
頭がぶつかる度にディエッグの仮面に亀裂が入っていく。
(効いてる!私、勝てるの?)
流れに乗って歓喜するパレットに対し、ディエッグは焦りしか感じていなかった。
この状況から逃れたくてもパレットが解放してくれない。
オーデンは剣を折った代償で今にも消えそうなくらい弱っている。
まさに八方塞がり、ディエッグには未来が無かった。
このまま頭突きを貰い続けたら間違いなく敗北するだろう。
もしそんなことになったら、夢が潰えてしまう。
モベキマスのセンターになれなくなってしまう。
(嫌だ!絶対にセンターになりたい!!)
譜久村聖はセンター願望を高めてこの戦いに臨んでいた。
里沙や梨沙子の考えを聞いたり、衣梨奈や香音の思いを汲み取った上でそう結論付けたのだ。
先輩らの言うとおり、聖の経験不足は否めない。
鈴木愛理のようなスキルの有る人物に勝利を譲るのも悪くないと考えることもあった。
つんくに決めてもらう選択肢も捨てがたい案だった。
だがしかし、それでは今回のライダーバトルがまったくの無意味になってしまう。
みんながセンター目指して必死に戦ってきたというのに、
その結果がいつも通りのセンターだなんて悲しすぎやしないだろうか。
このままではライダー達の戦いがいずれ風化してしまう。
だからこそディエッグはセンターになる道を選んだのだ。
普段センターとは縁のない自分がセンターになることで違和感を生じさせる。
それが今回のライダーバトルを形として残す唯一の手段と聖は気づいたのである。
しかし今のディエッグは大ピンチだ。
あちこち抑えられているので反撃すらままならない。
(明るい未来が見えないなら……過去にいけばいい!)
ディエッグは「タイムベント」のカードを取り出して、銃に挿入する。
ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ戻れば優勢になる。
そう思いながらカードの効果を発動させた。
『アタックライド・タイムベント』
ディエッグはパレットに捕まる以前まで時を戻したかった。
ライダーキックをした直後、ディエッグは距離をとるため必死に這っていた。
振り返ってみればそれがいけなかったのだ。
捕まることを恐れず、近距離から銃を撃ちまくれば勝てたのである。
数分の時を戻すだけのエネルギーは残してある。
幸いにもオーデンはまだ消えずに残っている。
よって、タイムベントを使う条件は十分整っていた。
(ほんのちょっとだけでいいの、それで私はセンターになれる。)
タイムベントが発動するなり、全ての現象が巻き戻っていく。
空の雲も、見守るギャラリーも、そしてディエッグの損傷も逆再生される。
数秒リバースするだけで頭突きで生じた仮面のヒビが完全に修復してしまった。
やはり時を戻す力は偉大だ。
この調子で捕まる前まで戻ってほしい。
そのようにディエッグが思っていたその時。
そう、その時。
その時が止まってしまったのだ。
巻き戻しが中断されるという不測の事態にディエッグは動揺する。
(なんで?どうして?エネルギーならまだあるよ!?)
ディエッグが分からないのも無理はなかった。
時が巻き戻らなくなったのではなく、外的要因で無理やり止められたのだ。
「私が時を止めたよ」
「鈴木さん……!?」
中途半端に時が止まったので、ディエッグはまだパレットに押さえつけられている。
せめてもう少しだけ戻っていればホールドから逃れられたのだが
そんなことはパレットが許されなかった。
彼女はこの時のためにスペードの10、「タイムカプセル」を残していたのだ。
その効果は時間停止。いわゆる時止めだ。
萩原舞からオーデンのタイムベントの恐ろしさを聞いていたので
いつでも発動出来るよう準備をしていたのだ。
剣はポッキリと折れてしまったが、カードを読み取る装置は残っている。
タイムカプセルを使う準備は完全に整っていたというわけだ。
「あ……ぐっ……」
ディエッグはすぐに逃げようと身体を動かすが、まったく動かない。
時間停止の影響で動かないのか
それともエネルギーの枯渇で身体が重いのかは分からないが
とにかくディエッグの身体はピクリとも動かなかった。
そんなディエッグにパレットは思いのたけをぶつけていく。
クリアーに聞こえるのは直接心に響いたからかもしれない。
「過去を振り返る子にセンターは任せられない。
センターは常に前を向かないとダメ。
頭からぶつかっていかなきゃ!」
愛理は全身全霊の力で聖の額に頭をぶつける。
思いが込められてるだけあって、頭突きの強さはこれまでと比較にならないくらい強かった。
タイムベントで消耗したディエッグのスーツは耐え切ることが出来ず
