訪問実行~人間の女だった者達~
店長の
レストランの端の席で、彼女はマスクを外し、コーヒーを啜った。
能力者の集うこの場所でなら彼女も安心してマスクを外せるのだ。
向かいに座る女も、妖怪の一人。
そう。訪問計画の一環として彼女はここにいるのだ。
「…といっても、貴方とはアースセイバーで会えるから態々こんなことしなくてもよかったんだけどね。」
「まぁ、そういえばね~。」
くすくすと笑いながら、彼女達は話していた。
そこに店長が料理を運んでくる。
「はい、おまちどうさま。」
「いつもありがとね。ここの料理、気に入ってるんだw」
「それはどうもwしかし、あんた達、意外に気が合うんだね。」
店長は二人…
ミサキと鬼姫を見ながら言った。
「そうなのよね。シルバーアクセの話から一気にのめり込んで。」
「ミサキさん、チョーセンスいいの!今度ショッピング行こうっていってんたんだw」
「いいじゃないの、それは。妖怪同士仲良くなれるしw」
女性らしい会話で盛り上がる。
「…それで、本題に入るけど…。」
「
シン・シーのことでしょ?アースセイバーにも連絡は入ってるから知ってるよ。」
「誰かれ構わず人外を襲うらしいから、十分に気をつけて頂戴。」
「勿論w」
「一応モズさんにも言っておくらしいけど、極力人外達には注意を呼び掛けておいて。」
「了解!態々ありがとっ!」
「そういえばさ、何で最近アースセイバーに来ないの?」
「別任務が入っててね。暫くはこれそうにないの。
アキヒロさん達にはよろしく伝えておいて。」
「分かった。でもたまには顔出してよ。」
「ええ。近いうちに。」
ミサキは立ち上がった。
「店長さん、先にコーヒー代だけ払ってもいいかしら。」
「はいはい。」
「最近元気がないって聞いたけど、復活したみたいね。よかったわ。」
「由衣のおかげよ。あの子がいなかったら立ち直れてないわ。」
「そういえば話にきくけど会ってないわね。近いうちに挨拶はしないと。」
「それじゃあ、御馳走様。鬼姫さん、気をつけてね。」
「そちらもね、ミサキさんw」
ミサキはマスクをつけると、軽く手を振ってレストランを出た。
「主、ミサキです。
刻命 鬼姫さんの訪問、完了しました。」
『お疲れ様。クランケさんもこっちで待ってるから、詳しい報告はお寺でしよう。』
「わかりました。」
『…ねぇ、ミサキさん。』
「はい?」
『やっぱり、まだ医師に対しての抵抗、ある?』
「…実は。」
――某日。第七三話、吸血鬼の訪問完了。
最終更新:2011年06月23日 06:22