粉々に砕け散ってしまう。
その瞬間、パレットの優勝が確定する。
時は流れ翌年の1月。
中野サンプラザでは毎年恒例のハロコンが行われていた。
今年の冬ハローの目玉はモベキマス2ndシングルの発表だ。
この2ndシングルは新曲ではなく、既存曲のシングルカットとなっていた。
プロデューサーのつんくがセンターについて聞かされたのが初秋だったので
「今から間に合うわけないやろ!」と断ってしまったのだ。
彼はメンバーを意識して曲を作るスタイルをとっていたため
今回もセンターが決まるまで書かないと決めていたのである。
中途半端な曲を世に出すくらいなら過去のカップリングをA面にしたほうがマシと思ったのだろう。
手抜きのやっつけ仕事のように思えるが、初お披露目時の会場のどよめきは凄かった。
既存曲のパート割とフォーメーションが変わった程度のものだったが
その変化こそが驚きのポイントだったのだ。
「ファンの人たち、鈴木さんがセンターやったことに驚いとったね」
コンサートの合間の休憩時間、衣梨奈と聖は隣に座りながら会話をしていた。
話題は本日公開の2ndシングルについてだ。
鈴木愛理がセンターとして登場した時のファンの反応に、逆に驚いているようだった。
「鈴木さんであんなにざわつくんなら、みずきやえりぽんがセンターだったらどうなってたんだろうね」
「それよそれ!なんでみずきとえりは2位3位なのに端っこなん!?」
「仕方ないよ、センターを決める戦いだったなし」
「でもぉ……もっとセンターに近くてもバチは当たらんよ……」
センターになることは諦め切れても、そこは譲れなかったようだ。
逆に聖はとても落ち着いていた。彼女は満足していたのだ。
鈴木愛理がセンターになることがサプライズになったということは、即ちカタチになったということ。
ライダーバトルに意味が生まれたことに彼女は喜んだのである。
「そーいえばみずきぃ、鈴木さんは結局どっちを選んどったと思う?」
「どっちって、何のこと?」
「優勝特典たい。鈴木さんが自分からセンターになりたいって言ったのか
それとも菅谷さんが言うみたいに、つんくさんに決めてもらったのかってこと」
鈴木愛理は己の選択を誰にも教えていなかった。
今こうしてセンターに立っているので、自分から立候補したと考えるのが自然だ。
しかし、つんくに決めさせたとしても鈴木愛理を選択する可能性は十分にある。
愛理は梨沙子と仲が良いので、親友の考えを優先した線も有力だった。
どちらの案も可能性が等しいので、衣梨奈がいくら考えても分からない。
悩む衣梨奈を見て、聖がクスクスと笑い出す。
「そっかぁ、えりぽん知らなかったんだ」
「え!?みずき知っとぉ?」
「戦ってる時の鈴木さんの言葉を思い出せば一発で分かるんだけどなぁ」
「え?え?なんか言っとったっけ??」
聖は時が止まった時のことを思い出していた。
あの空間を認識していたのは実際に戦っていたパレットとディエッグの2人だけだった。
衣梨奈が知らなくて、自分は知っているというシチュエーションに聖は興奮してくる。
なんにも知らない衣梨奈を見てゾクゾクするのだ。
「ねーみずき!教えて!教えてってば!!」
「だーめ、みずきと鈴木さんだけの秘密だもん」
「えーずるいずるい!ずーるーい!」
衣梨奈も聖も、元の仲良しに戻っていた。
センターが愛理であることにも、ハロプロファンはすぐに慣れるだろう。
結局ライダーバトルという非日常体験は何も変えなかったのだろうか
いや、そんなことは無い。
ライダーとして選ばれた彼女らは夢を持つことを知ったのだ。
どこかの曲にこんな歌詞があった。
"でっかい夢がある そんな奴らが未来を掴む"
この歌詞の通りなら、でっかい夢を持った彼女らは今後大成するのかもしれない。
あくまで、彼女ら次第ではあるが。
【完】
仮面ライダーイクタ / 生田衣梨奈 敗退
仮面ライダーオーズッキ / 鈴木香音 敗退
仮面ライダーなでしこ / 真野恵里菜 敗退
仮面ライダーゲンキックンホッパー / 萩原舞 敗退
仮面ライダーオーデン / 竹内朱莉 敗退
仮面ライダーパレット / 鈴木愛理 ♔ 優勝
仮面ライダーディエッグ / 譜久村聖 敗退
仮面ライダーBig W / 熊井友理奈&徳永千奈美 敗退
仮面ライダーハウガ / 飯窪春菜 敗退
仮面ライダー裂鬼 / 清水佐紀 敗退
仮面ライダー910 / 中島早貴 敗退
仮面ライダーめん王 / 勝田里奈 敗退
仮面ライダーリィサーコ / 菅谷梨沙子 敗退
仮面ライダーG3-M / 新垣里沙 敗退
最終更新:2012年10月05日 00:45